#Silhouette Extra Tale 終章「儚き想い」後編 !wait40 !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait2 !se !se(Action)学内歩き !wait2 !se !se(Action)学内歩き !wait2 !se !se(Action)学内歩き !wait2 !se !se(Action)学内歩き !wait2 !se !se(Action)学内歩き !wait2 !se !se(Action)学内歩き !wait2 !se !se(Action)学内歩き !wait2 !se !se(Action)跳ね @133 \f[44]セ\sトオオオォォォ!! @0 !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破A !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !se(Action)爆発音 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Shooting)撃破A !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !se(Action)爆発音 !wait1 !se(Shooting)撃破A !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !se(Action)爆発音 !wait1 !se(Shooting)撃破A !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !se(Action)爆発音 !wait140 !se(Action)バリア音 @1 ピシッ…… !wait20 !se(Action)バリア音 !wait3 !se(Action)バリア音 ピシッ……ピシッ…… !wait40 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破A !se(Shooting)撃破C \f[44]バリィィィン!! !wait40 @408 \c[4]\n[2]う\n[2]…\n[2]…\n[2]そ\n[2]…\n[2]…\n[2]。 @1 黒い球体にヒビが入り…… \sついにその一部が割れた……。 !wait40 @133 はぁ……\sはぁ……\sはぁ……。 @1 \f[16]「あっ……。」 @130 ……っ! @1 そして、中には……。 !wait40 !v35=1 @402 ……。 @130 ……\sセト? @402 し……\sシシトさん……? @130 ……。 !wait20 無事だったん……だね……。 !wait20 @134 \n[2]よ\n[2]か\n[2]っ\n[2]…\n[2]…\n[2]た\n[2]\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]\n[2]。 !wait20 !se(Action)ドゴン @1 バタッ @402 !? @1 ……\sセトは、\s消えてはいなかった。 まだ、ここにいたんだ……。 それを見届け、僕はその場に崩れ落ちた。 ……。 全ての力を使い果たし、 リセットから受けたダメージも残る僕の体。 セトが無事だと分かり、 緊張の糸が切れてしまったんだろう。 全身から力が抜け、体中に痛みが走る。 もう……\s指一本も動きそうに無かった……。 !wait40 !se(Action)学内歩き !wait35 !se(Action)学内歩き !wait50 @408 \c[4]……。 \c[4]まさか、本当に壊しちゃうなんてね……。 \c[4]でも、さすがにもう力は残ってないか。 \c[4]それを壊しただけじゃ、 何の解決にもならないんだけどね。 \c[4]……\s私がいる限り、\s全ては変わらない。 \c[4]助ける事なんて……\sできない……。 @1 ……。 リセットが何か言っているようだ……。 !wait20 でも……。 僕には、それがよく聞き取れなかった……。 もう、耳も遠くなってきたみたいだ……。 !wait40 !bgs(環境)心拍 ……ああ。 \c[4]\f[12]「今度こそ……。」 僕はきっと……。 \c[4]\f[11]「本当の終わりだね……。」 このままリセットに消されて……。 \c[4]\f[10]「せめて一瞬で消してあげるよ……。」 それで終わりなんだろうな……。 \c[4]\f[11]「……。」 今まで何度も助かってきたけど……。 \c[4]\f[10]「さよなら……。」 今回ばかりは……どうしようもないや……。 \f[9]「や……やめ……。」 短い人生だったな……。 \c[4]\f[8]「……『火炎』。」 ……。 \f[7]「あっ……!」 冬村さん……ごめん……。 \f[6]「……。」 約束……守れそうにないよ……。 \f[6]「か……。」 ……。 \f[6]「『火炎』!!」 セト……。 \c[4]\f[6]「……っ!?」 君だけは……。 \f[6]「……。」 どうか……無事でいて……。 \f[6]「えっ……?」 ……。 ……。 !bgs ……。 !wait60 ……\sあれ? 何も……\s感じない……。 焼けるような熱さが伝わってこない……。 まるで、全ての感覚が 失われてしまったかのようだ。 これが……死んだって事なのかな……。 !wait40 いや……。 かすかだけど、手や足にはまだ痛みを感じる。 確か、死んだ人間は魂だけの存在になり 生きていた時の記憶が全て無くなるって、 クロウは言ってたはずだ。 それなのに、 今の僕には手も足も、記憶もある……。 !wait20 ……\sまだ、\s僕は生きているのか? リセットは、 僕を消そうとしていたはずなのに……。 一体、何が起こったんだろう……。 !wait20 ……\s少しは、\s回復できたみたいだ。 目くらいは……\s開けられるかな……。 !wait40 @134 @131 @130 !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 ……\sえ? @1 僕の目に映ったのは、 視界いっぱいに広がった真っ赤な壁。 それは僕を焼き尽くそうと迫る、 灼熱の炎だった。 !se(Action)爆発音 ……\sしかし。 炎は僕の目の前まで迫りながら、 それ以上こっちに向かって進んではこない。 その場に留まったまま、 強烈な熱風だけを送り続けていた。 !wait10 !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait10 ……\sいや、\s進んでこないんじゃない。 よく見ると、炎は1つではなかった……。 巨大な炎の正体は、 2つの炎が重なってできたものだった。 それらが僕の目の前でぶつかり合って、 進む事ができずその場に留まっているんだ。 ……。 !wait20 その1つは…… \sリセットから僕に向かって放たれた『火炎』。 そしてもう1つは…… \sそれに向かって放たれた別の『火炎』。 それは……。 !wait10 !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait40 @402 ……。 @130 ……っ!? @1 それは……\s\r[セトの放った,・・・・・・]『火炎』だった。 !wait40 !bgm(タクミ)ボス戦 @402 ……。 で……\sできちゃった……。 私にも……\s魔法が使えた……。 @131 えっ……。 @132 \f[32]えええええっ!? セ、セトが魔法を!? @409 \c[4]そ、そんな……\s私の『火炎』が……。 !wait15 !se(Action)ズシャアアー !wait5 !se(Action)雷光 @1 ぶつかり合った2つの炎は徐々に弱まり、 最後には消滅。 セトの炎が、リセットの炎を完全に相殺した……。 !wait20 !se(Action)跳ね @402 シシトさん、大丈夫ですか!? @130 う、うん、セトのおかげで何ともないよ。 それよりも、今の魔法は……。 @402 ……自分でもよく分かりません。 私、シシトさんを助けようと必死で……。 見よう見まねであの子と同じ事をやったら、 本当に魔法が出ちゃったんです。 @130 リセットと……同じ事……? @402 ……どうしてか分からないですけど。 あの子にできる事は、 私にも出来るような気がして……。 @130 ……。 @1 そうか……。 セトとリセットは、同じ魂の持ち主。 いくら精神が違うといっても、 根本的な力は全く同じ。 リセットにできる事が、 セトにできたって不思議じゃない……。 だから、\sセトは魔法を使う事ができたんだ。 !wait40 @408 \c[4]な……\sなんで……。 !wait20 @409 \c[4]なんで私の邪魔ばかりするの!! \c[4]そこをどいて!! @402 い、イヤですっ! もう、これ以上 シシトさんには手を出させません! !se(Action)跳ね @133 よ、よすんだセト!! ここは僕が食い止めるから早く逃げ……。 !se(Action)ビシッ @1 \f[32]ズキッ @132 ぐあっ!! @1 セトを止めようと手を伸ばした瞬間、 僕の全身に激痛が走る。 僕の体が受けたダメージは、 予想以上に大きかったみたいだ。 伸ばした手を引っ込める事さえできずに、 僕はその場に突っ伏した。 @402 シ、シシトさん!? @132 ぐっ……\sくっそ……。 @402 ……\sシシトさん。 こんな体になってまで、私のために……。 !wait40 @1 ギュッ @130 えっ……? @1 伸ばしたままの手に温かいものを感じ、 僕は力を振り絞って顔を上げる。 すると……\s僕の手を セトが両手でしっかりと握り締めていた。 !wait20 @400 ……\s心配しないでください。 !wait20 @404 今度は……\s私の番です。 私が、きっとなんとかしてあげますから! @130 セト……。 !wait40 @1 \c[4]「いい気にならないで……。」 @133 ! @402 ! @1 静まり返った空間にもう1つの声が響き渡る。 淡々としていながらも、 不快感をあらわにしたその口調。 希望を抱かせるようなセトの言葉を、 あの子が黙って聞いているはずがなかった……。 !wait40 @408 \c[4]……。 \c[4]あなたまでそんなこと言うんだ……。 \c[4]2人して、私の邪魔をするんだね……。 @133 リ、リセット……。 @408 \c[4]……せっかく閉じ込めただけで 済ませてあげてたんだけどね。 \c[4]もう、どうなってもいいや……。 !wait20 \c[4]あなたも……\s今すぐ消してやる。 @132 なっ……!? @1 リセットが再び下す死の宣告。 言われた相手に恐怖心を抱かせる、 あまりにも感情のこもっていないその言葉。 それが今、\sセトに向かって告げられた……。 !wait40 @402 ……。 @1 セトは……\s動かない……。 僕の側に立ったまま、 じっとリセットと向かい合っている。 その足はガクガクと震えていて、 顔は不安でいっぱいの様子だった。 周りから見れば、怖気づいて 動けなくなっているようにしか見えないだろう。 !wait20 ……でも、\s僕には分かる。 動けないのではなく……\s動かない。 手を強く握り締め、 その目でしっかりとリセットを見つめている。 逃げ出したい気持ちを必死にこらえながら、 セトはその場から一歩も動かずに立っていた。 ……\sなぜなら。 僕が、ここにいるから……。 !wait40 @409 \c[4]これでもくらえっ! \s\f[44]『雷光』!! !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 @1 リセットの左手から放たれた『雷光』。 それはさっきとは明らかに違う、 正真正銘、全力の一撃。 すさまじいまでの雷の嵐が、 僕たちに向かって襲い掛かかる。 @402 ら、『雷光』! @1 セトもそれを真似して『雷光』の魔法を唱える。 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 すると次の瞬間、セトの手から リセットと同じように雷が放たれた。 一気に広がった雷は、 リセットのそれとは全く区別がつかない。 まるで、合わせ鏡を 見ているかのような光景だった。 !wait20 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait3 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait1 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait2 せめぎ合う2つの雷。 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait3 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait1 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait1 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait3 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait2 けたたましい炸裂音を響かせながら、 それはぶつかりあっては消えていく……。 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait3 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait1 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait1 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait1 静寂と暗闇に支配された空間が、 しばらくの間 その音と光によって埋め尽くされていた。 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait3 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait3 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait3 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait1 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait1 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait1 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait3 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait3 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 ……そして再び訪れる静寂と暗闇。 全ての雷が相手に届くことなく撃ち落とされて、 2人は全くの無傷だった。 !wait40 @409 \c[4]だ、だったら……。 \s\f[44]『火炎』!! !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 @1 次にリセットが放ったのは『火炎』。 威力は変わらないとはいえ、 動くことができない僕にとっては、 逃げる事のできない死の魔法……。 灼熱の炎が、 僕たちを焼き尽くそうと迫ってきた。 @402 『火炎』! !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait2 !se !se(Action)爆発音 !wait3 !se !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait5 @1 しかし、炎は僕たちのところまで届かない。 セトの左手から放たれた『火炎』が、 再びリセットの炎を食い止めた。 !wait10 !