#Silhouette Extra Tale 第4章「邪悪なる者」 !v27=1 !v29=3 !v35=1 !v36=1 くっくっくっ……。 思えば気の遠くなるような年月だった。 あの時、あれを見つけてから、 私は長い間ずっと待ち続けていた。 ……だが、それもようやく終わる。 この力さえ手に入れれば……。 世界は……私のものだ。 !wait40 \f[32]Silhouette Extra Tale 第4章 邪悪なる者 -Evil- !se(System)キー3 !wait80 !mvマジカルパレス !bgm神秘 !wait20 @710 ……。 クロウをシシトさんの所に送って早数日。 クロウの小言や 食費の心配が無くて毎日平和ですね。 これで仕事もスイスイ進めば 言うこと無しなんですが……。 こちらは一向にはかどらないんですよね。 はぁ……困った物です。 @810 それは女神様がお仕事を してくださらないからではないんですか? @710 あらスケイル、いたのですか? @812 さっきからいましたよー!! @710 そうでしたか。 全く気がつきませんでしたよ。 あなたもやるようになりましたね。 @811 それは私が部屋に来た時に、 女神様がいびきをかいて寝てたから……。 @711 ……何か? @812 い、いえ、何でもありません!! @710 よろしいです。 それで、何をしに来たのですか? @810 女神様に言われていた資料が 出来上がりましたので、持ってきました。 @710 ああ、例の人物の資料ですか。 ごくろうさまです。 @810 ありがとうございます。 !wait20 @811 でも……何でいきなり 一般人の個人情報なんかを? @710 魔法反動の症例としては かなり特殊なケースのようでしてね。 クロウから直々に調べて欲しいと お願いされました。 @810 はあ……そうですか。 @710 (……) (……それにしても) (さっきから妙な胸騒ぎがするんですよね) (何かが起こる前触れでしょうか……) @810 あ、それと女神様。 @710 ……何でしょうか? @810 最近、魔法を悪用する よからぬ連中が増えているようです。 何か早めに手を打っておいた方が よろしいかと……。 @710 そうですね……考えておきましょう。 @810 では、資料はここに置いておきますね。 私はこれで失礼します。 @710 はい、分かりました。 @811 もう少しお仕事の方も 進めておいてくださいね。 @710 はいはい。 !wait10 !se(Action)ドア開け !wait20 !se(Action)ドア閉め !wait20 ……。 ……さて。 だいぶ仕事も進みましたかね……。 !wait15 !se(Action)ページをめくる !wait10 !se(Action)ページをめくる !wait10 !se(Action)ページをめくる !wait10 @1 ←(書類の所々にミミズ文字が点在している) @710 ……。 !wait20 ……ま、\sいいでしょう。 @812 (よくありませんよ!!) (それを修正するのは 全部私の仕事なんですよ!?) @710 仕事ばかりしていたら体に毒ですからね。 少し休憩をとる事にしましょう。 その間に例の資料でも……。 !wait20 !bgm !se(Action)ページをめくる !wait20 ……\sえ? こ、これは…… \sどういう事なんですか? !mvnil !wait60 !mv中央公園 !bgm公園 !wait40 @410 うーん……見事な秋晴れね。 やっぱりこういう日に 中央公園に来ると気分がいいなー。 !wait20 @412 この前見つけた本(ゲーム雑誌)も 無事に買えたし……。 今日はのんびり読書をして過ごそーっと。 !wait20 @410 ……あら? あそこにいるのは シシト君と犬山さん……。 @411 !? って犬山さん!? なんであんなに シシト君とくっついてるの!? 1人だけずるいよー!! !wait40 @412 ……。 !wait20 ……よーし。 こうなったら、後ろから こっそり近づいて2人を驚かしちゃおう。 ふふふ……。 !wait40 !bgm !se(Action)学内歩き @1 コツコツ @411 ビクッ!! (えっ、足音?\s今周りに人なんていた!?) !wait20 !bgmサスペンス @1 「やれやれ、まだ人がいたのか……。」 「せっかく人払いをしているのに 次から次へと……。」 @410 へ? @1 「……。」 !wait20 「……ところで。」 「先程の様子から見ると、 お前……あいつらの知り合いか?」 @410 あ、あいつらって……。 @1 「あそこに座ってる奴らしかいないだろう。」 「どうなんだ?」 @410 ……。 !wait20 ……そう、\sですけど。 だとしたら何ですか? @1 「……。」 !wait40 「くっくっくっ……。」 「このタイミングでこんな人間を 見つける事ができるとは……。」 「やはり私にはツキがあるようだな。」 @412 え……? あ、あの、あなたは一体……。 @1 「……。」 「念には念を入れておくか……。」 !wait20 !bgm !wait20 「お前も利用させてもらおう。」 @410 !? !mvnil !wait60 !mv中央公園 !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !wait20 !se(Shooting)レーザー !wait15 !se(Shooting)レーザー !wait15 !se(Shooting)レーザー !wait15 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !wait10 !se(Action)ジュゴー !wait20 !bgm緊迫状況 @100 ! @400 え? @103 な、なんだこの音は!? @402 シシトさん!!\sそ、\s空が!! @100 空? !wait20 @103 !? なっ……! @1 突如として響き渡った日常ではありえない音。 そして次の瞬間、 空は歪み、全く別の物へと変化していった。 @402 こ、これって一体……。 @100 ……。 僕にも分からない……。 @1 とにかく異常な事態が 起こった事だけは確かだった。 そうだとしたら、\sとるべき最善の策は1つ。 !wait20 !se(Action)跳ね @103 セト、ここを離れるよ!! @402 は、はいっ! @1 僕たちはベンチから立ち上がり、 公園の出口の方へ向かって走り出そうとした。 !wait20 !se(Action)ズシャアアー ザザー!! @833 シシト!!セト!! @100 ! @402 クロウさん!! @103 クロウ、これは何が起こったんだ!? @833 何者かがこの辺り一帯に 『障壁』の魔法をかけたようだ。 @104 ま、魔法!? @833 『障壁』の魔法は、 物質や魔力の移動を阻む 魔法でできた壁を形成する高等魔法。 いわば巨大なバリケードのようなものだ。 我々は外部と隔離され、 中に閉じ込められてしまったのだ。 