#Silhouette Extra Tale 裏終章「終わらぬ夢」前編 !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !wait40 !bgmタイトル画面 !wait40 @1 (……) (ここは……\s一体どこ?) (何も見えない……) (誰も……いない……) !wait40 \c[4]「姉さん!」 (……えっ?) (あれは……\s私?) !wait20 \c[4]「ひどいよ姉さん!」 \c[4]「私にやる事を全部押し付けて、 自分はお昼寝しているだけなんて!」 \c[2]「それは違うわよリセット。」 \c[2]「私はあなたが1人で何でもできるように、 あえて手を貸さないのよ。」 \c[4]「父さんは2人で協力してやるようにって 言ってたじゃない!」 \c[4]「そんなの自分勝手すぎるよ!」 \c[2]「まあまあ、そんな固い事言わない。」 \c[2]「もう少しだけ寝たら、 ちゃんと手伝ってあげるから……。」 \c[4]「もう十分寝たでしょ!」 \c[4]「今すぐ手伝ってよ!」 \c[4]「ほらっ!早く早くっ!!」 \c[2]「……。」 !wait20 \c[2]「あぁ、もう……\sうるさいわねっ!」 \c[2]「せっかく私が 気持ちよく寝ていたところだったのに、 そんなにガーガー言うなっ!」 \c[4]「えっ……。」 \c[4]「ね……姉さん?」 \c[2]「私は寝るったら寝るの!」 \c[2]「だから早く戻ってなさい!」 \c[2]「じゃないと、もう遊んであげないわよ!」 \c[4]「……。」 !wait20 \c[4]「うっ……。」 \c[4]「ぐすっ……ひっく……。」 \c[2]「……あっ。」 \c[4]「ぐすっ……\sね……\s姉さん……。」 \c[4]「姉さん……\sひどいよ……。」 \c[4]「私……\sぐすっ…… \s姉さん以外に……\s頼れる人いないのに……。」 \c[4]「少しくらい……\sひっく…… \s手伝ってくれても……\sぐすっ……。」 \c[2]「……。」 !wait40 !se(Action)跳ね ガバッ \c[4]「……?」 \c[2]「……\sごめん。」 \c[2]「ごめんね、リセット……。」 \c[2]「姉さん、少し調子に乗りすぎてたよ。」 \c[2]「今から、私も手伝ってあげるから……。」 \c[2]「もし早く終わったら、 少し遊んであげるから……。」 \c[2]「だから……\sごめん……。」 \c[2]「もう、泣かないで……。」 \c[4]「……。」 \c[4]「ねえ……\sさん……。」 !wait40 (……) (リセット……さん?) !wait60 真っ暗な空間に、突然現れた謎の姉妹。 2人は私の目の前でいきなり口げんかを始め、 最終的にはお姉さんが妹さんに謝り、 仲直りをしたところで再び消えてしまった。 それはまるで、 夢か幻でも見ていたかのような一瞬の出来事。 でも、私にはその一瞬の中で 強烈に印象に残った事が1つあった。 !wait20 リセットという名前の女の子……。 あの子は、私とそっくりな姿をしていた……。 ……\sううん。 きっと……姿だけじゃない……。 うまく言えないけれど、あの子と私は もっと深い意味で同じなんだと思う。 何となく、そんな気がした……。 !wait60 \c[4]「姉さん。」 \c[2]「何?リセット。」 \c[4]「……それって何の本?」 \c[2]「これ?」 \c[2]「これは魔法の本よ。」 \c[4]「まほう?」 \c[2]「そ、魔法よ。」 \c[2]「これを使うとね、傷を治したり、 手から雷を出したりできるようになるのよ。」 \c[4]「へぇー。」 \c[4]「じゃあ、姉さんは魔法をいっぱい使えるの?」 \c[2]「あ、うん、まあね……。」 \c[2]「私は魔法があまり得意じゃないから、 そんなにいっぱい使えるわけじゃないけどね。」 (本当は勉強をしてないからなんだけど……) \c[4]「いいなー。」 \c[4]「私も早く魔法の勉強をしたいなー。」 !wait20 !se(Action)学内歩き \c[3]「おやおや、リセットは 早くも魔法に興味津々かい?」 \c[2]「……っ!」 \c[4]「あ、父さん、おかえりなさい!」 \c[2]「きょ、今日は早かったね……。」 \c[3]「大事な娘たちに寂しい思いを させるわけにはいかないからな。」 \c[4]「大丈夫、寂しくなんてないよ。」 \c[4]「私には姉さんがいるんだからっ!」 \c[2]「だからって、いつまでもリセットが側にいると、 私の勉強が進まないんだけど……。」 \c[4]「えっ、でも姉さんさっきまで……。」 \c[2]「……何よ。」 \c[4]「な、なんでもないっ!」 \c[3]「……\sそうか。」 \c[3]「あんまり勉強が進んでないのか……。」 \c[2]「うっ……\sうん……。」 \c[2]「……。」 \c[2]「ごめんなさい……。」 \c[3]「……。」 !wait20 \c[3]「……よしっ。」 \c[3]「今日は特別に、 私が魔法の使い方を教えてやろう。」 \c[2]「……へっ?」 \c[2]「と、父さんが私に魔法を?」 \c[3]「本を読むよりも、 実際にやってみた方が分かりやすいぞ。」 \c[2]「……。」 \c[2]「じゃ、じゃあ……お願いします。」 \c[2](怒られなくてよかったぁ……) \c[3]「……\sそれと、\sリセットもやってみるか?」 \c[4]「えっ、私も?」 \c[3]「ああ、そうだ。」 \c[3]「コツさえ掴めば、簡単な魔法くらいなら すぐ使えるようになるぞ。」 \c[4]「!」 \c[4]「ホントに!?」 \c[3]「もちろんさ。」 \c[3]「それに、1度魔法が使えるようになれば、 後はリセットのやる気次第で、 どんどん新しい魔法を覚える事もできる。」 \c[3]「最初はちょっと難しいかもしれないが、 私に任せておきなさい。」 \c[3]「分かりやすく教えてあげよう。」 \c[4]「やったー!!」 \c[4]「ありがとう、父さん!」 \c[3]「はっはっはっ、喜んでくれて何よりだ。」 \c[3]「……じゃあ、さっそく始めるとしようか。」 \c[3]「2人とも、こっちに来なさい。」 !wait10 !se(Action)学内歩き !wait15 !se(Action)学内歩き !wait15 !se(Action)学内歩き !wait15 !se(Action)学内歩き !wait50 (……) (ま……ほう……?) !wait40 \c[4]「むー……。」 \c[2]「あれ、リセットも魔法の本を読んでるの?」 \c[4]「うん。」 \c[4]「私、もっと色んな魔法を 使えるようになりたいから、 こうやって勉強する事にしたんだ。」 \c[2]「……ふふっ。」 \c[2]「父さんのおかげで魔法が使えるように なったから、張り切ってるのね。」 \c[2]「……\sって。」 \c[2]「それ、私が今勉強に使ってる本じゃない!」 \c[4]「あ……まずかった?」 \c[2]「別にそういうわけじゃないけど……。」 \c[2]「それに載ってるのって、 かなり高度な魔法ばっかりなのよ。」 \c[2]「難しくないの?」 \c[4]「うーん……確かにちょっと大変だね。」 \c[4]「まだ読めない字とか結構あるし……。」 \c[2]「いや、字とかの問題じゃなくて……。」 \c[4]「でも、少しだけなら何とか覚えられたよ。」 \c[2]「……\sへっ?」 \c[4]「例えばねー。」 \c[4]「……\s『反射』!」 !se(Action)シュビー \c[2]「!?」 \c[2]「ほ……\s本当にできてる……。」 \c[4]「まだ上手に使えなくて、 こうやって出すのが精一杯なんだけどね。」 \c[4]「でも、魔法は何度も練習して 上手くなっていくものだって、 父さんは言ってたんだ。」 \c[4]「だから、私もっとがんばるよっ!」 \c[2]「……。」 !wait20 \c[2]「そ、そうね……\sがんばってね。」 \c[2]「あ、でも、私もそろそろ その本で勉強したいんだけど……。」 \c[4]「あ、そっか、これ姉さんの本だった……。」 \c[4]「黙って使ってて、ごめんなさい。」 \c[2]「別に謝らなくてもいいのよ。」 \c[2]「じゃあ、勉強に集中したいから ちょっとだけ向こうに行っててもらえる?」 \c[4]「……珍しいね。」 \c[4]「姉さんが 自分から勉強やる気になるなんて……。」 \c[2]「きょ、今日はそんな気分なの!」 \c[2]「早く向こうに行ってなさい!」 (まだ『反射』を勉強している最中だなんて 恥ずかしくて言えないわ……) \c[4]「はーい。」 (……) !wait40 \c[2]「ちょっとリセット!」 \c[4]「……っ!」 \c[2]「どうして家の中に犬がいるのよ!?」 \c[2]「知らない人や動物を 勝手に家の中に入れちゃいけないって、 父さんに言われてたじゃない!」 \c[4]「だ、だってこの子……。」 \c[1]「ワンッ。」 \c[2]「あ……。」 \c[2]「……。」 !wait20 \c[2]「喋れないのね……。」 \c[4]「……うん。」 \c[4]「他の子たちはみんな喋れるのに、 この子だけ喋れなくて 仲間はずれにされてたから……。」 \c[2]「……しょうがないわよ。」 \c[2]「神界で生まれる全ての生き物が、 喋る事ができるようになるとは限らないもの。」 \c[2]「喋れない動物だって、少なくはないのよ。」 \c[4]「だからって、放っておけないよ!」 \c[4]「姉さんは可哀想だと思わないの!?」 \c[2]「そんな事言っても、私たちだけじゃ この子の面倒を見てあげられないわよ。」 \c[4]「……\sそうだっ!」 \c[4]「だったら父さんにお願いして、 この子を別の世界に 連れてってあげればいいんだよ。」 \c[4]「そうすれば、この子だって きっと幸せになれるはず……。」 \c[2]「……まあ、確かに。」 \c[2]「普通の動物よりも知能は高いから、 生活に不自由はしないだろうけどね。」 \c[2]「でも、世界を移動するのは とっても大変な事なのよ。」 \c[2]「たった1匹の犬のために わざわざ世界を移動するなんて、 普通じゃ考えられない話だわ。」 \c[4]「そ……そんな……。」 \c[2]「それに、父さんは今すごく忙しいのよ。」 \c[2]「それなのに、こんな事を頼んだりしたら、 父さんにますます迷惑がかかっちゃう。」 \c[2]「リセットだって、 父さんの大変さは分かってるでしょう?」 \c[4]「うっ……。」 \c[2]「……。」 \c[2]「残念だけど……諦めるしかないわ。」 \c[2]「父さんには黙っててあげるから、 早くその子を元いた場所に戻してきなさい。」 \c[2]「分かった?」 \c[4]「……。」 !wait20 \c[4]「で、でも……。」 \c[4]「この子……\s私と同じなんだもん。」 \c[4]「仲間はずれだなんて……\s可哀想だよ……。」 \c[4]「だから……。」 \c[4]「だか……ら……。」 \c[2]「……。」 !wait20 \c[2]「はぁ……\s分かったわよ。」 \c[2]「私からも、父さんにお願いしてあげるわ。」 \c[4]「……っ!」 \c[4]「ほ、ホントに!?」 \c[2]「ええ、本当よ。」 \c[2]「2人で一緒にお願いしましょう。」 \c[2]「きちんとわけを話せば、 父さんならきっと分かってくれる。」 \c[2]「絶対に大丈夫だから……。」 \c[4]「あ……あぁ……。」 \c[2]「ほらっ、そんな泣きそうな顔しないで。」 \c[2]「この子だって心配してるわよ。」 \c[1]「くぅ〜ん。」 \c[4]「……。」 !wait20 \c[4]「ありがとう……\s姉さん……。」 \c[2]「はいはい。」 !wait50 勉強をしたり…… \s魔法を練習したり…… \s動物を助けてあげたり……。 次々と映し出されては消えていく、 リセットさんを取り巻く様々な出来事。 その側には、いつもあの子のお姉さんがいた。 銀色の長い髪がとてもきれいな、 ちょっぴり頼りないけれど、 妹想いの優しいお姉さん。 その額からは、鋭い1本の角が生えていて、 さらには獣のような耳までついている。 リセットさんには そういうものがついていないみたいだけれど、 多分この人たちは、人間とは違う存在なんだ。 ……。 この世界だってそうだ。 動物たちがクロウさんのように人の言葉を喋り、 魔法が当たり前のように存在している。 私の住む世界とは全く違う、 まるでおとぎ話に出てくるような 不思議な世界だった……。 ……\sでも。 今まで私が見てきた光景は、 決しておとぎ話なんかじゃない。 これはきっと、 リセットさんが実際に体験した出来事……。 あの子の記憶そのものなんだ。 ……。 !wait20 どうして……。 どうして私は、 リセットさんの記憶を見ているんだろう……。 全く違う世界に住む、 私とよく似た女の子の記憶を……。 ……。 !wait20 私と……\s似ている……? 私と……\s同じ……? ……。 !wait20 もしかして……。 私は……\sあの子の……。 !wait50 !bgm !wait10 !se(Shooting)撃破B \c[3]「ぐああああああああ!!」 !bgmサスペンス (……っ!?) \c[4]「父さあああああん!!」 \c[2]「見ちゃだめ!!」 !se(Action)跳ね \c[4]「父さん!!」 \c[2]「あっ、リセット!!」 \c[4]「父さん!!父さん!!」 \c[3]「……。」 \c[5]「ふっ、逃がそうとしたようだが…… 無駄に終わったな。」 \c[5]「父親想いの娘でよかったなぁ……。」 \c[3]「……。」 \c[5]「さあ、次はお前だ。」 !se(Action)跳ね \c[2]「妹に手を出さないで!!」 \c[5]「ん、何だやる気か?」 !wait40 \c[5]「……っ!?」 \c[2]「え……?」 \c[4]「……。」 \c[2]「……リセット?」 \c[5]「な、何だ、この魔力は!?」 \c[5]「こんなの聞いてないぞ!?」 \c[4]「父さん……。」 \c[5]「……あん?」 \c[4]「とうさん……。」 \c[4]「とう……さん……。」 \c[4]「と……さ……。」 \c[4]「……。」 !wait40 !se(Action)雷光 !wait3 !se \c[4]「……うっ。」 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se \c[4]「う……あ……。」 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se \c[4]「ああ……あああ……。」 !wait40 \c[4]\f[32]「うわあああああああ!!」 !se(Action)雷光 !wait2 !se !se(Action)雷光 !wait2 !se !wait5 !se(Action)雷光 !wait2 !se !se(Action)雷光 !wait2 !se !se(Action)雷光 !wait2 !se !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait10 \c[5]「!?」 \c[2]「リ、リセット!?」 (……っ!) (こ……これは……) !wait40 私の前に現れた、見覚えのある光景……。 それは忘れもしない…… \s私のお父さんが消えてしまった時に、突然 頭の中に浮かんできた光景と同じものだった。 ……。 !wait40 悪い人の攻撃を受けて倒れた、 リセットさんのお父さん……。 それを見たリセットさんからあふれ出した、 不気味な赤い光……。 その赤い光によって、 次々と悪い人たちが消されていく……。 ……\sでも。 周りに誰も人がいなくなった後も、 赤い光はどんどん大きくなり続けた……。 そして……。 !wait40 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait12 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se \c[4]「……。」 \c[4]「ねえ……\sさん……。」 \f[18]\c[4]「たすけてよ……\sね\n[2]え\n[2]さ\n[2]ん\n[2]…\n[2]…\n[2]。」 \f[12]\c[4]「た\n[2]す\n[2]…\n[2]…\n[2]け\n[2]…\n[2]…\n[2]て\n[2]…\n[2]…\n[2]。」 !wait40 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B !wait2 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B (うわっ!!) !wait60 膨らみ続けた赤い光が…… \sすごい音と光を放って大爆発を引き起こした。 それと同時に、再び暗転する周りの空間。 そこに、新しい光景が 再び浮かび上がってくる事は無かった……。 ……。 !wait20 私と同じだ……。 リセットさんも私と同じように、 お父さんを失ってしまっていたんだ……。 きっと、あの時 私の頭の中にこの光景が浮かんだのは、 私たちが全く同じ体験をしたからなんだ。 ……\sでも。 この光景を見ている途中から、 私の意識が少しずつ薄れ始めていった。 手足の感覚がだんだん無くなって、 目の前が真っ暗になり、 何も聞こえなくなってしまった……。 その原因も分からないまま、私の意識は だんだんと闇に溶けていったんだ……。 ……。 !wait20 ただ……。 薄れ行く意識の中でも、 私は近くにシシトさんと冬村さんがいるのを 感じる事ができた。 2人に気付いてもらいたくて、必死になって 何かをやろうとしていた気がする……。 ……\sでも。 その試みも空しく、突然 私の意識はぷっつりと途絶えてしまった。 そして気付いた時には、 私はこの真っ暗な世界の中にいたんだ。 ……。 それからずっと……。 私は闇の中に次々と浮かんでくる、 1人の女の子の記憶を見続けていた……。 もう1人の……私の記憶を……。 ……。 !wait20 そして……。 さっきの爆発で、リセットさんは……。 !wait60 \c[4]「\n[2]…\n[2]…\n[2]ね\n[2]え\n[2]…\n[2]…\n[2]さ\n[2]ん\n[2]?\n[2]」 (……\sえっ?) \c[4]「……。」 !wait20 \c[4]「姉さん……\sどこに行っちゃったの?」 \c[4]「ここ……一体どこなの?」 \c[4]「すごく真っ暗で……すごく怖いよ……。」 \c[4]「私……なんでこんな所にいるの?」 \c[4]「あの爆発で死んじゃったんじゃないの?」 \c[4]「……。」 \c[4]「何が……\s起こってるの……。」 !wait20 (……) (どう……\sして……) !wait40 リセットさんの記憶は……\sまだ続いていた。 再び目の前に浮かび上がってきたのは、 今私のいる場所と同じような暗闇の世界。 その世界を、 リセットさんはたった1人で漂っていた。 !wait40 \c[4]「……。」 \c[4]「ねえ……。」 \c[4]「誰か……。」 \c[4]「誰か……いないの?」 \c[4]「ねえ……。」 !wait20 \c[4]「ねえったらっ!」 \c[4]「ねえっ!お願いだから誰か返事をしてよ!!」 \c[4]「私を1人にしないでよ!!」 \c[4]「誰かいるんでしょ!?」 \c[4]「いじわるしないで出てきてよ!!」 \f[36]\wx\f[24]\c[4]「誰かっ!!\f[30]\s誰かっ!!\f[36]\s誰かっ!!」 !wait20 \f[44]\c[4]「誰かあああぁぁぁ!!」 !wait40 誰かに会いたくて……。 その一心で、リセットさんは 必死になって暗闇の世界を探し回った。 ……\sでも。 どこまで行っても、 そこには暗闇と静寂の世界だけが 延々と続いていた。 ……人を探すどころじゃない。 その世界には、闇以外のものを 見つける事さえもできなかった……。 !wait40 !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx \c[4]「\n[2]…\n[2]…\n[2]ね\n[2]え\n[2]さ\n[2]ん\n[2]。\n[2]」 \c[4]「\n[2]…\n[2]…\n[2]ど\n[2]う\n[2]し\n[2]て\n[2]?\n[2]」 \c[4]「\n[2]ど\n[2]う\n[2]し\n[2]て\n[2]…\n[2]…\n[2]こ\n[2]う\n[2]な\n[2]っ\n[2]ち\n[2]ゃ\n[2]っ\n[2]た\n[2]の\n[2]?\n[2]」 \c[4]「\n[2]た\n[2]す\n[2]け\n[2]て\n[2]よ\n[2]…\n[2]…\n[2]\n[2]ね\n[2]\n[2]え\n[2]\n[2]さ\n[2]\n[2]ん\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]。\n[2]\n[2]」 !wait60 \c[4]「……\sうっ……。」 \c[4]「ぐすっ……\sひっく……。」 \c[4]「うっ……\sあっ……。」 \c[4]「うあ……\sあぁ……\sあっ……。」 !wait40 \f[44]\c[4]「うわあああぁぁぁん!!」 !wait50 リセットさんの泣き叫ぶ声だけが、 何もない空間に木霊する……。 ここは……\s完全な孤独の世界。 暗闇に塗りつぶされたその世界には、 あの子以外に何も存在していない……。 今にも気が狂いそうになるくらい、 何も無い空間だけが広がっていた……。 ……\sそして。 時の流れに取り残されたかのように、 何も変わることの無いその世界の中で……。 リセットさんの時間だけが、 むなしく過ぎ去っていった……。 !wait60 \c[4]「……\s姉さん。」 \c[4]「どうして……。」 \c[4]「どうして、私を助けに来てくれないの?」 \c[4]「私の事、嫌いになっちゃったの?」 \c[4]「それとも……。」 !wait50 \c[4]「……\sどうして。」 \c[4]「どうして……私はいつも1人なの?」 \c[4]「生まれた時から、 死んじゃった後でさえも……。」 \c[4]「どうして私は…… ずっと1人ぼっちじゃないといけないの?」 \c[4]「私が何か悪い事をしたっていうの?」 \c[4]「だとしたら……\s私は……。」 !wait50 \c[4]「……\sひどいよね。」 \c[4]「私1人だけが、 普通に死んだりする事もできずに、 こんな場所にいつまでもいるなんて……。」 \c[4]「父さんや母さんどころか、 誰にも会う事ができない……。」 \c[4]「私は、みんなといる事が許されないの?」 \c[4]「私が……\s仲間はずれだから……。」 !wait50 \c[4]「……\s姉さん。」 \c[4]「今……\sどこで何をしてるの?」 \c[4]「私を……\s助けようとしてくれているの?」 \c[4]「……。」 !wait20 \c[4]「ううん……。」 \c[4]「そんな事、あるわけない……。」 \c[4]「私は……\sずっと1人ぼっち……。」 \c[4]「姉さんは……\s私とは違う存在……。」 \c[4]「姉さんは……\s私と一緒にいられない……。」 \c[4]「姉さんは……。」 !wait40 !bgm @0                              \c[4]\f[18]「……私を見捨てた?」 !wait40 !bgmサスペンス !wait40 @1 \c[4]「……。」 \c[4]「あははっ……。」 \c[4]……そういう事だったんだ。」 \c[4]「どこまで行っても……\s私は仲間はずれ。」 \c[4]「私には、こんな何も無い場所に 1人ぼっちでいるのがお似合いなんだね。」 \c[4]「……。」 !wait20 \c[4]「姉さん……。」 \c[4]「最初から……\s私を助ける気なんて なかったんだよね……。」 \c[4]「父さんに言われたから……。」 \c[4]「母さんがいなくなっちゃったから……。」 \c[4]「他に仕方が無かったから…… \s私と一緒にいてくれただけなんだよね。」 \c[4]「私、姉さんの事ずっと信じてたのに……。」 \c[4]「……見事に裏切られちゃったね。」 \c[4]「……。」 !wait40 \c[4]「……\s許さない。」 \c[4]「絶対に、許さないよ……。」 \c[4]「姉さんなんて……\s嫌いだ。」 !wait40 (……) !wait20 (ひどい……\sひどすぎるよ……) (こんなのって……\s悲しすぎるよ……) !wait60 1人である事への恐怖と不安……。 \s周りとは違う事に対する疎外感……。 あまりにも長すぎた孤独の時間の中で、 リセットさんの心が次第に歪んでいく……。 その一部始終をずっと見ていた私には、 そんなリセットさんの気持ちが、 なぜか痛いほどよく伝わってきた。 ……\sこれってどういう事なんだろう? 私とリセットさんが繋がっているから? それとも……私の失った記憶に何か関係が? ……。 !wait20 分からない……。 この世界と同じように、私の記憶は まだ闇の中に埋もれたまま……。 今の私には……\s何も無い……。 家族も……\s友人も……\s記憶さえも……。 私も1人ぼっちなんだ……。 \sリセットさんと同じように……。 !wait40 ……でも。 どうしてだろう……。 私とこの子では……\s何かが違う。 全く同じように見えて、 私たちの間には決定的な違いがある。 記憶が無い今の私にも、 はっきりと感じる事ができる。 私にとって、すごく重要な何か……。 それって……一体……。 !wait60 !bgm \c[4]「あ、そうだ……。」 (……\sえっ?) !wait40 \c[4]「……\s消しちゃえばいいんだ。」 \c[4]「私には、『力』があるんだから……。」 (……っ!) !wait40 1度芽生えた負の感情は止まらない……。 孤独に耐え切れず、 大きく歪んでしまったリセットさんの心。 そんなあの子の口から、 思いもよらない言葉が飛び出してきた。 !wait40 \c[4]「消してやる……。」 \c[4]「姉さんの全てを……\s消してやる……。」 \c[4]「この『力』を使って…… \s何もかも消してやるんだ……。」 (……) !wait20 (や……\sやめてよ……) (これ以上……\s苦しまないで……) (そんな悲しい事……\s言わないで……) (消すだなんて……\s言わない……\sで……) !wait40 『消す』 何度も何度も、リセットさんは その言葉を繰り返し言い続けた。 その言葉からは、 悲しみや苦しみなどを通り越して、 もはや何も感じ取る事ができなかった。 本当に、全てが消えてしまいそうな言葉……。 リセットさんの悲痛な思いが 込められた言葉だった……。 ……。 リセットさんがその言葉を言うたびに、 同じような境遇にあった私にも、 その気持ちがひしひしと伝わってくる。 あの子の抱き続けていた負の感情が、 私の中に少しずつ流れ込んでくるのを感じる。 このままじゃ、 私までおかしくなってしまいそうだった……。 !wait40 !bgs(環境)心拍 (い……いや……) \c[4]「消えちゃえ……。」 \f[24]\wx\f[23](もう……やめて……)\f[24] \c[4]「全部、消えちゃえ……。」 \f[24]\wx\f[22](もう……聞きたくない……)\f[24] \c[4]「姉さんに関わるもの全部……。」 \f[24]\wx\f[21](……苦しい)\f[24] \c[4]「私をこんな目にあわせたもの全部……。」 \f[24]\wx\f[20](心が……消えてなくなっちゃいそう……)\f[24] \c[4]「全部……まとめて消えてなくなっちゃえ。 」 \f[24]\wx\f[19](私が……私でなくなっちゃいそう……)\f[24] \c[4]「跡形も残さず……。」 \f[24]\wx\f[18](……いやだ)\f[24] \c[4]「世界から……完全に消えてなくなっちゃえ。」 \f[24]\wx\f[17](そんなの……いやだよ……)\f[24] \c[4]「……そうだ。」 \f[24]\wx\f[16](誰か……)\f[24] \c[4]「憎しみも……怒りも……何もかも……。」 \f[24]\wx\f[15](誰か……助けて……)\f[24] \c[4]「みんなまとめて消えちゃえばいい……。」 \f[24]\wx\f[14](だれ……か……)\f[24] \c[4]「この世界のように……。」 \f[24]\wx\f[13](たす……けて……)\f[24] \c[4]「みんな消えて無くなってしまえばいい……。」 \f[24]\wx\f[12](た……す……け……)\f[24] \c[4]「消えちゃえ……。」 \f[24]\wx\f[11](て……)\f[24] \c[4]\f[28]「消えちゃえ!」 \f[24]\wx\f[10](……)\f[24] \c[4]\f[32]「消えちゃえ!!」 !bgs \m[88]\c[4]「消え……。」\m[0]\n[2]\n[2]\n[2] \f[44]\c[0]「セ\n[2]\n[2]トオオオォォォ!!」 \f[16](……\sえっ?) @0 !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !wait30 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破A !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !se(Action)爆発音 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Shooting)撃破A !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !se(Action)爆発音 !wait1 !se(Shooting)撃破A !