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 衝突した2つの炎が、 その場に巨大な炎を作り上げる……。 僕が目を開けた時と全く同じ光景が、 そこには広がっていた。 そう、ここまでは……。 !wait20 @409 \c[4]今だっ! \s\f[44]『波動』!!\s『波動』!! !se(Action)シュイーン !wait5 !se(Action)シュイーン !wait10 @402 !? @132 なっ!? @1 『火炎』が衝突している間に、 リセットは空いていた右手で『波動』を放った。 大砲の弾のような2つの光の塊。 それが、セトめがけて飛んでくる……。 !wait20 @402 『波動』!\s『波動』! !se(Action)シュイーン !wait5 !se(Action)シュイーン !wait12 !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait5 !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 @408 \c[4]!? @1 セトは腕を上手く交差させて、 空いていた右手で『波動』を放つ。 2人の放った『波動』はセトの手前で衝突し、 爆発して消えてなくなった。 !wait15 !se(Action)ズシャアアー !wait5 !se(Action)雷光 それから少し遅れて、 『火炎』の方も同じように消滅した。 !wait40 @402 はぁ……\sはぁ……\sはぁ……。 @408 \c[4]ど……同時使用まで出来るなんて……。 @130 ……。 @1 セトは受けに徹しているものの、 リセットの魔法に全く負けていない。 同じ魔法をタイミングよくぶつけて、 全てを打ち消している。 ……。 この2人は……\s同じ存在……。 その上、ここはヴィセヴィルの魔法によって リセットの魔力が封印されていた場所。 この場所において、 魔力はリセットのものであると同時に セトのものでもあるんだ。 ……。 発射動作……\s詠唱速度…… \sさらには使用している魔力までもが同じ……。 同じ魔法の打ち合いだったら、 その結果は全くの五分。 勝つことは無いが、負けることも無い。 勝負は、2人の魔力が尽きるまで 続くかのようにも思えた……。 !wait40 @409 \f[36]\c[4]いい加減にしてぇぇー!! !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー @132 うわっ!! @1 自分の思い通りにいかなくて、 怒りを爆発させるリセット。 !se(Action)シュイーン それと同時に、真っ暗な空間に 突如として白い光の粒が出現した。 それは、まるで雪のようにも見えた……。 !wait20 @402 こ……これって一体……。 !wait20 !se(Action)シュイーン @1 \c[4]「許さない……。」 @402 えっ? !wait20 @408 !se(Action)シュイーン \c[4]絶対に許さない……。 !se(Action)シュイーン \c[4]どこまでも…… \s私の邪魔ばかりして……。 !se(Action)シュイーン \c[4]あなたなんかに…… \s私の影なんかにっ……! !wait20 !se(Action)シュイーン !wait9 !se(Action)シュイーン !wait9 !se(Action)シュイーン !wait9 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン @409 \c[4]\f[36]これ以上 邪魔されてたまるかー!! !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー @402 なっ……!? @132 ま、まずい!この魔法は!! @1 場の雰囲気が一気に張り詰め、 リセットの周りに光の粒が集まっていく。 この感覚……\sきっとあれは魔力だ。 リセットは、魔力を集中させ始めたんだ……。 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン どこからともなく現れた光の粒は、 渦のような流れを作りながら、その中心にいる リセットを目指してどんどん吸い込まれていく。 魔力の封じ込められた空間……。 目に見えるほどの濃い魔力……。 おそらく……女神様が受けた『それ』とは 比べ物にならないものが来る……。 そう直感した……。 !wait20 @132 だ、ダメだ、セト!! いくらなんでもあれは無理だ!! 僕の事はもういいから!! だから早くあのゲートから逃げて!! @1 僕は痛みをこらえ必死でセトに呼びかける。 今まで魔法を使った事のないセトに、 魔力を集中する事なんてできるはずがない。 ましてあれだけの威力の魔法だ、 別の魔法で食い止める事なんて不可能だろう。 もう、避ける以外に手段はない……。 ……\sしかし。 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン @400 ……。 @1 セトは、集中を続けるリセットの様子を 黙ったままじっと見つめていた……。 !wait20 @130 ……。 !wait20 セ……\sセト……? @400 ……。 !wait20 大丈夫です……。 私……\s逃げませんから……。 @130 ……っ! @133 で、でもっ! このままじゃ2人とも……。 @400 (……) (私にだってできるはず……) !wait20 @404 (お願い……!) !wait40 !se(Action)シュイーン !wait10 !se(Action)シュイーン !wait10 !se(Action)シュイーン !wait10 !se(Action)シュイーン !wait10 !se(Action)シュイーン !wait10 !se(Action)シュイーン !wait6 !se(Action)シュイーン !wait6 !se(Action)シュイーン !wait6 !se(Action)シュイーン !wait6 !se(Action)シュイーン !wait10 !se(Action)ジュゴー @130 なっ……。 @1 辺りの空気が一瞬だけピンと張り詰める。 そして次の瞬間、セトの周りにも リセットと同じように光の粒が集まり始めた。 魔力を集中させ始めたんだ。 ……。 やはり、これも同じ存在だからなのか……。 少し見ただけでも、セトはそのやり方を 直感的に理解する事ができたんだ。 !wait20 !se(Action)シュイーン !wait5 !se(Action)シュイーン !wait5 !se(Action)シュイーン さらに、それだけじゃない……。 !se(Action)シュイーン !wait4 !se(Action)シュイーン !wait4 !se(Action)シュイーン !wait4 !se(Action)シュイーン !wait4 !se(Action)シュイーン 魔力を集めるスピードが、 どんどん早くなっていく……。 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait10 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー そしていつの間にか、セトの集中は リセットと全く同じスピードに達していた。 !wait40 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン 真っ暗な空間の中で、 吹雪のように吹き荒れる白い光の粒。 僕でも感じる事のできる魔力の流れ。 円を描くようにぐるぐると回りながら、 2人に向かってどんどん吸い込まれていく。 それとは対照的に、2人は全く微動だにせず、 魔力を自分の手に集中させていく。 その手には、 \s徐々に青白い光が集まり始めていた……。 !wait40 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン 魔力の流れがさらに加速していく……。 猛吹雪と化した空間の中心で、 2人の手の光が一気に膨れ上がる……。 鋭い音を発し、空気を震わせながら、 それはさらに激しく輝き始めた。 ……\sすごい。 さっきの僕の力なんて、 ちっぽけなものに感じる……。 