脱出は……できない。 @402 そんな……。 @100 誰がこんな事を……。 @830 ……これほどの芸当ができる 魔法の使い手は自然と限られてくる。 おそらくは、マジカルパレスから 危険指定されている人物の仕業だ。 @100 危険指定人物? @830 マジカルパレスでは 魔物退治以外にも様々な事をやっている。 その1つに、魔法を悪用した 犯罪者の取り締まりを行うものがある。 お前たちで言う警察みたいな仕事だ。 !wait20 @833 しかし、中にはずっと捕まらずに 逃げ回っている連中もいてな。 そういう奴らは危険人物として リストアップされているんだ。 @100 魔法使いのテロリストみたいな奴か……。 !wait40 !bgm !se(Action)学内歩き @1 「ご名答。」 !wait40 !bgmサスペンス @103 ! @830 ! @402 ! @1 「この状況から 瞬時にそこまで判断できるとは……。」 「さすがはマジカルパレスの使者だな。」 「くっくっくっ……。」 @103 だ、誰だ!? !wait20 !se(Action)学内歩き !wait35 !se(Action)学内歩き !wait35 @570 はじめまして諸君。 私はヴィセヴィルと言う者だ。 @831 ヴィ、ヴィセヴィルだとー!? @100 クロウ、知ってるの? @833 知っているどころではない。 奴はマジカルパレスが 半世紀以上追い続けてきた魔法使い。 最も名の知られた危険人物だ。 @570 ほう、私も有名になったものだ。 くっくっくっ……光栄だな。 @102 でも半世紀以上って…… あいつどう見ても20代くらいだよ? @830 奴は禁呪使い。 世の理さえ歪めかねないような 危険な魔法を好んで使う魔法使いだ。 その禁呪の中には、 肉体を常に若い状態に保つ魔法もあると 聞いた事がある。 @104 そんな事できるの!? @570 その通り。 魔法には不可能という言葉は無い。 使い方次第では、 ありとあらゆる事が可能となる。 実に素晴らしい力だと思わないか? @830 黙れ!! 禁呪に魅入られ、身も心も 支配されてしまった愚か者め!! キサマの行いで 今までにどれほどの被害が出ていると 思っているのだ!? @570 くっくっくっ…… 私には関係のない話だ。 それに、そこまで言うなら 力づくで止めればいいだけだろう。 それができないから 被害が広がる一方なんだ。 @833 ぐっ、減らず口を……。 @100 そんな奴が何でこんな所に……。 @830 そうだ。 それに、本来お前のやり口は マジカルパレスすら気付かぬうちに 何かを行うものだったはず。 『障壁』を使用するなど、 ここまで目立った行動に出る事は 今までに無かったはずだ。 マジカルパレスに 見つかる危険を冒してまで、 何をしようとしている? @570 私にとって 予想外の事態が起こってな……。 これ以上面倒を増やしたくなかった。 だから手早く事を済ませるために、 少々強引な方法をとらせてもらった。 20年続けた計画を達成するためにな……。 @830 20年にわたる計画だと? @570 ああそうだ。 その娘が持っている力を取りに来た。 @402 え……? @100 セトが……持ってる力? @833 ま、まさか狙いはセトの魔法か!? @570 ……やはり魔法の事は気付いていたか。 @830 気付いていた……だと? @570 だが、少々語弊があるな……。 私の目的は魔法自体ではない。 正しくは……\s\r[そ,・]\r[れ,・]\r[を,・]\r[迎,・]\r[え,・]\r[に,・]\r[来,・]\r[た,・]。 @402 ……っ!? @833 何!? @103 セトの魔法の正体を知っているのか!? @570 ……ん? お前たち……何も知らないのか? @830 そういうお前は何か知っているのか? @570 ……。 !wait20 ……ふっ。 @100 ? @570 ……くっくっ。 くっくっくっ……。 あーっはっはっはっ!! @833 な、何がおかしい!? !wait20 @570 くっくっ……。 ……魔法に関しては知っていたようだが。 それ以上の事については 何も把握していなかったか……。 その分だと、マジカルパレスも 動いてはいないようだな。 @833 ……? @570 ……こいつは傑作だ。 せっかく人払いに『障壁』と、 ここまで用意周到に 準備をしたと言うのに。 全ては取り越し苦労だったわけだ……。 ここまで都合よく話が進むなんてな。 くっくっくっ……。 これは笑わずにはいられまい。 @402 ……。 @100 ……セト? @402 ……シシトさん。 この人……\sなんだか怖いです……。 @100 大丈夫、僕が何とかするから。 @402 は、はい……。 !wait20 @570 ……。 ……なるほど、 \s確かに魔力の片鱗も感じんな。 やはり記憶が失われたせいか……。 @402 ……? @570 (……記憶に介入する魔法は 精神面にも影響を与えかねないからな) (下手すれば魔力の元が欠損してしまう) (やはり…… 自然に思い出させなければダメか) @100 ……セトに何をする気だ。 @570 別に危害を加えるつもりはない。 お前たちの記憶回復の手伝いでも してやろうと思ってな。 @103 お前の助けなんかいるもんか!! @570 ほーう、人の親切を断るか。 ……だったらどうする? @100 決まってるさ……。 !wait40 !bgm !se(Action)カチャッ @1 ←(マジカルステッキを取り出す) !wait15 !bgm(タクミ)戦闘訓練 !wait5 @103 お前を倒す!! @570 ……。 @833 ま、待てシシト!! 相手はあのヴィセヴィルなんだぞ!? @103 相手が誰だろうと関係ないよ!! 今、僕にできる事をやるだけだ!! @402 シシトさん……。 @100 セト、危険だから下がってて。 @402 わ、分かりました。 @830 ……。 !wait20 ……分かった、サポートは我に任せろ。 やるぞシシト、変身しろ!! @103 うん!! @570 ……。 変身か……。 !wait20 いいだろう、\s準備できるまで待ってやる。 !bgm @103 う、生まれるー!! @570 ……\sは? !wait20 !bgmサブコミカル @103 がんばれ春子! ヒッヒッフーだ!ヒッヒッフー! 大変、奥さんが白目向いて アワ吹いてるわーっ! @401 ししっ、シシトさん!? @831 お前は何を言っているんだー!! @101 (しょーがないじゃん! これが変身呪文なんだから!!) ヒッヒッフーヒッヒッアベボッ!! 春子ー!!大丈夫か春子ぉぉぉー!! @570 (……\sアホか) @101 せっ、先生! まちがってうん●出てませんか!? 大丈夫ですかー!? はいはい大丈夫だよ、 赤ちゃん出てるよ。 あああー!!いってぇぇぇええ!! んぎゃあぁぁぁぁ!! 春子ー!!春子ぉぉぉー!! !wait40 !bgm @1 パアアアァァァ !wait40 !bgmバトル01 @133 よしっ、変身完了!! @401 シシトさんが女の子になっちゃったー!! @570 ……本当にあれで変身した。 @833 リスから聞いてはいたが…… 改めて実物を見るとやはりすごいな。 @131 女神様ってこんな趣味なの? @830 最近の流行にあわせて 作ったと聞いたが……。 @131 それは間違ってるって 後で言っておかないとね……。 それと、僕は魔法が使えないからよろしく。 @830 ああ、それもリスから聞いている。 @570 魔法が使えないだと? ずいぶんなめられたものだな……。 @131 油断してると痛い目を見るよ。 こう見えても、 格闘はそれなりにできるつもりさ。 @570 ほう、それは楽しみだ。 @133 クロウ、行くよ!! @830 うむ。 @133 勝負だヴィセヴィル!! @570 ……。 !wait20 くっくっくっ……\sそう焦るな。 !bgm いつ私がお前と戦うと言ったんだ? @130 !? !wait20 @570 お前にはこいつと戦ってもらおう。 ……\s出てこい。 !wait10 !se(Action)学内歩き !wait35 !se(Action)学内歩き !wait35 @132 なっ!? @831 馬鹿なっ!! @400 ……\sえ? !wait40 !bgmサスペンス @500 ……。 @402 お……おじいちゃん? @132 な、なんでジェ……バルトさんが あいつと一緒にいるんだ!? @570 くっくっくっ、これも魔法の力さ。 @830 何だと? !wait20 @833 まさか……\s『服従』の魔法か!? @570 察しがいいな。 そう、こいつは今私の支配下にある。 @130 クロウ、『服従』って? @830 (魔物を従わせる高等魔法だ) (この魔法をかけられた魔物は、 術者の命令通りに動くようになる) (この魔法は、人間相手には 全く効果がないのだが……) @131 (今のジェイクさんは ドッペルゲンガーが化けたもの) @830 (そうだ、そのため 『服従』の効果が及んでしまっている) @133 (くそっ、なんてこった!!) @500 ……。 @402 そ、そんな……。 どうして…… \sどうしてなの……\sおじいちゃん……。 !wait20 @570 さて……。 おしゃべりはここまでにしようか。 @1 ←(右手でシシトを指差す) !wait20 !bgm !wait20 @570 ……\sやれ。 !bgmバトル02 !se(Action)跳ね @500 ダッ!! !wait10 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !se(Action)学内歩き !wait5 !se !se(Action)学内歩き !wait5 !se !se(Action)学内歩き !wait5 !se !se(Action)学内歩き !wait5 !se !se(Action)学内歩き !wait5 !se !se(Action)学内歩き !wait5 !se @133 !? @833 早いっ!! !se(Action)跳ね @500 \f[32]ブンッ !se(Action)ミス @132 うおっ!? @570 ほー、あれを避けるのか。 @1 ヴィセヴィルの命令と同時に 僕に襲い掛かかってくるジェイクさん。 その放たれた拳には、 以前ジェイクさんと戦った時のような 遠慮は一切無い。 完全に僕を仕留めに来た一撃だった。 @132 あ、あぶなかったー……。 @833 どうするのだシシト? @133 セトが見ている以上、 完全にトドメを刺しちゃいけない。 ここは、\sなんとか気絶させる!! @830 よしっ、援護するぞ。 『守護』!! !se(Action)シュビー !wait15 @130 これは……。 @830 防御力を高める魔法だ。 本来なら 攻撃力を高める『剛力』もかける所だが、 気絶させるならこれだけでいいだろう。 @133 ありがとう、クロウ! @500 ……。 @830 ! シシト!! @133 分かってる!! !se(Action)跳ね @500 バッ!! !se(Action)ミス !wait3 !se(Action)殴打 !wait4 !se(Action)ビシッ !wait2 !se(Action)殴打 !wait5 !se(Action)ミス !wait3 !se(Action)ビシッ !wait3 !se(Action)ミス !wait3 !se(Action)ビシッ !wait8 !se(Action)殴打 !wait2 !se(Action)ミス !wait2 !se(Action)ビシッ !wait5 !se(Action)殴打 !wait4 !se(Action)ミス !wait3 !se(Action)殴打 !wait4 !se(Action)ミス !wait3 !se(Action)ビシッ !wait3 !se(Action)ミス !wait4 !se(Action)ビシッ !wait6 !se(Action)殴打 !wait5 !se(Action)殴打 !wait5 !se(Action)ビシッ !wait5 !se(Action)殴打 @132 くっ……! @1 ジェイクさんの容赦のない連続攻撃。 !se(Action)ミス !wait1 !se(Action)ミス 左右の拳から繰り出される素早いワンツー。 !se(Action)跳ね 両足から繰り出される重たい蹴り。 !se(Action)殴打 攻撃を防御しながら そのまま反撃に転じる肘打ち。 !se(Shooting)撃破A 一気に加速をつけ、 間合いを狭めながら迫る膝蹴り。 それら全てを流れるような動作で繰り出し、 的確に急所を狙ってくる。 ……これがジェイクさんの本気だというのか。 あの時とはまるで別人だ……。 ……\sだが。 @402 ……。 何……何なの……。 悪い夢でも見ているの? 夢なら……\sもう覚めてよ……。 @130 ……。 @1 セトにこれ以上こんな戦いを見せちゃいけない。 だから、\s速攻で勝負を決める!! !wait20 !se(Action)跳ね @133 ここだ!! @500 !? @1 確かにジェイクさんの攻撃は速くて強烈だ。 だがスピードに関しては、 変身後の僕の方がまだ上回っている。 僕は攻撃の一瞬の隙を突いて ジェイクさんの懐に飛び込んだ。 @133 ちょっと眠っててもらいます! !wait20 \f[32]せいっ!! !bgm !se(Shooting)撃破A @1 そして、ジェイクさんの鳩尾に 正拳を一発叩き込んだ。 @500 がっ……。 !wait20 !se(Action)ドゴン @1 バタン !wait40 !bgmサスペンス @133 はぁ……\sはぁ……。 や、やった……\sかな。 @830 見事だ、シシト。 @402 お、おじいちゃん!! !wait10 !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se @500 ……。 @402 おじいちゃん!!\sおじいちゃん!! @130 セト……。 !wait20 @570 中々やるもんだな。 口先だけでは無かったわけか。 @133 何でこんな事をするんだ!! @570 決まってるじゃないか。 これは「治療」さ。 @130 なっ……! @833 ち、治療だと? @570 言っただろう…… 記憶回復の手伝いをしてやると。 精神的苦痛を与える事で、 失った記憶を甦らせる……。 いわゆるショック療法だな。 @130 ……ショック療法だって? そんな事のためにジェイクさんを……。 @570 くっくっくっ…… 実に単純明快な治療法だろう? だらだらと記憶を求めて 探し回るよりよっぽど効率的だ。 @830 ……外道め。 @133 絶対に許さないぞ!! @570 くっくっくっ……何とでも言え。 !wait20 ……それにな。 !bgm そういうセリフは、ちゃんと 相手を倒してから言うもんじゃないのか? @131 え? !wait20 !se(Action)跳ね @500 ムクッ !wait20 !bgm緊迫状況 @132 なっ……! @402 お、おじい……ちゃん? @833 あれを受けて何ともないだと!? @570 くっくっくっ……、身体強化は そっちだけの特権じゃないって事さ。 では、第2ラウンド開始といこうか。 @133 セト、そこから離れてっ!! !wait20 !bgm !wait20 !bgmバトル02 !se(Action)跳ね @500 バッ!! @401 わっ!! @833 また来るぞ!! @133 くっ!! @570 さて……じゃあこれでどうなるかな? !wait20 『覚醒』!! !se(Action)シュビー !wait15 !se(Action)シュイーン !wait4 !se !se(Action)シュイーン !wait4 !se !se(Action)シュイーン @500 ……。 !wait5 !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se @132 なっ、速っ……! !se(Shooting)撃破A @1 \f[32]ドンッ!! @132 \f[32]のわぁぁぁ!! !se(Action)ズシャアアー !wait20 @833 シシト!! @402 シ、シシトさん!! !wait20 @131 いてて…… オートガードでこの威力か……。 クロウの魔法が無かったら危なかったよ。 @830 傷は浅いようだな……。 !wait20 @833 だが、すまない。 我は回復魔法が使えん……。 @130 僕はまだ大丈夫だよ。 それより、今の魔法は何だったの? @830 身体機能のリミッターを外す 『覚醒』という魔法だ。 今の奴は、それによって身体能力が 大幅に強化されてしまっている。 @131 それでいきなり速くなったのか。 @833 だが、リミッターが外れた事で、 肉体には極度の負荷がかかってしまう。 長引くと取り返しの つかない事になってしまうぞ!! @133 そんなっ……! @570 よそ見してていいのか? @131 へ? !wait20 @1 気付くと、 周囲にはジェイクさんの姿がなかった。 そして……。 !wait20 @831 \f[32]シシト、後ろに飛べ!! @130 ……っ! !se(Action)跳ね @1 僕はクロウの声を聞き、 とっさに大きく後退した。 !wait10 !se(Shooting)撃破B \f[44]ドゴーン!! @132 !? @1 僕が後退した直後、 上空から降下してきたジェイクさんが さっきまで僕のいた場所に拳を突き立てた。 身体強化の魔法に加え、 落下の加速度をプラスした一撃。 その一撃で 地面は爆発したかのように吹き飛び、 辺りに砂埃が舞い上がった。 @132 な、何だこの威力は!? 人間技じゃないよ!? @833 か、間一髪だったな……。 @260 モクモクモク…… !wait40 !se(Action)学内歩き @500 スタスタ @130 ! @1 砂煙の中から現れたジェイクさんは 何事も無かったかのように こちらへ歩み寄ってくる。 よく見ると、先程の攻撃を 繰り出したためにそうなったのか、 \s右手が真っ赤に染まっていた……。 @133 ま、マズい、このままじゃ!! !se(Action)跳ね @500 バッ!! !se(Action)ミス !wait2 !se(Action)ミス !wait2 !se(Action)ビシッ !wait3 !se(Action)殴打 !wait3 !se(Action)殴打 !wait1 !se(Action)殴打 !wait2 !se(Action)ビシッ !wait2 !se(Action)ミス !wait4 !se(Action)殴打 !wait1 !se(Action)ミス !wait1 !se(Action)ビシッ !wait2 !se(Action)殴打 !wait3 !se(Action)ミス !wait1 !se(Action)ビシッ !wait2 !se(Shooting)撃破A !wait1 !se(Action)ミス !wait3 !se(Action)殴打 !wait2 !se(Action)ミス !wait1 !se(Shooting)撃破A !wait2 !se(Action)ビシッ !wait4 !se(Action)殴打 !wait1 !se(Action)ミス !wait1 !se(Action)ビシッ !wait4 !se(Action)殴打 !wait1 !se(Action)ミス !wait1 !se(Action)殴打 !wait1 !se(Action)ビシッ !wait3 !se(Action)殴打 !wait2 !se(Action)ミス !wait1 !se(Shooting)撃破A !wait1 !se(Action)殴打 !wait2 !se(Action)ミス !wait1 !se(Action)ビシッ !wait1 !se(Action)ミス !wait2 !se(Action)ビシッ !wait3 !se(Action)殴打 !wait2 !se(Action)ミス !wait3 !se(Action)殴打 !wait2 !se(Action)ビシッ !wait1 !se(Shooting)撃破A !wait3 !se(Action)殴打 !wait1 !se(Action)ビシッ !wait1 !se(Action)ミス !wait2 !se(Action)ビシッ !wait1 !se(Shooting)撃破A !wait1 !se(Shooting)撃破A @132 うおー!! @1 再び接近戦での打撃の応酬。 だが、ジェイクさんの攻撃は 鋭さを増していくばかりで、 僕は回避に専念せざるを得なかった。 @132 チ、チャンスが全然無いー!! @570 おーおー、こんな白熱した戦いを 見るのは久しぶりだな。 もっと楽しませてくれよ? @130 ……っ! @570 一方的過ぎてつまらないから たまには反撃でもしたらどうだ? くっくっくっ……。 @1 高みの見物とばかりに 野次を投げかけてくるヴィセヴィル。 ……\s何がショック療法だ!! お前は自分が楽しんでいるだけじゃないか!! !wait20 @133 \f[32]ヴィセヴィルー!! !se(Shooting)撃破A @1 ダンッ @570 ん? @1 僕は右足を踏ん張ってその場から大きく後退。 !se(Action)跳ね !wait8 !se(Shooting)撃破A そして空中で体勢を整え、 着地と同時に今度は左足一本で ヴィセヴィルに向かって跳ぶ。 @133 くらえ、飛び蹴りー!! !se(Action)ミス @1 僕はヴィセヴィルに向かって 右足を思いっきり突き出した。 @570 ……。 !wait20 ……甘い。 @131 え? !wait20 !se(Shooting)撃破C @1 \f[32]ドカッ!! @132 \f[32]ぐわっ!! @500 ……。 @1 いつの間にか僕の後方から迫って来ていた ジェイクさんによるタックル。 僕は飛び蹴りを繰り出した方向と 違う方向へ吹っ飛ばされた。 !wait20 !se(Action)ドゴン !wait2 !se(Action)ドゴン !wait2 !se(Action)ドゴン !wait5 !se(Action)ズシャアアー !wait3 !se(Action)ズシャアアー !wait3 !se(Action)ズシャアアー !wait3 !se(Action)ズシャアアー !wait20 そして僕は地面に激しく打ち付けられ、 そのまま数メートル先まで 転げまわった所でようやく止まった。 !wait20 @132 はぁ……\sはぁ……\sはぁ……!! @831 シシト、無事か!? @132 な……\sなんとか……。 @1 タックル自体にはあまりダメージは無い。 しかし、吹っ飛ばされて 地面を転げまわったせいで かなりの擦り傷を負ってしまった。 さらに、体を動かそうとすると いたる所に痛みが走る。 体を強く打ちつけたせいで 全身打撲みたいな状態になったのだろう。 !wait20 ……だが。 !se(Action)跳ね @500 ダッ!! !wait10 !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se @833 くっ、まだ来るぞ!! @132 げっ!! @1 こちらが起き上がる前に、ジェイクさんは 追い討ちを加えようと接近して来る。 @132 し……\s真空波っ!! !se(Action)ジュゴー @1 僕はとっさに真空波で反撃した。 @500 !? !se(Action)ミス @1 スパッ! !wait20 !bgm !wait20 パラッ…… @570 む? @400 え? @131 ……\sあ。 @1 すでに加速がついていた事と、 思わぬ反撃を受けたためか。 ジェイクさんは真空波を 避けきることができなかった。 その真空波により、 ジェイクさんのマスクが裂かれ……。 !wait40 パサッ !wait40 @800 ……。 @1 その素顔が……\s明らかになる。 !wait40 !bgmサスペンス @402 な……\s何これ……。 ……どういう事? @132 (し、しまった!!) @570 ……変装か。 \sそういえばそんな事を言っていたな。 すっかり忘れていた。 ここまで良く出来た作りだとはな。 !wait20 @402 あ、あれはまさか……。 お……\sおとう……\sさん? @570 ! @402 ……。 ……なんで? おじいちゃんもお父さんも 仕事をしていて……。 そのおじいちゃんはここにいて……。 \sでもそれはお父さんで……。 ……。 !wait40 !bgm @404 ……っ! !se(Action)跳ね @1 ダッ @132 あっ!! @404 お父さん!! @800 ……。 @1 セトがジェイクさんの前に立ちはだかる。 !wait40 !bgm黄昏 @404 お父さん!! \sお父さんなんですよね!? あの写真に写っていた 私のお父さんなんですよね!? 私の事分かりますか!? 私、あなたの娘の犬山セトです!! @800 ……。 @402 お父さん、 もうこんな事やめてください。 お父さんは悪い人に騙されているんです。 だから……。 ……。 !wait40 ……だから、 \sもう終わりにして家に帰ろうよ。 帰って、色んな話をしようよ。 私はまだ昔の事が思い出せないけど、 代わりにお父さんの話を たくさん聞かせてよ。 お願い……\sだから……。 @800 ……。 @830 ……。 @130 セト……。 !wait40 @1 必死にジェイクさんを説得するセト。 その間、周囲が静寂に包まれる。 この全てが異質な空間において。 それは…… あまりにも安らかな雰囲気だった。 ……。 ……このまま。 全てが何事も無かったかのように 元に戻ってくれれば……。 どれ程素晴らしい事であろう。 ふと、そんな事を考えていた……。 !wait40 !bgm 「……ふっ。」 ……しかし。 「くっくっ……。」 その静寂は……。 「くっくっくっ……。」 悪意に満ちた笑い声によって乱された。 !wait40 \f[32]「あーっはっはっはっ!!」 !bgmサスペンス @402 ! @830 ! @130 ……\sヴィセヴィル。 !wait40 @570 くっくっくっ……。 そうか……そうだったのか。 てっきり父親の顔を 知らないとばかり思っていたが……。 例の写真とやらはもう見たんだな。 @402 な、なんでその事を? @833 そんな事まで知っていたのか!? @570 ……これはいい。 その方が治療効果も高いというものだ。 @133 まだそんな事をっ!! @570 ……。 ……正直、もう君には飽きたよ。 これ以上やっても面白くもなさそうだ。 そろそろ次のステップに移行するとしよう。 @130 !? @402 な、何をするつもりですか? @570 ……。 !wait20 ……よく見ておくんだな。 これから自分の父親がする事を。 @402 え……? !wait20 !bgm !wait20 @570 ……\sそいつを、\s撃て。 @800 ……。 !se(Action)カチャッ @1 ←(拳銃を取り出す) !wait20 !bgmなんだこれは @402 !? @132 なっ……! @833 ま、まずいぞ、シシト!! @133 でも、まだ避けるだけの力なら……。 @570 させると思ったか? !wait20 『ホールド』!! !se(Action)シュビー !wait10 @833 なっ!? @132 か……体が……。 @402 シシトさん!!クロウさん!! @132 こ……これは リス君が使っていた魔法と同じ……。 @833 ぐっ……しまった……。 手足の動きを封じられては、 避けられるものも避けられない……。 @570 さて、よーく狙えよ? @800 ……。 @402 お、お父さん、ダメ!! !se(Action)ビシッ @1 バシッ! @402 きゃっ! @132 セト!! @570 人の心配をしてる暇があるなら、 最後に言い残す言葉でも 考えた方がいいんじゃないか? @131 くっ……。 !wait40 @570 ……。 ……くっくっくっ、\sなんてな。 誰がそんなもの聞いてやるか。 !wait20 !bgm !wait20 さ\n[2]\n[2]よ\n[2]\n[2]う\n[2]\n[2]な\n[2]\n[2]ら。 @831 @132 @800 @402 や……\n[2]\n[2]やめて……。 !wait40 !mvnil @1 \f[32]「やめてええええええ!!」 !wait80 \f[12]「……\sセ……\sト?」 !wait40 !se(Action)銃声 !wait5 !se(Action)銃声 !wait80 ……目を閉じた直後。 セトの叫ぶ声に続いて、2発の銃声が聞こえた。 ……。 ……僕って。 なんでこんなに銃で撃たれる 経験が多いんだろうな……。 ……。 ……しかし。 リュウゾウに撃たれた時のような衝撃は、 僕の体に伝わってこなかった……。 ……その代わりに。 !wait20 \f[32]「ぎゃあああああああ!!」 @134 !! @1 ……誰かの悲鳴が聞こえる。 僕は、\s恐る恐る目を開けた……。 !wait40 !mv中央公園 !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !wait20 @131 ……。 @1 するとそこには……。 !wait40 @570 う……\sぐっ……\sがっ……。 @130 !? @1 右手で左腕からの出血を押さえながら 座り込んでいるヴィセヴィルの姿があった。 さらによく見ると、左足からも出血している。 撃たれたのは、\sヴィセヴィルだった……。 @130 こ、これは……。 @1 この光景を演出して見せた張本人。 それは……。 !wait40 !bgmバトル01 @800 安心しろ、急所は外してやった。 @402 ! @132 ジェイクさん!? @833 正気に戻ったのか!? @800 どうやら油断していたようだな……。 おかげで、今度は銃が効いて何よりだ。 @570 そ、そんなバカなっ!? 私の魔法を自力で破っただとおおお!? @130 クロウ、そんな事ってあるの? @830 相手に制約をかける魔法は、 かけられた相手の意志の強さが 魔法の効果に反映される。 強い意志の持ち主なら、 魔法にかかりにくく、その持続時間も短い。 セトの説得によって、その強い意志が 呼び覚まされたようだな……。 これで少しは希望が見えた……か。 @131 僕らにかかった『ホールド』は そのままだけどね……。 @833 それを言うな。 奴の魔法は確かに強力なんだぞ。 @130 ……。 すごいや……ジェイクさん。 !wait20 @400 ……。 ……お、\sお父さん? @800 ……。 !wait20 ……ああ、\sそうだ。 心配をかけたなセト。 もう大丈夫だ。 @402 お父さん!! !se(Action)跳ね @1 ガバッ! !wait20 @402 良かった……。 本当に良かった……。 @800 セト……。 !wait20 @570 ありえん……\sありえんっ!! なぜ下級魔族ごときに私の魔法が 破られなきゃいけないんだ!? こんな事あってたまるかあああ!! @800 ……言ったはずだ。 俺がいる限りお前の好きにはさせんとな。 娘を悲しませた代償は高くつくぞ。 覚悟しろ……。 !wait40 !bgm @570 \f[16]許さん……。 @800 ? @570 \f[20]許さん、絶対に許さん……。 !wait5 !se(Shooting)ショット 魔法使いとしてあらゆる道に 精通した私が、たかが下級魔族ごときに 魔法を破られるなど……。 !wait5 !se(Shooting)ショット !wait5 !se(Shooting)ショット しかも私に傷まで負わせるなんて……。 !wait5 !se(Shooting)ショット !wait12 !se(Shooting)ショット !wait3 !se(Shooting)ショット \f[32]キサマ、\s絶対に許さんぞ!! !wait5 !se(Shooting)ショット !wait5 !se(Shooting)ショット !wait5 !se(Shooting)ショット !wait5 !se(Shooting)ショット !wait5 !se(Shooting)ショット !wait3 !se(Shooting)ショット !wait3 !se(Shooting)ショット !wait3 !se(Shooting)ショット !wait3 !se(Shooting)ショット !wait3 !se(Shooting)ショット !wait10 !se(System)遭遇 !wait4 !se(System)遭遇 !wait4 !se(System)遭遇 !wait8 !bgmなんだこれは @402 ひっ……! @800 なっ……! @132 な、なんだこれ!? @1 ヴィセヴィルの周りに突如出現した黒い光。 それは、以前も体験した 不思議な感覚を放っていた。 だが、この感覚は 今まで体験した物とは明らかに違う。 それはとても暗く、重たく、 そして突き刺さるような感覚。 禍々しい……\sそんな言葉がぴったりだろう。 @132 こ……これも魔法なの!? @402 い、息が詰まりそう……。 @833 いかんっ!! 奴は何か強力な魔法を使うつもりだ!! @800 くっ、やめろ!! !wait10 !se(Action)銃声 !wait5 !se(Action)銃声 !wait10 @570 ……『結界』。 !se(Action)シュビー !wait10 !se(Action)バリア音 !wait5 !se(Action)バリア音 !wait10 @800 くそっ……\sダメか!! @133 2人とも、逃げて!! !wait40 !bgm !wait20 @570 \n[2]消\n[2]え\n[2]去\n[2]れ\n[2]…\n[2]…\n[2]。 !wait40 \f[44]『分解』!! !wait10 !se(Action)シュビー !wait4 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Shooting)カノン !wait10 @132 ! @831 ! @800 ! @402 ! @1 ヴィセヴィルの右手から放たれた黒い波動。 その波動は、まっすぐに セトとジェイクさんに向かって飛んでいく……。 !wait20 !se(Action)跳ね @800 セト!! !se(Action)ドゴン @1 ドンッ @402 きゃっ! @1 ジェイクさんは セトを突き飛ばし射線上から逃した。 @402 お、お父さん!! @800 \f[32]うおおおおおお!! @1 そして……。 !wait40 !mvnil !se(Shooting)撃破B !wait4 !se(Action)爆発音 !wait100 !mv中央公園 !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !bgmサスペンス !wait20 @570 ふぅぅぅ……。 @402 あ、ああ……。 そ、そんな……。 @132 ジェイクさーん!! @833 ま、まさかあの魔法は……。 @1 黒い波動はジェイクさんを飲み込み爆発。 辺りには砂煙が巻き起こった……。 @132 うおおおおおお!! 