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !se(Action)爆発音 !wait1 !se(Shooting)撃破A !se(Shooting)撃破B !se(Shooting)撃破C !se(Action)爆発音 !wait140 !se(Action)バリア音 @1 ピシッ…… !wait20 !se(Action)バリア音 !wait3 !se(Action)バリア音 ピシッ……ピシッ…… !wait40 !se(Action)バリア音 !se(Shooting)撃破A !se(Shooting)撃破C \f[44]バリィィィン!! !v35=1 @402 !? @1 突然どこからともなく聞こえてきた、 私の名前を呼ぶ声。 それに続くようにして、 暗闇の空間の一部が大きな音を立てて崩れ、 わずかな光が差し込んできた。 !wait40 「はぁ……\sはぁ……\sはぁ……。」 @402 あっ……。 @1 そして、目の前に現れた1つの人影……。 !wait40 @130 ……っ! @1 それは……\s私よりも小さな女の子。 ネコのような耳や尻尾をつけ、 ミニスカートやマントを着た、まるで アニメのキャラクターのような奇妙な格好。 しかし、その全身には やけどのような傷を負っていて、 破けた手袋からは血がにじんでいた。 ……。 !wait20 姿や格好はまるで違う……。 でも、私はこの人が誰なのかを知っている。 この人は……。 !wait40 @402 ……。 @130 ……\sセト? @402 し……\sシシト……\sさん……? @130 ……。 !wait20 無事だったん……だね……。 !wait20 @134 \n[2]よ\n[2]か\n[2]っ\n[2]…\n[2]…\n[2]た\n[2]\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]\n[2]。 !wait20 !se(Action)ドゴン @1 バタッ @402 !? !se(Action)跳ね し、シシトさ……。 !wait10 !se(Action)バリア音 @400 ……っ! !bgs(環境)心拍 @1 \c[5]「───ちょうどよかったわ。」 \c[5]「ほらこちら、───だったでしょ?」 \c[2]「……えっ?」 \c[4]「……?」 \c[4]「あ、セトか。」 \c[2]「え……じゃあこれが───。」 !mv住宅地 !wait1 !mvnil !wait20 @402 ……えっ? @1 \c[1]「よしっ、着いた。」 \c[2]「ふ……2人とも速すぎですよ!」 \c[1]「いや、セトも十分速いだろ……。」 \c[4]「で、どうしてこんな───来たの?」 \c[4]「まさか時間ギリギリまで遊ぶ気かい?」 \c[1]「ちげーよ。」 \c[1]「目的はこいつさ。」 \c[2]「えっ、これって……。」 \c[4]「……プリク───。」 !mvゲームセンター !wait1 !mvnil !wait20 @402 ……うっ。 @1 \c[2]「おじいちゃん、 私のお父さんとお母さんはどこにいるの?」 \c[2]「私───会いたいよ。」 \c[2]「教えてよ……おじいちゃん……。」 \c[3]「セト……。」 \c[3]「……。」 \c[3]「……もう少しじゃ。」 \c[3]「セトがもう少し大きく───。」 !mv自宅 !wait1 !mvnil !wait10 \c[5]「犬山さんどうしたの?」 \c[2]「あっ、ううん、なんでもない……。」 \c[5]「そういえば……。」 \c[5]「セトちゃんの家は いつもおじいさんが来るんだっけ。」 \c[5]「1人だけ変───。」 !mv301教室 !wait1 !mvnil !wait10 \c[5]「それはハーフだからそう見えるんじゃない?」 \c[5]「髪の色や目の色も私たちと違うし。」 \c[5]「すごいというより……変わってるよね。」 \c[5]「そうだね、なんか僕たちとは 住んでる世界が違うっていうか……。」 \c[5]「実は魔法の世界からやってきました、とか?」 \c[5]「あははっ、それサイコー!」 \c[5]「ちょっと、あんまり大きな声で───。」 !mv1F廊下 !wait1 !mvnil !wait20 @402 う……あ……。 @1 \c[2]「は……ハサミ?」 \c[5]「ただのハサミじゃねーよ。」 \c[5]「こいつはヘアカット専用のハサミなんだぜ。」 \c[5]「俺の家、床屋やってるんだ。」 \c[2]「ま……まさか……。」 \c[5]「そうさ。」 \c[5]「今からこれで無料カットをしてやるよ。」 \c[5]「これで床屋代が浮くだろ〜?」 \c[2]「そ……そんな……。」 \c[5]「ついでにこんな物もあるわよ。」 \c[2]「!?」 \c[2]「そ、それは……。」 \c[5]「見りゃ分かるでしょ、墨汁よ。」 \c[5]「その髪じゃ目立ちすぎるから、 これで黒く染めてあげるわ。」 \c[5]「まっ、制服についても クリーニング代なんて出さないけどね。」 \c[5]「せっかく親切に タダで髪を染めてあげるんだから、 そこは大目に見なさいよ。」 \c[5]「ふっふっふっ……。」 !mv薙島高校 !wait1 !mvnil !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !wait20 @402 ああ……あああ……。 @1 \c[2]「ごっ、ごめんなさい!」 \c[2]「私ったら、いきなり泣いちゃって……。」 \c[4]「あ、いや、別に謝る事じゃないよ。」 \c[4]「……\sもう、大丈夫みたいだね。」 \c[2]「は、はいっ!」 \c[2]「ありがとうございます!」 \c[4]「いえいえ、どういたしまして。」 \c[4]「……。」 \c[4]「えーと……。」 \c[2]「あっ、私、1年A組の犬山セトです。」 \c[4]「……そっか、1年生だったんだ。」 \c[4]「どおりで見たことないと思ったら……。」 \c[2]「えっ……。」 \c[2]「……\sあ、あのー。」 \c[2]「あなたは……。」 \c[4]「あ、ごめん……まだ言ってなかったね。」 !wait40 !bgs !wait20 \c[4]「僕は……\s2年生の村上シシト。」 \c[4]「君の1つ上の学年だよ。」 \c[2]「……。」 \c[2]「先輩……\sだったんですか……。」 !wait60 @0 \n[2]\n[2]シ\n[2]\n[2]シ\n[2]\n[2]ト\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]…\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]\n[2]せ\n[2]\n[2]\n[2]ん\n[2]\n[2]\n[2]ぱ\n[2]\n[2]\n[2]い\n[2]\n[2]\n[2]? !wait40 !se(Shooting)レーザー !mv住宅地 !wait10 !se(Shooting)レーザー !mvゲームセンター !wait10 !se(Shooting)レーザー !mvショッピング街 !wait10 !se(Shooting)レーザー !mv301教室 !wait8 !se(Shooting)レーザー !mvマンション街 !wait8 !se(Shooting)レーザー !mvトイレ !wait6 !se(Shooting)レーザー !mv倉庫街 !wait6 !se(Shooting)レーザー !mvコンビニ !wait4 !se(Shooting)レーザー !mv海岸公園 !wait4 !se(Shooting)レーザー !mv1F廊下 !wait2 !se(Shooting)レーザー !mv第4区駅 !wait2 !se(Shooting)レーザー !mv塾の教室 !se(Shooting)レーザー !mv全体マップ !se(Shooting)レーザー !mv倉庫内部 !se(Shooting)レーザー !mv保健室 !se(Shooting)レーザー !mv自宅 !se(Shooting)レーザー !mv中央公園 !se(Shooting)レーザー !mvシシトの部屋 !se(Shooting)レーザー !mv薙島高校 !wait20 !se(Shooting)レーザー !se(Action)ジュゴー !se(Action)シュイーン !mvnil !