それくらい強大な2人の魔力。 決着の時が……\s近づいていた……。 !wait40 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait2 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait4 !se(Action)シュイーン !wait4 !se(Action)シュイーン !wait5 !se(Action)シュイーン !wait5 !se(Action)シュイーン !wait6 !se(Action)シュイーン !wait8 !se(Action)シュイーン !wait10 !se(Action)シュイーン !wait12 !se(Action)シュイーン !wait14 !se(Action)シュイーン !wait16 !se(Action)シュイーン !wait18 !se(Action)シュイーン !wait20 !se(System)遭遇 @409 \c[4]\f[44]『衝撃』!! !se(Action)シュビー !wait4 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)爆発音 !se(Action)ジュゴー @1 吹雪が止むのと同時に、 先に魔力を集中し終えたリセットが仕掛ける。 その手から放たれた青白い巨大な魔力の塊は、 女神様に放ったものをはるかにしのぐ大きさだ。 !se(System)遭遇 @404 \f[44]『衝撃』!! !se(Action)シュビー !wait4 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)雷光 !se(Shooting)カノン !wait2 !se(Action)爆発音 !se(Action)ジュゴー @1 少し遅れて、セトも同じ魔法を繰り出す。 こちらの大きさも、 リセットのそれに全く負けてはいない。 !wait40 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait1 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait1 !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C \f[44]ズドォォォォォン!! !se(Action)爆発音 @132 \f[32]ぬおおおおお!! @1 そして2つの巨大な魔力の塊は 真正面からぶつかり合い、 とてつもない衝撃波が巻き起こった。 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait15 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait15 !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B 激しくせめぎ合う力と力。 大小さまざまな爆発音が空間に響き渡る。 2つの『衝撃』は威力を落とすことなく、 しばらく押し合いを続けていた。 !wait40 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 @402 ……っ! @133 !? @1 最初は全くの互角に思えた2つの『衝撃』。 しかし、魔力の集中が不完全だったのか……。 次第にセトの放った『衝撃』が、 リセットの『衝撃』に押され始めた……。 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait8 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait8 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B @402 う……くっ……。 @133 そ……そんな……。 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait8 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait8 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 @408 \c[4]しょせん影であるあなたが、 私の魔法に勝てるわけないんだよ。 \c[4]私の影のくせに……\s邪魔ばかりして……。 !wait20 @409 \f[44]\c[4]さっさと \s消えちゃえぇぇー!! !se(Action)ジュゴー !wait15 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait8 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait8 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait8 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait8 !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B @402 \f[32]きゃあ!! !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait8 !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B @132 \f[32]うわあああああ!! @1 リセットがさらに魔力を込める。 それと共に『衝撃』はどんどん力を増し、 徐々に僕たちのところに近づいてくる……。 ……。 影を消す……。 そんなリセットの気持ちを そのまま魔法にしたかのような光の塊。 消滅へのカウントダウンが迫っていた……。 !wait20 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait8 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait8 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B @409 \c[4]これで終わりだよ!! !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B \c[4]もう影なんかに邪魔はさせない!! !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B \c[4]私は、\s全てを消してやるんだ!! !wait40 !se(Action)シュビー @1 ギュゥゥゥン…… @408 \c[4]……\sえっ? @1 突然リセットの『衝撃』が止まり、 それ以上進まなくなった。 @408 \c[4]な……なんで急に……。 !se(Shooting)レーザー @1 \f[16]「ち\n[2]…\n[2]…\n[2]が\n[2]う\n[2]…\n[2]…\n[2]。」 @409 \c[4]……っ! !se(Shooting)レーザー @1 \f[20]「わ\n[2]…\n[2]…\n[2]私\n[2]は\n[2]…\n[2]…\n[2]。」 !se(Shooting)レーザー !wait10 !se(Shooting)レーザー !wait10 !se(Shooting)レーザー !wait10 !se(Shooting)レーザー !wait20 !se(Action)シュビー @404 \f[36]私は……\s犬山セトです!! \f[36]私はあなたの 影なんかじゃありません!! !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait15 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait8 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait8 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait8 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait8 !