#Silhouette Extra Tale 裏終章「終わらぬ夢」中編 !v35=1 !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !wait40 !se(Action)跳ね @409 \c[4]うるさいって言ってるでしょ!! \c[4]もうそれ以上喋るなっ!! \s\f[44]『火炎』!! @402 ……っ! !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 @1 リセットさんが私に向けて『火炎』を放つ。 荒々しく燃えながら、 私を目指して迫ってくる巨大な炎……。 こんな炎に当たったら、 私は文字通り消えてなくなってしまうだろう。 !wait20 でも……。 今の私には……魔法がある。 手をかざして『反射』と唱えるだけで、 巨大な炎を簡単にはね返す事ができる。 もしくは『火炎』と唱えれば、 あの子と同じような炎を放って、 それを打ち消す事だってできると思う。 それに……私たちの距離はかなり離れていた。 魔法なんか使わなくても、 走るだけで簡単に避けられる……。 これは……\sただの苦し紛れの攻撃……。 私にこれ以上喋らせないための、 時間稼ぎだった……。 !wait10 !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 !se !se(Action)爆発音 !wait5 @400 ……。 @1 でも……\sそれじゃいけない……。 この炎は、リセットさんの気持ちそのもの。 避けたりはね返したりしたら、 その気持ちを否定してしまう事と同じなんだ。 そんな態度じゃ、いつまで経っても リセットさんの心に私の気持ちは伝わらない。 ……そう思った。 !wait20 @400 ……。 だったら……。 !wait40 @404 ……\s『理盾』!! !se(Action)シュビー @1 ←(セトの周りを緑色の光が包み込む) @408 \c[4]……えっ? !wait10 !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B !wait5 !se !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B !wait5 !se !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B !wait5 !se !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B !wait5 !se !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B !wait5 !se !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B !wait5 !se !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B @401 \f[32]うわっ!! @409 \c[4]!? @1 私はリセットさんの『火炎』を…… \s避けることなく真正面から受け止めた。 !wait60 !bgm別れ @402 はぁ……\sはぁ……\sはぁ……。 @408 \c[4]……。 \c[4]なんで……。 !wait20 @409 \c[4]なんで『理盾』なの!? \c[4]さっきのように 『反射』ではね返せばいいじゃない! \c[4]私をバカにしているの!? @1 そう……確かにリセットさんの言うとおりだ。 普通に考えれば、 『反射』を使った方が被害は少なくて済む。 わざわざ『理盾』を選ぶ理由なんて無い……。 そんな事をしても、 自分の立場を不利にするだけなんだ……。 !wait40 でも……\s有利不利なんて関係無い。 私は、リセットさんと 戦っているわけじゃないんだから……。 この子を……救おうとしているだけ……。 ……。 だから……。 !wait20 @402 はぁ……\sはぁ……\sこ……。 @408 \c[4]? !wait40 !se(Action)跳ね @404 こんなものなんですか!? あなたの今までの怒りや苦しみなんて、 これっぽっちのものなんですか!? この程度の気持ちだけで、 全部消そうだなんて思ってたんですか!? あなたこそ、バカにしないでください!! @408 \c[4]……っ! @409 \c[4]な……\sなんですって!? \c[4]やられてるのはそっちの方なのに、 調子に乗るなっ!! \c[4]\f[36]\wx\f[24]『波動』!!\s\f[30]『雷光』!!