早く、\s早く動けるようになれー!! @570 ……無駄だ。 私の『ホールド』は、 私の意志1つで持続時間を変えられる。 お前らはしばらく大人しくしていろ。 @132 くっそー!! !wait40 @1 そして砂煙は ゆっくり、ゆっくりと消えていき……。 爆発のあった場所の中心には……。 ……。 !wait40 !bgm !wait20 @400 ……っ! @130 ……え? !wait40 @802 ……。 @1 ジェイクさんが立っていた。 \s……なぜか全裸で。 @133 ジェイクさん!! @402 お父さん!! @802 ……。 ……こけおどしか? @570 ……。 @130 よかった……何事も無くて……。 !wait20 @131 でも銃や服だけ消えるなんて、 僕のパンツを消す魔法といい勝負だね。 実はあいつ強くないんじゃ? @833 ……。 @130 ……\sクロウ? !wait20 @802 ……もう打つ手無しか。 ならば……\sこちらから行くぞ!! !wait10 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !se(Action)学内歩き !wait5 !se !se(Action)学内歩き !wait5 !se !se(Action)学内歩き !wait5 !se !se(Action)学内歩き !wait5 !se @1 ジェイクさんが ヴィセヴィルに向かって駆け出す。 ……\sだが。 !wait40 グラッ @802 !? @130 え? !se(Action)ドゴン @1 突然、ジェイクさんが倒れた。 @402 お、お父さん!? !wait10 !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se !wait10 @1 セトがジェイクさんの所に駆け寄る。 !wait20 @402 お父さん!! @802 ぐっ……! @402 一体何が……。 !wait40 ……っ!? @1 その時、セトが見たもの……。 @402 お、お父さん……\s体が……。 @802 !? !wait20 @1 それは…… \s\r[体,・]\r[が,・]\r[透,・]\r[け,・]\r[始,・]\r[め,・]\r[て,・]\r[い,・]\r[る,・]ジェイクさんだった。 !wait40 !bgm別れ @802 こ……これは……。 @402 ……。 ……嘘、\s嘘でしょ? こんなの……冗談ですよね? @833 ……。 !wait20 ……やはり。 @133 クロウ、これはどういう事なんだ!? @833 ……禁呪『分解』。 本来は魔物を一瞬で駆逐するために 作られた魔法。 しかし、その効果の危険性ゆえ 禁呪として扱われるようになった。 @130 危険? @833 あの黒い波動に当たった物体は、 文字通り分解され最後は消滅する。 存在そのものを 完全に消し去ってしまうのだ。 ドッペル化する事もない……。 もう……\s手遅れだ。 @132 なっ……! @570 その通りだ。 その男はもう間もなく この世界から消滅する。 文字通り跡形も無く……な。 @402 そ、そん……な……。 @133 お、お前はぁぁぁ……。 @570 私に恥をかかせた罰だ。 さて……\s私は傷の治療でもするか。 せいぜい悔いの無い 別れでもしてるんだな。 くっくっくっ……。 !wait40 @802 ……。 !wait20 ……ふっ、 \s嫌な予感が当たってしまったようだな。 神の奇跡とやらもここまでか……。 @402 お父……さん……。 やっと……やっと会えたのに……。 こんなの…… \sこんなのあんまりですよ!! @802 ……。 !wait20 ……セト。 最後に……\sパパと呼んでくれないか? @402 ……。 !wait40 @400 ……\sイヤです。 @802 ? @404 イヤです!! \s私、絶対に言いません!! \s頼まれたって言うもんですか!! @802 セト……? @404 だから!! !wait20 @400 だから……。 !wait20 @402 ……。 だから……\s最後だなんて……。 そんなこと……\s言わ……\sない……\sで……。 @802 ……。 !wait40 ……ふっ、\sやはり俺は父親失格だな。 ……すまないセト。 ずっと、お前を放っておいて……。 許してくれとは言わない。 強く……生きろよ……。 !wait20 !se(Action)跳ね @1 ガバッ! @802 ……\sセト? !wait20 @1 「……。」 「……パパ。」 「お願い……。」 「お願いだから、 もうどこにも行かないで……。」 「私を1人にしないで……。」 !wait20 @802 ……。 1人になんてしないさ。 ……1度は奇跡が起きたんだ。 そのおかげで、 俺はこうしてセトの前にいる事ができる。 また…… \s少し遠いところへ行ってくるだけだ。 どこにいても、必ずお前を守ろう。 だから……\s泣くな。 !wait40 @130 ジェイクさん……。 @802 ……村上シシト。 @130 ! @802 ……。 !wait20 ……もう一度だけ言わせてくれ。 !wait20 セトを……\s頼む……。 @130 ……。 @134 ……。 !wait20 @1 僕は無言でうなづいた。 しゃべったら、 僕も泣いてしまいそうだったから……。 ……。 ……知らなかった。 一瞬で命を奪われる時と、 別れを言う時間がある時とでは、 こんなにも違うものなんだ……。 ……。 これは……。 あんまりにも……\s残酷だった……。 !wait40 !se(Action)ミス スカッ @402 !? !se(Action)ドゴン @130 ! @1 セトがジェイクさんの体をすり抜けて 地面に倒れこんだ。 @802 ……。 !wait20 時間のよう\n[2]…\n[2]…\n[2]だ\n[2]な\n[2]…\n[2]…\n[2]。 お\n[2]わ\n[2]…\n[2]…\n[2]か\n[2]れ\n[2]…\n[2]…\n[2]だ\n[2]…\n[2]…\n[2]。 @402 パ……パパ……。 @802 さ\n[2]ら\n[2]ば\n[2]…\n[2]…\n[2]だ\n[2]…\n[2]…\n[2]セ\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]…\f[16]\n[2]\n[2]ト。 !bgm !se(Action)ジュゴー @260 @402 あっ!! @1 そしてジェイクさんの姿は、 \sこの世から完全に消えてしまった……。 @132 ジェ……。 !wait20 \f[32]ジェイクさああああん!! @402 ……。 @833 くっ……。 !wait20 !se(Action)学内歩き !wait35 @570 やれやれ、 傷の治療が終わるまでいたとは……。 何てしつこい奴だ。 @133 ヴィセヴィル!! @570 さて、せっかくの治療道具が 1つ消えてしまったな。 しょうがないから、 今度はお前たちでも使うとするか。 くっくっくっ……。 @833 ぐぅ……。 @133 だ、誰がお前なんかにっ!! !wait40 @1 「……さ……ん?」 @130 ! @830 ! @570 む? !wait20 @402 と\n[2]\n[2]う\n[2]\n[2]さ\n[2]\n[2]ん\n[2]\n[2]? !mvnil !bgs(環境)心拍 @1 \c[4]「父さん!!しっかりして!!」 \c[3]「わ……私はもうダメだ……。」 \c[3]「お前たちだけでも、逃げろ……。」 \c[4]「そんなことできないよ!!」 \c[4]「姉さん!!どうにかしてよ!!」 \c[2]「……。」 \c[5]「逃がしはしないぜ。」 \c[5]「親子3人、仲良く眠らせてやるよ。」 !se(Action)跳ね \c[3]「させんっ……!」 \c[5]「くっ、死に損ないが!」 \c[3]「2人とも早く行け!!」 \c[4]「と……父さん!!」 \c[2]「……───、行きましょう。」 \c[4]「ね、姉さん!?」 \c[4]「このままじゃ父さんが!!」 \c[2]「父さんの気持ちを 無駄にするわけにはいかない!!」 \c[2]「分かって……。」 \c[4]「……。」 \c[4]「姉さん……。」 !wait20 !se(Action)シュイーン !wait20 !se(Action)バリア音 \c[4]「!?」 \c[3]「くっ……。」 \c[5]「これで最後だ!!」 !wait20 !se(Shooting)撃破B \c[3]「ぐああああああああ!!」 \c[4]「父さあああああん!!」 \c[2]「見ちゃだめ!!」 !mv中央公園 !wait20 @402 ……うっ。 !mvnil @1 !se(Action)跳ね \c[4]「父さん!!」 \c[2]「あっ、──ト!!」 \c[4]「父さん!!父さん!!」 \c[3]「……。」 \c[5]「ふっ、逃がそうとしたようだが…… 無駄に終わったな。」 \c[5]「父親想いの娘でよかったなぁ……。」 \c[3]「……。」 \c[5]「さあ、次はお前だ。」 !se(Action)跳ね \c[2]「妹に手を出さないで!!」 \c[5]「ん、何だやる気か?」 !mv中央公園 !wait20 @402 う……あ……。 @133 セト!!どうしたんだ!? !mvnil @1 \c[4]「……。」 \c[5]「……っ!」 \c[2]「え……?」 \c[2]「……リ──?」 \c[5]「な、何だ、この魔力は!?」 \c[5]「こんなの聞いてないぞ!?」 !wait20 \c[4]「父さん……。」 \c[5]「……あん?」 !mv中央公園 !wait20 @402 ああ……あああ……。 !mvnil @1 \c[4]「とうさん……。」 \c[4]「とう……さん……。」 \c[4]「と……さ……。」 \c[4]「……。」 !wait40 \c[4]「……うっ。」 \c[4]「う……あ……。」 \c[4]「ああ……あああ……。」 !bgs !wait60 !mv中央公園 !wait20 \f[32]「うわあああああああ!!」 !se(Action)ジュゴー !se(Shooting)レーザー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait1 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait1 !se(Action)ジュゴー !se(Shooting)レーザー !wait3 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait4 !se(Action)ジュゴー !se(Shooting)レーザー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait1 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait1 !se(Action)ジュゴー !se(Shooting)レーザー !wait1 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait5 !se(Action)ジュゴー @132 うわっ!! @831 なんだ!? @570 こ、これは……。 !wait20 !bgmタイトル画面 @1 信じられない光景だった……。 セトの周りに突如出現した白い光。 その溢れた白い光は、 柱となって一気に上空へと駆け上る。 その光の柱は一瞬のうちに ヴィセヴィルの張った障壁まで到達。 !se(Shooting)撃破B そして轟音と共に障壁を突き破り、 さらに上空へ向かって駆け上っていく……。 ……。 ……そのうちに。 光の柱は段々と細くなっていき……。 !se(Action)シュイーン 程なくしてそれは消えてなくなった。 !wait40 ……。 ……再び訪れた静寂。 障壁の破れ目からは、 いつもの空が顔をのぞかせていた……。 それは雲1つ無い青く澄んだ空。 今まで異質な空間にいたためか、 僕にはそれがとてもきれいに見えた。 ……。 そして……。 そこから出て行った白い光に代わるように 差し込んでくる日の光。 その暖かな光に照らされた地上には……。 !wait40 @400 ……。 @1 セトが…… 何事も無かったかのように立っていた。 !wait40 @130 ……。 セ……\sセト……? @400 ……。 !wait40 !bgm \r[違,・]\r[う,・]\r[よ,・]。 @130 !? @1 不意にセトから発せられた予期せぬ言葉。 @130 違う……だって……? !wait20 @133 ……っ! @1 この違和感……\s確か以前にも……。 !mvnil !wait40 !mv倉庫街 !wait20 @133 冬村さん、しっかりするんだ! !v36=2 @410 ……。 @802 ……。 !wait20 ……これ以上の応急処置はもう無理だ。 !se(Action)跳ね @133 だったら僕が病院まで! @802 よせっ、無理に動かすな! また傷が開いて出血してしまうぞ! @133 くっ……。 ……くそっ! !se(Action)ドゴン @1 ドゴン @134 どうすれば……。 @133 どうすればいいんだ! !wait20 !se(Action)ジュゴー @130 ……\sえ? これは……。 !v35=2 @400 ……。 @130 ……セト? @400 離れていて。 @130 っ! !mvnil !wait40 !mv中央公園 !wait20 @133 まさか、あの時魔法を使ったのは!! !v35=1 @400 そう……。 あれは、私だよ。 @133 お前は誰だ!? @400 ……。 !mvnil !wait60 @1 「……。」 !wait40 「私は……\sリセット。」 !wait20 「この子の……\s\r[本,・]\r[来,・]\r[の,・]\r[姿,・]だよ。」 !wait80 @0 The girl was deprived peacefully suddenly. This story continues.