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B @1 \f[44]ズドォォォォォン!! @408 \c[4]なっ……!? @1 突然、セトの魔力が一気に膨れ上がる。 その魔力は魔法にも影響を与え、 今度はセトの『衝撃』が リセットの『衝撃』を押し返し始めた。 !wait20 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait8 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait8 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B @408 \c[4]お、おかしいよ……。 !wait20 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 @409 \c[4]なんでなの!? \sなんでこんな事が起きるの!? \c[4]なんで私の魔法が 押し返されないといけないのよ!! \c[4]全く同じはずなのに、なんで!? !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B @130 ……。 !wait20 魔力の……\sシンクロ……。 @1 そうだ……。 魔力のシンクロによって、 僕とセトの魔力は高めあう関係にある。 それによって高められた魔力が、 セトの魔法の威力に上乗せされ始めたんだ。 !wait20 つまり……。 セトとリセットの魔力は全く同じじゃない。 今の状況においては、 \sセトが……\sリセットの魔力を上回っているんだ! !wait20 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait8 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait8 !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B @130 ……\sいける。 !wait20 @133 \f[32]これなら……\s押し切れる!! !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B @409 \c[4]わ、私の『衝撃』がっ!! !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B @133 セト!もう少しだ!! !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B @404 \f[44]いっ\sけぇぇー!! !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait15 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait6 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait6 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait6 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait6 !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B @1 『衝撃』の塊が、 リセットに向かって一気に加速する。 一度は決まっていた形勢。 僕たちに押し付けられた圧倒的な力。 それらを全て押し返すかのように、 『衝撃』の勢いはどんどん増していく。 ……。 魔法だとか……\s神だとか……。 そんなものはもう関係ない! 流されるままの人生なんてまっぴらだ! これで……。 !wait40 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait8 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait8 !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B @133 \f[44]これで、 \s全部終わりだぁぁぁ!! @409 \c[4]うっ……\sくっ……。 !wait40 !bgm @1 \c[4]\f[44]「くっ\sそおおおぉぉぉ!!」 @0 !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !wait40 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !wait120 @130 ……。 や……\sやった……。 !wait40 @133 やったんだ! セトが、\sリセットに勝ったんだ!! !wait40 @402 ……。 @130 ……\sえ? @1 リセットの猛攻を、 セトの魔法と魔力のシンクロで押し切った。 決着はついたんだ。 ……\sそれなのに。 セトに喜びの表情は無い。 ずっと浮かない顔をしていた……。 !wait40 @130 ……。 ど、\sどうしたの?\sセ…… @1 \c[4]\f[16]「あ\n[2]な\n[2]た\n[2]は\n[2]…\n[2]…\n[2]。」 !bgmサスペンス @130 !? !wait20 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait30 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait30 @1 \c[4]「あなたは……\s私の影だったはずなのに……。」 \c[4]「私が……\s魔法で負けちゃうなんてね……。」 @402 リセットさん……。 @130 ……そんな。 あの魔法を受けてまだ……。 @1 リセットは、\sまだ倒れてはいなかった。 ふらふらになりながらも、 僕たちの前に再び立ちはだかっていた。 !wait40 @130 う……\s嘘だろ? まだ……\s僕たちを消すつもりなのか? @1 \c[4]「……。」 !wait60 !bgm \c[4]「もう、無理みたいだね……。」 @130 えっ? @1 今までの態度とは一変して、 僕の問いかけに弱々しく答えるリセット。 よく見ると…… \sその体はゆっくりと透け始めていた……。 !wait40 !bgm黄昏 @130 ……。 !wait20 まさか……\s君はこれで……。 @1 \c[4]「……そうだね。」 \c[4]「私はもうすぐこの世界から消滅する。」 \c[4]「また、\sあの暗闇の世界に還るんだ……。」 @130 あ……。 @1 \c[4]「大丈夫……\s別に怒ってはいないよ。」 \c[4]「元々いた場所に戻るだけだもん。」 \c[4]「……\sそれに。」 \c[4]「私は、きっと最初から こうなる事を望んでいたんだと思う。」 @130 えっ……? @1 \c[4]「私が本当に消してしまいたかったのは、 \s姉さんじゃなくて……\s私自身……。」 \c[4]「私という存在そのもの……。」 \c[4]「周りと違った姿で生まれて…… \s姉さんや父さんと会えなくなって…… \s死んだ後もずっと1人ぼっちのまま……。」 \c[4]「……。」 \c[4]「こんな私……\sもうイヤだった……。」 \c[4]「だから、私に関わる全てを消したかった。」 \c[4]「そういう事なんだと思う……。」 @402 ……。 @1 \c[4]「向こうに着いたときには、 全てを忘れる事ができていればいいな……。」 \c[4]「もう2度と、 あんな寂しい思いはしたくないから……。」 \c[4]「何も考えずに……\s眠っていたい……。」 \c[4]「それが……\s私の今一番望む事……。」 @134 ……。 !wait40 @130 ……\sきっと大丈夫さ。 