\s\f[36]『炎嵐』!! !se(Action)シュイーン !wait5 !se(Action)シュイーン !wait12 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait12 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait3 !se(Action)爆発音 !wait3 !se(Action)爆発音 !wait4 !se(Action)爆発音 !wait6 !se(Action)爆発音 !wait8 !se(Action)爆発音 !wait10 !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B @401 \f[44]キャアアアアア!! @1 私の言葉を聞き、リセットさんが ムキになって次々と魔法を繰り出してきた。 長い間1人で溜め込み続けた、 あの子の怒りや苦しみ……。 その気持ちが、炎や雷となって 私に襲い掛かってくる。 私は『理盾』を使いながら、 それら全てを真正面から受け止め続けた。 あの子の気持ちを、 少しでも分かってあげるために……。 !wait20 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 ……。 『理盾』は『反射』と違い、 ダメージが全部無くなるわけじゃない……。 致命傷は避けられたものの、 リセットさんの魔力から生み出される魔法は、 どれもこれもすごい力を持っている。 言葉では言い表せないくらいの激痛……。 あまりの痛さに、 私は思わず悲鳴を上げてしまった。 !wait20 @402 \f[18]うっ……\sあぁ……。 @409 \c[4]まだっ!\sまだっ!! \s\f[44]まだあああぁぁぁ!! !se(Action)シュイーン !wait5 !se(Action)シュイーン !wait12 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait2 !se(Action)雷光 !wait1 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait12 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait3 !se(Action)爆発音 !wait3 !se(Action)爆発音 !wait4 !se(Action)爆発音 !wait6 !se(Action)爆発音 !wait8 !se(Action)爆発音 !wait10 !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B @401 \f[44]うわあああぁぁぁ!! @1 なおも続くリセットさんの容赦無い攻撃。 放たれた魔法が次々と混ざり合い、 1つの巨大な嵐となって私を包み込む。 収まる気配の全く無い嵐が、 確実に私の体力を奪っていく……。 それは……終わりの見えない苦痛……。 あの子の経験した 長い長い孤独の時間と似たような状況を、 私は身をもって体験していた……。 !wait20 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 ……。 痛い……。 体中が……\s熱い……。 泣きたくても……\s叫びたくても…… \sもうそんな余裕さえない……。 堪えるだけ精一杯だった……。 !wait20 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B ……。 これが……\sあの子の苦しみなの? あの子の歩んできた道は…… \sこんなにもつらいものだったの? 私の苦しみなんて……\s足元にも及ばない……。 体の痛みだけでこれなんだ……。 あの子の心の痛みは…… \sきっとこんなもんじゃない……。 この痛みがずっと続くだなんて…… \s考えたくもない……。 !wait20 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 ……。 ……そうだよね。 こんな苦しみ……\s逃げられるのなら すぐにでも逃げ出したくなるよね……。 誰かを恨む事で この苦しみを少しでも紛らわせるのなら…… \sそうしたくなるのも当然だよね……。 私もあなたと同じ立場だったら…… \sきっとそうしていたと思う……。 たとえほんのちょっとだとしても…… \sもう元には戻れないとしても…… \s逃げられるところまで逃げたい……。 こんなに苦しい思い……\sもうしたくなかった……。 ……。 もしも……\sここで逃げてしまえば……。 もしも……\sこの『理盾』を解いてしまえば……。 