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !wait80 ……そうだ。 これだったんだ……。 あの子と私の、決定的な違い……。 私は……1人ぼっちじゃなかった……。 私には、孤独で心が折れそうになった時……。 手を差し伸べてくれた人がいたんだから……。 !wait40 \f[32]\> \ \<\m[10]裏終章\m[0] \> \<\m[10]終わらぬ夢 -Never Ending-\m[0] !se(System)キー3 !wait80 @134 ……。 !wait20 !se(Action)学内歩き !wait35 !se(Action)学内歩き !wait50 @408 \c[4]……。 \c[4]まさか、本当に壊しちゃうなんてね……。 \c[4]でも、さすがにもう力は残ってないか。 \c[4]それを壊しただけじゃ、 何の解決にもならないんだけどね。 \c[4]……\s私がいる限り、\s全ては変わらない。 \c[4]助ける事なんて……\sできない……。 @134 ……。 @408 \c[4]……。 !wait20 \c[4]今度こそ……。 \c[4]本当の終わりだね……。 \c[4]せめて一瞬で消してあげるよ……。 \c[4]……。 \c[4]さよなら……。 !wait40 \c[4]……\s『火炎』。 !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 @1 \f[44]\n[2]\n[2]\n[2]「『反射』!!」 !se(Action)シュビー @408 \c[4]えっ? !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !se(Action)バリア音 !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)バリア音 !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)バリア音 !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)バリア音 !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)バリア音 !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)バリア音 !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)バリア音 !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)バリア音 !se(Action)爆発音 !wait60 @408 \c[4]……。 \c[4]そんな……。 !wait20 @409 \c[4]どうしてあなたが!? !wait40 !bgm神秘 !v35=1 @400 ……。 シシト\r[先輩,・・]に…… これ以上手を出さないでください。 @409 \c[4]どうして!? \c[4]どうして私はいつも あと一歩のところで邪魔されるの!? \c[4]どうしてあなたが そんな魔法を使えるのよ!! @400 ……。 !se(Action)跳ね @1 突然の出来事に慌てるリセットさんをよそに、 私はシシト先輩の元に駆け寄った。 !wait20 @402 先輩、今回復してあげますからねっ! @134 ……。 @404 ……\s『完治』!! !se(Action)シュビー !wait12 !se(Event)アイテム入手A !wait5 !se(Event)アイテム入手A !wait5 !se(Event)アイテム入手A !wait5 @134 うっ……。 !wait20 @131 @130 ……えっ? 僕……\sまだ生きてるの? @404 \f[32]シシト先輩っ!! @132 ビクッ!! は、はい!? @404 先輩、いくらなんでも無茶しすぎですよ! こんなにボロボロの体になって、 下手したら死んじゃってたかも しれないんですよ!? @132 キィィィン…… ←(ネコミミ効果で大きな音に弱い) @402 ……。 シシト先輩……。 もっと、自分の体の事も 大事にしてください。 先輩が死んじゃったら、 たくさんの人が悲しむんですよ。 もしそうなったら、 私だって……どうしたらいいか……。 @131 あ、うん、ごめん……。 (なんで僕が謝ってるんだ?) !wait20 @130 ……っ! セ、セト……? 今、僕のこと先輩って……。 まさか……記憶が……。 @400 ……\sはい。 私、やっと思い出しました。 シシト先輩と初めて会った時の事も、 先輩たちが誘拐された時の事も……。 今までの出来事を…… \s全部思い出すことができました。 ようやく、先輩の知っている 私に戻れたんです……。 @130 ……。 @400 ……? !wait20 @402 あ、あの……\sシシト先輩? どうかしまし……。 @131 ……ははっ、なんだか嬉しいや。 @400 えっ? @131 やっぱり……セトには先輩って 呼んでもらった方がしっくりくるね。 さん付けだと、 どうしても変な気分だったからさ。 なんかセトっぽくなくて……。 @403 あ……。 @134 ……。 よかった……。 セトが離れていく一方で…… もう追いつけないんじゃないかと思ってた。 事態が次々と変わっていって…… もう戻れないんじゃないかと思ってた。 !wait20 @130 ……\sでも、\sやっと追いついた。 ようやく1つ取り戻せたんだ……。 僕たちの……\s本当の日常を……。 @402 ……。 先輩……。 !wait20 @131 ……\sあれ? そういえば、 さっきから全然痛みを感じない……。 セトの言ったとおり、 僕はもうボロボロだったはずなのに……。 @402 あっ……。 !wait20 @400 ……。 先輩の体の傷は…… 私が『完治』で全部治しておきました。 さすがに服はそのままですけれどね。 @131 えっ……。 !wait20 @132 \f[32]えええええっ!? な、なんでセトが魔法を使えるの!? セトは魔法の事なんて 全く知らなかったはずじゃ……。 @400 リセットさんが使える魔法は、 私にも使う事ができるんですよ。 私とあの子は……同じですから……。 @130 ……っ! ど、どうしてそんな事まで……。 @400 私はあそこに閉じ込められている間、 リセットさんの記憶を ずっと見続けていたんです。 生まれた時から、死んだ後まで、 あの子に関わる記憶の全てを……。 @130 リセットの……記憶……? @400 ……その記憶の中で、リセットさんは 色んな魔法を勉強していました。 そして私が記憶を取り戻した時に、 あの子の勉強していた魔法の知識も、 私の頭の中に自然と流れ込んできたんです。 まるで、最初から知っていた事を 記憶と一緒に思い出したかのような、 不思議な感じでした。 