君には、まだお姉さんがいるんだ。 お姉さんが、必ずなんとかしてくれるよ。 @1 \c[4]「……だといいけどね。」 \c[4]「私が消えた後で姉さんがどうするかは、 私にもさっぱり分からない。」 \c[4]「姉さん、昔から結構 自分勝手なところのある人だったから……。」 @131 (ああ、やっぱりそうだったんだ……) @1 \c[4]「分かっているのは、姉さんが 私を消す必要が無くなったってことだけ。」 \c[4]「いくら姉さんでも、 私が消えた事くらいはすぐに分かるだろうしね。」 @130 ……。 !wait40 そうか……。 君が消えるってことは、 女神様が魔法を使う必要も 無くなったことになるんだ。 !wait20 @134 ……。 じゃあ……。 これで、セトはようやく……。 !bgm @1 \c[4]「……助かると思った?」 @130 !? @1 \c[4]「……。」 !wait20 \c[4]「あなた……\s自分が何をやったのか、 ちゃんと分かってるの?」 @400 ……。 !wait40 後悔は……\sしていません……。 今の私にとっては、 こうするのが一番でしたから……。 私は……\s自分の大切なものを 守りたかったんです。 @130 ……? @1 \c[4]「……。」 !wait20 \c[4]「そうか……。」 \c[4]「まだ、記憶を無くしているのに……。」 \c[4]「本当の自分が、 どう考えているかも分からないのに……。」 \c[4]「それでもこんな事ができるなんてね……。」 \c[4]「……\sあなたは幸せ者だね。」 \c[4]「たとえ1人ぼっちになっても、 助けてくれる人がいたんだもん。」 \c[4]「全てを失った私とは大違い……。」 @402 リセットさん……。 @1 \c[4]「でも、違うなんてことはありえない……。」 \c[4]「私とあなたは……\s同じ存在……。」 \c[4]「私だけが……\s全てを…… \s失うん…\n[2]…\n[2]じゃ\n[2]…\n[2]…\n[2]な\n[2]い\n[2]…\n[2]…\n[2]。」 \c[4]「あ\n[2]な\n[2]…\n[2]…\n[2]た\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]も\n[2]\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]\n[2]。」 !se(Action)ジュゴー \f[32]シュバァァァン!! @402 あっ!! @1 そう言い残して、リセットは消滅した……。 !wait40 @402 ……。 @130 ……。 !wait20 セト……。 一体、リセットの言ってた事は……。 @402 ……。 !wait20 シシトさん、\sごめんなさい……。 @130 えっ? @402 こうするしか方法はなかったんです……。 あの子は私と同じですから……。 @130 おな……じ……。 !wait40 !se(Action)バリア音 @1 ピシッ…… @130 ……っ! !se(Action)バリア音 @1 ピシッ…… !wait20 !se(Action)バリア音 !wait3 !se(Action)バリア音 ピシッ……ピシッ…… !wait40 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait1 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait1 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C \f[44]ガシャァァァン!! !bgm緊迫状況 @132 !? @1 暗闇の空間に突然白い亀裂が走り、 音を立てて崩れ始めた。 @132 な、何だこれは!? @402 シシトさん、早くゲートにっ! ここは、もうすぐ崩壊します! @132 崩壊だって!? @402 ここはあの子が存在することで 成り立っていた世界。 あの子が消えてしまった今、 この場所は崩壊を始めたんです。 !wait20 @404 このまま巻き込まれたら、 もう外の世界に帰れなくなります! だから、急いで外に出てください!! !se(Action)跳ね @133 わ、分かった!! !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se @1 僕はボロボロの体を無理やり起こし、 セトと一緒にゲートへと駆け出した。 !wait20 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C \f[44]ビシィィィ!! @132 うわっ!! @1 僕たちの目の前の地面が大きく裂ける。 ゲートは、そのすぐ向こう側にあるのに……。 @404 シシトさん、早く行ってください! これくらいなら飛び越えられますよね!? @133 何を言ってるんだ! セトを置いて先に行けるわけないだろ!! @402 ……。 私は……。 !wait20 !se(Action)跳ね @1 \f[32]ガバッ @401 わっ!? @132 ええいっ! この際なり振り構っていられるかっ!! \f[44]うおりゃああぁぁぁ!! !se(Action)跳ね !se(Action)ミス !wait8 !se(Action)跳ね !se(Action)ミス !wait8 !se(Action)跳ね !se(Action)ミス !wait8 !se(Action)跳ね !se(Action)ミス !wait8 !se(Action)跳ね !se(Action)ミス !wait8 !se(Action)跳ね !se(Action)ミス @1 僕はセトを両腕で抱きかかえ、 亀裂の間を次々に飛び越えていった。 !wait20 @401 !se(Action)跳ね !se(Action)ミス シ、シシトさん!! !se(Action)跳ね !se(Action)ミス こんなの無茶ですよ!! !se(Action)跳ね !se(Action)ミス さっきまで動く事もできなかったのに、 私を担いでそんなに激しく動いたら……。 !se(Action)跳ね !se(Action)ミス !wait10 !bgm !se(Action)ビシッ !se(Action)殴打 @1 \f[44]ズキィッ! @132 \f[44]ぎゃあああぁぁぁ!! !se(Shooting)撃破A !se(Action)ドゴン @401 きゃあ! !se(Action)ズシャアアー @1 亀裂を越えたところで、 僕の体が耐え切れずに悲鳴を上げた。 そのあまりの激痛に、 僕はセトを放り投げて派手に転んでしまった。 !wait20 @132 あがががが……。 !se(Action)跳ね @402 シ、シシトさん!! !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se !se(Action)学内歩き !wait8 !se @1 セトが慌てて僕の元に駆け寄る。 !wait10 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait15 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C しかし、その間にも 崩壊はどんどん進んでいく……。 もう、時間はあまり残っていなかった……。 !wait20 @402 シシトさん、しっかりしてください! 出口はもうすぐそこなんです!! !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C @134 ……。 !wait20 @131 ……\sいや、\sどうやらもう無理っぽい。 しばらくは、動けそうにないよ……。 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C @404 だ、だったら私が引っ張って……。 @134 ダメだよ……。 そんなことしていたら、 先にこの空間が崩壊しちゃう。 だから、セトだけでも逃げて……。 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C @402 そ……それは……。 !wait20 @404 ……っ! そうだ! !