私もすぐに楽になれるんだろうな……。 こんな思い…… \sもうしなくてもいいんだろうな……。 !wait40 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B ……。 ……でも。 シシト先輩は……\s逃げたりしなかった。 『理盾』も無しにこんな攻撃を受けながら…… \sそれでもリセットさんに立ち向かい続けたんだ。 私を……\s助けるために……。 ……。 !wait20 だから……\s私も逃げない。 この子を助けるまでは……。 約束を果たすまでは……\s絶対に逃げない! その一心で、私はひたすら リセットさんの魔法に耐え続けた……。 !wait20 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait15 !se(Action)雷光 !se(Action)銃声 !wait15 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !wait15 !se(Action)爆発音 !se(Shooting)撃破B !wait60 「うっ……\sううっ……。」 @408 \c[4]……。 !wait20 @402 はぁ……\sはぁ……\sはぁ……。 @408 \c[4]……。 !wait20 \c[4]なんでなの……。 \c[4]なんで…… そうやってまだ耐えていられるの……。 \c[4]私の魔法をこれだけ受けて…… なんであなたはまだ消えていないの……。 @402 はぁ……\sはぁ……\sはぁ……。 も……\sもう……\sはぁ……\sはぁ…… \s撃ってこないん……\sです……\sか……? @408 \c[4]……っ! @409 \c[4]い……\sいい加減にっ……! !wait20 !se(Action)ドゴン @1 ガクッ @408 \c[4]……あ。 !wait20 @402 けほっ……\sこほっ…… \sはぁ……\sはぁ……\sはぁ……。 @408 \c[4]……。 \c[4]ど……\sどうして……。 !wait20 @409 \c[4]どうしてそこまで我慢するの!? \c[4]あなた、もうボロボロじゃない!! \c[4]このままだと、本当に死んじゃうんだよ!! \c[4]どうして回復魔法を使おうとしないのよ!? !wait40 @1 「や……\sやっぱり……。」 @408 \c[4]……\sえっ? !wait20 @402 ……。 !wait20 忘れちゃったわけじゃ……\sないんですね。 今のあなたは、昔と何も変わらない……。 昔と同じように…… \sとても優しい心を持っているんですね。 @408 \c[4]……っ!? @402 たとえ心が歪んでしまっても、 あなたの本心までは変わらなかった……。 あなたが消す事にこだわっていたのは…… \s相手の苦しむ姿を見たくなかったから……。 いつも無表情な顔をしているのは…… \sその優しさを表に出さないため……。 ……\sそうだったんですよね? @408 \c[4]ち、違う……。 \c[4]私、そんなつもりは……。 @1 リセットさんが大きくうろたえる。 その姿からは、 全てのものを消しさってしまおうとする、 さっきまでの危うさは少しも感じられない。 まるで何か悪い事をしてしまって、 必死にその言い訳を考えているかのようだった。 ……。 ……そうだ。 この子だって、特別な存在なんかじゃない……。 元々は、ごく普通の女の子だったんだ……。 !wait40 @402 ……\s今回だけじゃありません。 あの日だってそうです。 @408 \c[4]あ……あの日? @402 ……。 あの日……。 シシト先輩と冬村さんが、 何者かに誘拐されてしまったあの日……。 不安でいっぱいだった私に、 2人の身の危険を気付かせてくれた……。 そして、冬村さんの命を助けてくれた……。 !wait20 あれは……\sあなただったんですよね? @408 \c[4]……っ! @1 それは、11月に入ってすぐの出来事。 あの日、冬村さんは学校に来なかった……。 誰にも連絡せずに、 どこかへ消えてしまったんだ……。 私は何とか冬村さんの消息を知ろうと 色々考えてみたけれど、 何も思いつかずに不安だけが募っていき……。 そして家につく頃には、 何も考えられなくなってしまっていた。 ……\sその時だった。 私の頭の中に突然聞こえてきた誰かの声……。 その声によって、私は冬村さんとシシト先輩が 何者かに誘拐された事実を知った。 ……いてもたってもいられなかった。 私はそのまま家を飛び出し、 必死になって街中を探し回った。 そして夕暮れ時になって、 倉庫街で冬村さんと再会する事ができたんだ。 ……。 しかし……。 