私には、全く覚えの無い事なのに……。 !wait20 @402 ……\sだから、\s思ったんです。 あの子の記憶を見たり…… \s知らない知識が身についたり…… \s突然魔法が使えるようになったり……。 そんな事ができたのは、 私があの子と同じだから……。 あの子の生まれ変わりだから なんじゃないかって……。 @130 ……。 @402 シシト先輩……。 先輩は、本当の事を知ってるんですよね? ……\s教えてくれませんか? 私とあの子の、本当の関係を……。 @130 ……。 !wait20 @134 ……\s大体はセトの言うとおりだよ。 リセットは……\sセトの前世にあたる存在。 悪い奴に利用されて、 生前の記憶や力を持ったまま 生まれ変わってしまった女の子。 でも生まれ変わる時に、リセットの存在は 魂の奥に封印されてしまったんだ。 そして、封印されたあの子の代わりに、 魂が作り出したもう1人の人格……。 !wait20 @130 ……\sそれが、\sセトなんだ。 @402 ……。 そ……\sそんな……。 @1 ……嘘なんかじゃない。 シシト先輩は、こんな時に 嘘をつくような人じゃない……。 だから……\sこれは紛れも無い真実。 私の想像をはるかに上回る、 とんでもない話だった……。 私は、ただの生まれ変わりなんかじゃ なかったんだから……。 !wait40 悪い人に利用されたリセットさん……。 それだけ、あの子は特別な存在だった……。 だからこそ、その生まれ変わりである私も、 1人ぼっちになってしまったのかな……。 私は、元々普通じゃなかったんだから……。 !wait40 @402 ……。 @130 ……\sセト、\s大丈夫? @402 あ、はい、大丈夫です……。 それじゃあ、ここは……。 @130 ……。 ここは……\sセトの意識の一番奥だよ。 リセットは、セトの意識をここに閉じ込めて、 完全に体を乗っ取ろうとしていたんだ。 自分の目的を果たすために……。 自分の姉さんを、消してしまうために……。 @402 お姉さんを……消す……。 @1 やっぱり……\sそうだったんだ……。 あの子は……\s今もまだ……。 !wait20 !se(Action)跳ね @133 でも、そんな事はさせないっ! リセットが目覚めたとしても、 女神様の魔法で消されたとしても、 このままじゃセトは助からないんだ! 手遅れになる前に、 早くあの子を抑え込まないと……。 @402 お……抑え込む? @130 うん。 リセットがセトにした事…… \sその逆をやるんだ。 あの子の動きを封じ込めて、 2度とこんな事ができないようにする。 そうすれば、セトは助かる……。 僕は、そのためにここまで来たんだ。 !wait20 @134 ……\sでも。 リセットの魔法には、 僕の力だけじゃ丸っきり歯が立たない。 はっきり言って、このままじゃ あの子を抑え込むのは無理なんだ。 !wait20 @130 ……\sだから、\sセトも力を貸して。 @400 えっ……? @130 2人で協力して、リセットを抑え込むんだ。 すごく困難な事かもしれないけど、 セトが魔法を使えるなら、 きっとなんとかなると思う……。 !wait20 @134 いや……\s僕が必ずなんとかする。 もう一度、セトを みんなの所に帰らせてあげるから……。 セトは、僕が必ず助けてあげるから……。 @402 あ……。 @1 ……そうだ。 私には、私の帰りを待っていてくれる たくさんの友達がいる。 私には、私のことを命がけで 助けようとしてくれる人がいる。 そんな人々に囲まれて過ごしてきた……。 これが……今までの私の生活。 私が長い間待ち望んでいた、 私にとっての普通の生活を送っていたんだ。 \r[私,・]は、もう1人じゃないんだ……。 @130 ……。 @1 ……\sシシト先輩。 私……\s先輩に会えて本当によかったです。 先輩に会えたからこそ、 私は孤独の世界から抜け出す事ができた……。 先輩が教えてくれたからこそ、 私は普通の生活を手に入れることができた……。 ……。 先輩のおかげで……。 \r[私,・]は、こうして助かったんですから……。 !wait60 !bgm ……\sでも。 @400 ……。 !wait20 !se(Action)学内歩き !wait8 !se @1 それだけじゃ……\sダメなんだ……。 @130 ……\sえっ? @1 だって……\s私は気付いてしまったんだから……。 @130 セ、セト……? @400 ……。 シシト先輩……。 !wait40 ここは……\s私に任せてくれませんか? @130 ……っ! @400 ……\s確かに。 私は先輩によって助けられました。 それはとっても嬉しいです。 !wait20 @402 ……\sでも、\sそれじゃダメなんです。 私は助かったけれど…… \s\r[私たち,・・・]は、まだ助かっていない……。 リセットさんは…… \sまだ助かっていないんですから……。 @130 えっ……? @402 ……。 !wait20 リセットさんは……\s私と同じ……。 昔の私と同じように…… \sずっと1人ぼっちだったんです。 もし無理矢理抑え込んだりしたら…… あの子の心はいつまでも孤独の世界に 閉じ込められてしまいます。 それが、どれだけつらい事か……。 先輩には……\s分かりますか? @130 ……\sあ。 @400 ……。 !wait20 だから……\s私だけが 助かるわけにはいかないんです。 私は、リセットさんを 助けなくちゃいけない……。 あの子を抑え込むんじゃなく…… \s救ってあげないといけないんです。 あの子と同じ存在として……。 1人ぼっちのつらさを知る者として……。 !se(Action)跳ね @133 だ、だったら、 僕にだって何かできる事が……。 @404 ダメです!! @130 ……っ!? @402 ……。 !wait20 シシト先輩じゃ……\sダメなんです……。 先輩には、リセットさんを 助けてあげる事はできないんです……。 @130 ど……どうしてそんな……。 @402 ……\sリセットさんの 記憶を見て気付いたんです。 シシト先輩は…… \sあの子のお姉さんと似ているって……。 @130 ……似ている? @402 ……\sあの日。 お父さんを亡くしたリセットさんが、 魔力が暴走させてしまったあの日……。 あの子は自分の魔力が抑えられなくなって、 必死でお姉さんに助けを求めていた。 でも、お姉さんは何もしてあげられずに、 あの子はそのまま死んでしまった。 信じていた人に助けてもらえなかった、 あの子にとって悪夢のような出来事……。 そんなつらい過去を、 私を助けようとする先輩の姿から 思い出しているはずなんです……。 自分の事を助けてくれなかった、 あの時のお姉さんの姿が、今の先輩と 重なって見えているはずなんです……。 先輩がここにいる限り…… \sあの子はずっと苦しんでしまうんですよ。 @130 ……。 そんな……。 じゃあ……\s僕はどうすれば……。 @400 ……。 !wait20 先輩は……\s先に帰っていてください。 ここが私の意識の中というのなら…… 帰り道で迷う事は無いはずです。 私の気持ちを理解してくれたからこそ、 先輩はここまで来れたんですから……。 @131 なっ……。 !wait20 @133 な、何を言ってるんだ!? セトを助けに来たのに、 今更1人で帰れるわけないじゃないか! それにリセットの記憶を見たなら、 あの子がどれだけ危険な存在か 知っているはずだろ!? いくらなんでも、 たった1人で相手をするなんて無茶だ! @404 私は1人でも大丈夫です! 今の私には、 全ての記憶と魔法があるんです! 