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C @130 えっ? @404 少し痛いですけど、我慢してくださいね。 @130 な、何を……。 !wait40 @404 ……\s『波動』! @131 へ? !se(Action)シュイーン !wait12 !se(Action)殴打 !se(Shooting)撃破C @132 \f[32]ドゥブッハァ!! @1 僕はセトの『波動』によって、 ゲートの方に向かって吹き飛ばされた。 @404 よしっ! !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C @132 セ、セト!! セトも早く……。 !v29=3 !se(Action)シュイーン @260 !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !wait20 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait8 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait8 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait8 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait8 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait4 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait4 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait4 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait4 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait4 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait4 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !wait4 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !se(Action)爆発音 !wait100 ……。 ……シシトさん。 私、シシトさんに会えて本当によかったです。 シシトさんがいてくれたから……。 記憶を失っていても、 私は毎日を幸せに過ごす事ができました。 ……。 いえ……。 きっと今までの私も、 同じ気持ちだったんだと思います。 何となくだけど……分かるんです。 ……多分。 それくらい前から私は……。 ずっと、シシトさんの事を……。 !wait40 ……。 だから……。 こんな所で…… シシトさんを死なせたりしません。 シシトさんのいる世界は……。 私の居場所は……私が守ります。 !wait40 ……でも。 このままだと、 また迷惑をかけちゃいますからね。 私……必ず帰ります。 私の記憶のかけらを拾い集めて、 必ずシシトさんの所に帰ります。 どれくらいかかるか分からないですけど……。 ……それまで待っていてくれませんか? シシトさん……。 !wait40 \f[20]シシト……\sさん? !wait60 \f[16]\n[2]\n[2]シ\n[2]\n[2]シ\n[2]\n[2]ト\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]せ\n[2]\n[2]\n[2]ん\n[2]\n[2]\n[2]ぱ\n[2]\n[2]\n[2]い\n[2]\n[2]\n[2]? !wait200 @0 あれから、1ヶ月が過ぎた……。 !wait80 !mvショッピング街 !bgm別れ !wait20 !se(Action)学内歩き !wait35 !se(Action)学内歩き !wait35 !v27=1 @100 ……。 もう冬休みに入ったのか……。 リョウヘイは…… またゲーセンにでも行っているのかな? !wait20 !se(Action)学内歩き @1 スタスタ !v28=1 @200 あれ?シシトじゃねーか。 @102 あ、噂をすればリョウヘイだ。 @200 こんな所で何やってるんだ? @100 特にやる事もなくぶらぶらしているよ。 @202 おいおい……。 せっかく冬休みに入ったんだし、 もっと計画を立てて行動しろよ。 そんなんじゃ、 あっという間に休み終わっちまうぞ。 @102 そういうリョウヘイはどうなのさ? てっきりゲーセンにでも いるのかと思ってたけど……。 @200 お、よく分かったな、 これから丁度行くところさ。 @102 普段とあんまり変わらないじゃん。 @202 そう言うなよ、 これでも一応計画は立ててるんだぜ。 @102 ゲーセンに行くのは計画なのか……。 @200 今日はちょっと特別なんだ。 @100 特別って? @200 これだよ、これ。 !se(Action)ページをめくる @100 ……紙袋? 包装してあるようだけど、 誰かのお祝いでもするの? @202 違うだろーが。 今日はクリスマスだろ。 お前そんな事も忘れてたのか? @102 あ、そういえばそうか。 @202 お前なぁ……。 @100 じゃあそれって……。 @202 この前シルドラで冬村さんと勝負して ボロ負けしちまってな。 負けた罰として、クリスマスに プレゼントをあげることになったんだよ。 で、今からそれを ゲーセンに持って行くところさ。 @100 なるほどね。 でも、なんで2つあるの? @202 なぜか勝負に関係のないミキにまで プレゼントを要求されちまったから……。 @102 リョウヘイも律儀だね。 @200 でもよ、こういう時くらい プレゼントするのも悪い気はしないだろ? @102 そんなもんかなー。 @202 そんなもんなんだよ。 お前、男として終わってるぜ。 @102 僕もう倦怠期ですから。 @200 ってわけで、俺、急ぐから。 シシトも暇ならゲーセンに来いよ。 今日はクリスマスイベントもあるし、 来ないと絶対に損するぜ。 @100 ……そうだね。 気が向いたら行くよ。 @200 ……シシト。 @100 何? @202 ……。 いつも言ってっけど…… あんまり気を落とすなよ。 つらいのは、お前だけじゃねーんだからよ。 @100 ……。 @200 だからさ、今日くらい シシトもやりたい事やって楽しめよ。 その方が、みんなも喜ぶってもんだぜ。 もちろん……あいつもな……。 @100 ……。 そうだよね……。 ありがとう、リョウヘイ。 @200 へっ、感謝されるまでもねーよ。 とにかく、気が向いたらでいいから、 シシトもゲーセンに来いよ。 それじゃあ、またな。 @100 うん、またね。 !se(Action)学内歩き @1 スタスタ !wait20 @100 ……。 リョウヘイ…… なんだか嬉しそうだったな……。 ……。 プレゼント……か……。 !wait40 !se(Action)学内歩き @1 スタスタ !mvnil !wait40 !bgm !wait40 ……。 それは、普段とそんなに変わらない日常。 リョウヘイは…… \s相変わらずゲーセンに行っているし。 アルバートは…… \sいまだにネコミミ女を探し回っている。 !wait40 冬村さんは…… \sあの日の出来事がショックで、 しばらく学校を休みがちになっていた。 でも、僕やリョウヘイの誘いで ゲーセンに行くようになってからは、 いつも通りの元気を取り戻した。 最近じゃ、ゲーセン常連組の一員として すっかり定着したようだ。 !wait40 そして……\sセトは……。 !wait80 !se(Action)学内歩き !wait35 !se(Action)学内歩き !wait35 !se(Action)ドア開け !mv保健室 !wait20 @100 セト、入るよー。 @400 ……。 @100 ……\s今日は、前よりも元気そうだね。 天気がいいからかな? @400 ……。 @100 学校は、今週から冬休みに入ったよ。 