再会も束の間…… \s冬村さんは私をかばって撃たれてしまった……。 気を失い倒れた冬村さんの制服が、 みるみるうちに赤く染まっていく……。 その様子を、私は呆然と眺めていた……。 ……。 私のせいで……\s冬村さんが死んでしまう……。 不安でいっぱいだった私の頭の中が、 今度は絶望で埋め尽くされていった……。 !wait20 ……\sでも。 奇跡は……\s再び起こった。 私に2人の危機を知らせてくれたあの声が、 今度は冬村さんを助けてくれると言ってきた。 冬村さんが助かるならと、 私はよく話も聞かずに必死でお願いした。 すると次の瞬間、 私の意識がぷっつりと途絶えた……。 ……。 目を覚ました時、 私は全ての記憶を失っていた……。 その代わりに、そんな私の目の前には、 冬村さんの元気な姿があった。 冬村さんは……本当に助かったんだ……。 !wait40 ……\sリセットさんだ。 リセットさんが私に2人の危機を知らせ、 瀕死だった冬村さんの傷を治してくれたんだ。 私に魔法を使わせる事で、 自分の意識を完全に目覚めさせるために……。 ……。 ……でも。 自分の意識を目覚めさせるためとはいえ、 こんな回りくどい方法をとるのはおかしい。 私に魔法を使わせようと思えば、 いくらでも方法はあったはず……。 それなのに、 リセットさんはあえてこの方法を選んだ。 こんな危険な方法を……。 ……。 ……ううん。 選んだんじゃない……。 あの時のリセットさんは、 きっとそんな事を考えてなかった。 ただ、2人を助けようとしてくれただけ……。 私にとって最も大切な人たちを、 あの子は救ってくれたんだ……。 その出来事こそ、 リセットさんの優しさを証明する、 何よりの証拠だった……。 !wait40 @400 ……\sそうです。 あなたは、本当は こんな事をするような子じゃないんです。 記憶の中のあなたはとっても真面目で、 とっても優しい子だったんですから……。 @409 \c[4]う、うるさい! \c[4]そんなの、今は関係ないでしょ!? \c[4]私は姉さんに復讐するんだ! \sそう決めたんだもんっ!! @402 まだそんな事を言っているんですか!? あなただって…… \s本当はもう分かっているはずです! お姉さんに復讐なんかしても、 何も解決しない……。 あなたがますます 1人ぼっちになるだけじゃないですか! @409 \c[4]\f[44]黙ってぇぇー!! !se(Action)跳ね @1 ←(手を広げて前に突き出す) !se(Action)シュイーン !wait9 !se(Action)シュイーン !wait9 !se(Action)シュイーン !wait6 !se(Action)シュイーン !wait9 !se(Action)シュイーン !wait6 !se(Action)シュイーン !wait9 !se(Action)シュイーン !wait3 !se(Action)シュイーン !wait9 !se(Action)シュイーン !wait20 @409 !se(System)遭遇 \c[4]\f[44]『衝撃』!! !se(Action)シュビー !wait5 !se(Shooting)カノン !wait10 !se(Shooting)レベルアップ @1 ポンッ…… @408 \c[4]……っ!? @1 リセットさんの『衝撃』は…… \s放たれた瞬間に消えて無くなってしまった……。 !wait40 @409 \c[4]な、何よこれ!? \c[4]なんで『衝撃』が撃てないの!? \c[4]もう私の邪魔をするものは 何も無いはずなのになんでっ!! @400 ……。 !wait20 『衝撃』は、魔力の集中を 特に必要とする魔法です。 心に乱れがあったりしたら、 ちゃんと撃つことはできません。 あなたは今、迷っているんですから……。 @1 ……決定的だった。 リセットさんの心は今……\s大きく揺れている。 暗闇に閉じ込められていた本当の心が、 外に出ようと激しく動き始めている……。 ……。 戻りたがっているんだ……。 あの頃の自分に……。 !wait20 @409 \c[4]違う!\s違うもんっ!! \c[4]私は迷ってなんかいないもんっ! \c[4]私は、姉さんを……。 @404 \f[40]もういいんですよ!! @408 \c[4]……っ! @1 私は大声を出して、 強引にリセットさんを黙らせた。 自分が変わり始めている事を、 かたくなに否定し続けるリセットさん……。 今までの自分じゃなくなってしまう事を恐れて、 あと一歩が踏み出せずにその場に止まっている。 今の自分を、捨てきれないでいるんだ……。 ……。 でも……\sもう少しなんだ。 もう少しで…… \sあの子は孤独の世界から出てこられる……。 もう少しで…… \sあの子は昔の自分を取り戻せるんだ……。 ……。 