絶対に、あの子を助け出してみせます! @133 で、でもっ……! @400 ……\s待っていてくれませんか? @130 ……えっ? @400 ……。 !wait20 シシト先輩は先に帰って…… \s私が帰るのを待っていてください。 先輩が待っていてくれるなら…… \s私、必ず帰りますから……。 @130 セト……。 @400 ……。 @130 ……。 !wait60 絶対に……\s帰ってくるんだね? @404 はいっ!もちろんです!! !wait20 !se(Action)ビシッ @1 \f[32]ピシッ @130 ……。 !wait40 @134 ……\sうん、\s分かった。 セトの言葉……\s信じるよ。 !wait40 !se(Action)ビシッ @1 \f[32]ピシッ @400 えっ……? !se(Action)跳ね @133 セト、後でまた会おうね! 僕、ちゃんと待ってるからっ!! 約束だよっ!! !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)シュイーン @1 そう言って、シシト先輩は ゲートの向こう側へと走り去っていった。 ……。 その去り際に…… \s私と同じような敬礼のポーズをしながら……。 !wait20 @400 ……。 シシト先輩……。 @1 『僕、ちゃんと待ってるからっ!!』 『だから……\sセトも必ず帰ってきてよねっ!!』 ……。 先輩が敬礼に込めた無言のメッセージ……。 たぶん……そういう意味なんですよね? !wait40 @400 ……。 !wait40 必ず……\s帰りますからね……。 @1 同じ言葉を呟きながら、私は心に誓った……。 !wait60 \c[4]「ふーん、そういう事だったんだ……。」 \c[4]「だからあんな魔法が使えたんだね。」 @402 ……っ! !wait20 !se(Action)学内歩き !wait35 !se(Action)学内歩き !wait50 !bgmサスペンス @408 \c[4]……。 \c[4]さっきの話……聞いてたよ。 \c[4]私を助けるつもりなんだってね。 @402 リセットさん……。 @408 \c[4]勘違いしないでよ。 \c[4]今の私には、 助けてもらう必要なんて無いんだから。 \c[4]あなたなんかと一緒にしないで……。 @1 私たちの会話が終わったのを見計らって、 今まで黙っていたリセットさんが口を開いた。 走り去っていったシシト先輩の事を 気に留めている様子は少しも無い……。 私の事をじっと見ながら、 顔色1つ変えずに自分の事を喋り始める。 その口調は淡々としていたけれど、 言葉の節々からはあの子の今の気持ちが はっきりと伝わってきた。 ……。 !wait20 リセットさんは……\s怒っていた……。 同じ存在である私が、 シシト先輩によって助け出されたから……。 私だけが……助かってしまったから……。 !wait40 @408 \c[4]私の記憶を見たなら分かるでしょ? \c[4]私はあの真っ暗な世界に、 長い間1人で閉じ込められていた。 \c[4]ずっと……\sずっと……。 \c[4]気の遠くなるような時間を、 私は何もできずに過ごしてきた……。 \c[4]……\sこれって許せると思う? @402 そ……それは……。 @408 \c[4]……確かに姉さんは、 ずっと私と一緒にいてくれたよ。 \c[4]でも……\s姉さんは私を裏切った。 \c[4]私を見捨てて逃げたんだ……。 \c[4]それからの私は……ずっと1人だった。 \c[4]姉さんと一緒にいた時間よりも はるかに長い時間を、 たった1人で過ごしてきた……。 \c[4]その間に、私の事なんか、 もうどうでもよくなったんだよ……。 !wait20 \c[4]だから……\s私は決めたんだ。 \c[4]私を見捨てた姉さんを、 この手で必ず消してやるって……。 \c[4]これは……復讐なの。 @402 ふ、復讐……? @408 \c[4]そ、復讐だよ。 \c[4]私の魔力や苦しみは、 姉さんを消すために存在している。 \c[4]姉さんに復讐するために、 私は今ここにいる。 \c[4]今の私には……それが全て。 \c[4]他には……何も無い。 \c[4]私が助けてもらう理由もね……。 @402 ……。 @1 なんで自分1人だけが特別で、 こんなつらい目に遭ってしまうのか……。 なんでこんな事になってしまったのか……。 それは昔、私が1人ぼっちだった時に ずっと悩んでいた事。 リセットさんも、 きっと同じ事で悩んでいたんだ……。 ……。 シシト先輩の助けもあって、 私はその悩みを解決する事ができた。 でも、この子は誰の助けも得られないまま、 長い間たった1人でその事に悩み続けた。 そして、いつしかその悩みは、 身近な人への憎しみへと変わっていった……。 完全な孤独と、あまりにも長すぎた時間が、 この子の心を追い詰めてしまったんだ……。 誰かを憎む事でしか…… 自分を保てなくなるまでに……。 !wait60 !bgm 「……\s違う。」 @408 \c[4]えっ……? !wait20 @402 ……。 確かに、あなたの言いたい事も 分かる気がします……。 でも……\sそれは違うんです……。 @1 リセットさんがこんな事をするのは、 復讐のためなんかじゃない。 そんな間違った考えのままじゃ、 この子の心はいつまで経っても 暗闇の世界に囚われたまま……。 ずっと……1人ぼっちのままだ……。 ……。 だから……早く伝えてあげなくちゃ。 同じ経験をした私だから分かる、 その行為の裏に隠された本当の理由を……。 !wait40 @402 ……。 !wait20 あなたは……\sただ寂しかったんです。 ずっと1人ぼっちだったから……。 寂しくて寂しくてしょうがなかったから、 その気持ちを他の人にぶつけて 気を紛らわそうとしているだけ……。 分かってくれる人が誰もいなかったから、 それが許せなくて怒っているだけ……。 ……それだけの理由なんですよ。 @408 \c[4]なっ……!? !wait20 @409 \c[4]い……いきなり何を言い出すの!? \c[4]私は寂しくなんかないもん! 勝手な事を言わないでよっ! \c[4]あなたに何が分かるって言うの!? @1 自分の考えを否定され、 それまで冷静にしていたリセットさんが 感情をあらわにして怒り出した。 でもその一方で、私の言葉に 少なからず動揺しているようにも見えた……。 !wait40 まだ……\s希望があるかもしれない……。 大きく歪んでしまったあの子の心……。 それが、まだ完全に折れていないのなら……。 !wait20 @404 分かるんですよっ! 私だって、あなたと同じように ずっと1人ぼっちだったんですから! @1 気持ちで押されちゃいけない。 強い気持ちが無ければ、 リセットさんは絶対に救えない……。 私もそれに負けじと、声を張り上げて答えた。 !wait20 @409 \c[4]うるさいっ!! \c[4]私の気持ちなんて誰にも分かるもんかっ! \c[4]あなたなんかとは全然違うんだよ! @402 違いなんてありませんっ! 誰だって、1人ぼっちは寂しいんです! あなたは1人でいる時間が ちょっと長すぎただけなんですよ! だからっ……! !se(Action)跳ね @409 \c[4]うるさいって言ってるでしょ!! \c[4]もうそれ以上喋るなっ!! \s\f[44]『火炎』!! @402 ……っ! !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 @0 !mv !wait60 This chapter advances to the middle part.