これからしばらくは、 もっと早い時間に来るようにするからね。 !wait20 @102 まあ、冬休みに入ったかどうかは、 時期が来れば普通に分かる事だよね。 僕は終業式の日まで 全く気付かなかったんだけどさ……。 @400 ……。 @100 とにかく、 せっかく冬休みに入ったことだし……。 今度、みんなと一緒に どこか遠くへ遊びに行こうと思うんだ。 もちろん、セトも一緒にね。 みんなには、 僕から声をかけておくからさ。 @400 ……。 @100 ……。 !wait20 それとさ……。 今日はまだ時間もあるし…… \s今からちょっとだけ外に出てみない? ずっと病院にいるのも体に毒だろうし……。 それに天気もいいから、 散歩にはもってこいの日だと思うんだ。 !wait20 だから……\s行こう。 @400 ……。 !mvnil !mv !wait60 !mv海岸公園 !bgs(環境)波の音 !wait40 @1 キコキコ…… !wait40 @102 ふうっ、車イスって 思ったよりも押すの大変だなぁ。 あ、でも、セトが重いわけじゃないからね。 @400 ……。 @100 ……バルトさんから聞いたんだけどさ。 セトはこの時期になると、 海で寒中水泳をやってるんだってね。 それでここに来てみたんだけど、 久しぶりに海を見て 少しは喜んでくれたかな? @400 ……。 @102 しかし、セトってすごいよね……。 毎日のように寒中水泳をやってるなんて、 普通の人にはまねできないよ……。 !wait20 @100 (……) (でも……) (それはきっと、 リセットの力があったからなんだろうな) @400 ……。 @100 ……。 !wait40 @1 僕たちは、しばらく黙って海を眺めていた……。 !wait80 @100 ……。 !wait40 時間が経つのって、 本当にあっという間だよね。 セトがまた入院してから、 もう1ヶ月以上が経ったんだ。 その間は、特に何事も無い毎日だった。 この海のように、何も変わることなく 時間だけが過ぎていったんだ……。 @400 ……。 @100 あの時は、本当に色んな事があったよね。 セトが魔法を使って…… \s記憶喪失になって…… \sウチに泊まる事になって…… みんなで思い出を探し回って…… \s少しずつ思い出して…… ……\sそして。 !wait40 !mvnil @1 それは当然の結果だった……。 リセットは、セトの魂の基本となった存在。 セトの存在は、リセットなくしてありえない。 それだけは、変えようのない事実……。 !wait40 セトは……\sリセットを消滅させた。 それによって、 内に秘められた魔力だけでなく、 魂としての基本的な部分までもが失われた。 セトは、生きるために必要な力の ほとんどを失ってしまったんだ……。 ……。 欠損した魂というのは、 女神様でも修復はできないらしい……。 だから、セトはもう2度と 元の生活に戻ることはできない。 たとえ……\s記憶が戻ったとしても……。 !wait40 !mv海岸公園 !wait40 @100 ……。 !wait20 セトは……こうなる事を知っていたんだね。 それを知った上で、僕を助けるために リセットを消滅させたんだ。 助けようとしたつもりだったのに、 また僕の方が助けられちゃったね……。 やっぱり……僕はどうしようもないよ。 @400 ……。 @102 あー、それでさ……。 @1 ゴソゴソ !wait40 @100 ……今日って、クリスマスなんだよね。 だから、プレゼントを買ってみたんだ。 !se(Event)アイテム入手A @1 僕はきれいにラッピングされた 小さな箱を取り出した。 @100 だいぶ遅れちゃったんだけど、 セトには色々と助けてもらったから そのお礼にちょうどいいと思ってね。 @400 ……。 @100 ……さっそく開けてみようか。 !se(Action)ページをめくる @1 ラッピングの包みを開けて、 僕は箱の中身を取り出す。 それは……\s薄青色をした銀製の髪飾り。 セトの思い出探しをしていた時に 見つけた品物だ。 @100 何がいいかなって考えたとき、 これを欲しそうにしていたのを 思い出してね。 母さんに頼み込んで、 小遣いをもらって買ったんだ。 !wait20 @102 まあ、その代わり僕のご飯は 当分エアーになっちゃったけどね。 あ、でも気にしなくていいからね。 別にいつもの事だから……。 @400 ……。 @100 せっかくだから、 ちょっとだけ付けてみる? !wait20 @102 ……周りに誰もいないみたいだし。 恥ずかしいことは無い……よね? !wait40 !se(Action)カチャッ @1 僕はその髪飾りをセトに付けてあげた。 !wait40 @102 (うーん……) (姉さんと母さんに女装させられた時の 記憶をたよりに付けてはみたけど……) (こんな感じでいいのかなぁ……) @400 ……。 @100 ……。 !wait20 !se(Action)学内歩き @1 僕はちょっと離れた所からセトを見てみた。 !wait40 @100 ……。 !wait40 うん、\s大丈夫そうだね。 セトによく似合ってると思うよ。 !wait40 @1 \f[20]スー…… @100 えっ……? @400 ……。 @1 セトの頬に輝く、ひとすじの雫。 事件以来、全く動かず、 表情すら変えることのなかったセト……。 そのセトが…… \s僕の目の前で涙を流していた……。 !wait40 @100 ……。 !wait40 !se(Action)学内歩き !wait50 @1 僕はセトの前にかがんで、 その涙を指でそっと拭ってあげた。 @400 ……。 @100 セト……。 !mvnil !wait60 !bgs !wait40 @1 ……。 ……そうだ。 全てが失われたわけじゃない……。 僕たちは……まだここにいる。 結果はどうあれ、 僕たちは今もこうして生きている。 僕たちの人生は……まだ続いているんだ。 ……。 ……そうだ。 たとえかすかな望みだったとしても……。 決して諦めちゃいけない。 それが、いつかは叶うと信じて……。 前向きに生きていかなくちゃ、ダメだよね……。 !wait40 ……大丈夫。 心配いらないよ……。 これからは、 僕がずっとそばにいてあげるから……。 少しずつ……\s思い出していこう……。 どれだけ時間がかかったって構わない。 君を守りながら……。 いつまでも……\s待っているからね……。 !wait80 @0 The story centering on one girl ends here. This story is... !wait120 !bgs(環境)波の音 !wait80 !mv海岸公園 !wait20 !se(Action)学内歩き !wait35 !se(Action)学内歩き !wait70 @250 ……。 神……\sか……。 俺は今まで、 神を信じた事など一度も無いのだがな。 ……。 !wait40 もし……\s神がいるとしたら……。 こう言ってやりたいものだ。 !wait40 俺たちには……。 !wait40 !bgs !mvnil @1 「こういう結末しかなかったのか?」 !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !wait80 @0 This story is... !wait80 \f[44]\wx\f[32]\m[138] Silhouette Extra Tale \m[128]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\c[0]\f[44]f\f[32]\n[2]\n[2]\n[2]\c[0]\f[44]i\f[32]\n[2]\n[2]\n[2]\c[0]\f[44]n\f[32]\m[0] \m[500] Silhouette Extra Tale \m[0]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\c[6]\f[44]f\f[32]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\c[6]\f[44]i\f[32]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\c[6]\f[44]n