だから……。 これ以上、リセットさんに そんな言葉を言わせちゃいけない。 昔のあの子だったら、 絶対にそんな事は言わないはずなんだ。 だって……この子は……。 !wait40 @402 ……。 !wait20 もう……\sいいんです……。 そんな事、もう言わないでください……。 @1 おそらく……これが最後の一押し……。 あと一歩を踏み出すための、最後の一言……。 リセットさんを救うため、 私はその一言をあの子に告げる……。 あの子の……本当の気持ちを……。 !wait40 !bgm !wait20 @400 ……。 !wait20 だって……。 !wait40 あなたは、お姉さんの事が…… \s本当に大好きだったんですから……。 !wait40 @1 \f[16]\c[4]「……\n[2]る\n[2]さ\n[2]い\n[2]。」 !bgs @400 えっ……? !wait40 !se(Action)跳ね @409 \f[44]\c[4]うるさぁぁぁい!! !se(Action)雷光 @1 \f[32]バチィィィ!! @402 ……っ!? @1 突然、リセットさんの叫ぶ声と共に、 火花が飛び散ったような音が辺りに響き渡った。 それによって周りの空気が一瞬にして張り詰め、 何も無い空間がしばしの静寂に包まれる。 そしてその直後、リセットさんの魔力が だんだんと大きくなり始めた……。 !wait40 !se(Action)雷光 !wait3 !se @409 \c[4]何よっ!\s何よいまさらっ!! !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se \c[4]私はずっと1人ぼっちだったのに…… \s今まで何もしてくれなかったのにっ……! !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se \c[4]なんで今度はみんなして、 私のやる事を邪魔するのよ!! @402 こ、これって……まさか……。 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait12 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait20 @1 \c[4]「\n[2]み\n[2]ん\n[2]な\n[2]…\n[2]…\n[2]み\n[2]ん\n[2]な\n[2]っ\n[2]…\n[2]…\n[2]。」 !wait40 @409 \c[4]\f[44]みんなっ \n[2]大っ嫌いだぁぁー!! !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait15 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait20 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait10 !bgm緊迫状況 @402 あっ!! @1 リセットさんの叫ぶ声と共に、 今度はすさまじい音と衝撃が解き放たれた。 そのリセットさんの体からは…… 不気味な赤い色をした光があふれ出していた。 !wait40 ……同じだ。 この光景……。 あの子の人生を大きく変えてしまった…… あの日の出来事と全く同じ光景だ。 それが意味しているのは……。 !wait20 @402 ……。 そ、そんな……。 こんな……ことって……。 @0 !mv !wait40 !mv住宅地 !wait20 !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !wait20 !se(Action)ズシャアアー @1 ザザーッ!! @130 ……。 !wait20 なんだ……\sこの感じは……。 すごくイヤな予感がする……。 !wait20 @133 ……っ! ま、まさか……\sセトの身に何か!? !se(Action)跳ね \f[44]くそっ!! !se(Shooting)撃破A @1 ←(地面を蹴りつけて方向転換) @133 待ってて、セト! 今すぐもどっ……。 @130 ……っ! !v35=2 @400 ……。 @130 ……。 !wait20 セト……\sの記憶? なんで、急に……。 @400 ……。 @130 ……。 !wait20 僕に……\s戻るなって言ってるの? @400 ……。 @130 ……。 !wait40 @134 ……\sそうだ。 今、僕がするべき事は…… セトを助けに行くことじゃないんだ。 僕には、僕にしか できない事があるんだから……。 !wait20 @130 ……\sごめん、\sそしてありがとう。 @400 ……。 !wait40 !v29=3 @260 スゥー…… @130 ……。 セト……\s無事でいてね……。 !wait40 !se(Action)跳ね @133 先を急がなくちゃ!! !mvnil !wait9 !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se !se(Action)学内歩き !wait4 !se @0 !mv !wait40 !v5=1 !mvシシトの部屋 !wait20 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait5 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait30 !se(Action)ジュゴー @1 \f[40]シュバァァァ!! @710 ……っ!? !v36=1 @411 い、犬山さん!? @831 な、なんだ、この禍々しい光は!? @710 (ま、まさか、こんなに早く……) @410 な、何なのこれ……。 @710 ! サユキさん、ダメです!! @410 えっ? !se(Action)雷光 !se(Action)殴打 @1 \f[32]バチッ! @413 キャア!! @833 だ、大丈夫か!? @412 は、はい……。 ちょっと痺れただけです。 @833 女神様、これは一体!? @710 ……\s最も恐れていた事態です。 !wait20 リセットの魔力が……\s暴走を始めました。 @831 な、なんですと!? @710 しかし、リセットが目を覚ました様子は 今のところありません。 おそらくは、意識の世界で 何か変化があったのだと思われます。 @410 意識の世界で……。 !wait20 @412 ……っ! ま、まさか…… \sシシト君と犬山さんに何か……。 @710 ……確証はありません。 今、分かっているのは…… \sこのままではリセットの暴走した魔力が、 いずれ大爆発を起こすという事だけです。 あの時と同じ威力なら、 このアクアフロート全体が一瞬のうちに 消滅してしまうでしょう……。 @412 そ、そんな……。 @833 ど、どうにかならないのですか? このままでは、 関係の無い住民にまで被害が……。 @710 ……。 !wait20 爆発を未然に防ぐには、 リセット自身を消してしまうより 他にありません……。 まだ魔力が心許ないですが…… \s『送還』の魔法を使用します。 @410 ……っ! @833 だ、大丈夫なのですか!? @710 出来る出来ないではありません、 私はやらなければならないのです。 これより、さっそく詠唱に……。 !se(Action)跳ね @1 ガバッ @710 ! @413 ま、待ってください、女神様っ! まだシシト君と犬山さんがっ! @833 お、おい、サユキ何を!? @710 ……\s最初に言ったはずです。 もしもの時はやむを得ない……と。 @413 もう少しっ、もう少しだけでいいんです! きっと、シシト君がなんとかしてくれます! だからっ……! @710 ……残念ですが。 シシトさんの力では、 魔力の暴走を止める事はまず無理です。 もう……手遅れなんです。 @413 で、でも!! @710 \f[18]……私だって同じです。 @410 ……っ! @710 ……。 !wait20 私だって…… \s本当はもっと待っていたい……。 あの子を消さずに済むのなら…… \sいつまででも待っていたいですよ……。 !wait20 @711 \f[36]ええっ、そうですとも!! 私は、あの子を消したくない!! もうあんな思いはしたくないんです!! @410 め……女神様……? @710 ……。 !wait20 ですが……。 このままでは、 全てが失われてしまいます……。 彼ら自身だけでなく、 帰る場所まで無くなってしまうのです。 ……\sサユキさん。 シシトさんやセトさんが…… そんな事を望んでいると思いますか? あなたの友達は…… 自分たちが助かればそれでいいという、 そんな人たちなのですか? @412 ……あ。 @710 ……。 !wait20 ごめんなさい…… \sこういう言い方しかできなくて……。 ……\sでも、\s分かってください。 個人的な理由で、多くの人の命を 危険にさらす事はできないのです。 今の私は、この世界の神…… \s世界を守る立場にある存在……。 私はわがままを 言うわけにはいかないのです……。 ですから……\sそこをどいてください……。 @412 ……。 !wait40 !se(Action)跳ね @1 ←(女神様の前から身を引く) !wait40 @412 ……\sうっ……。 あ……\sあぁ……。 わ……\sわたし……。 私、一体どうすれば……。 @710 ……。 !wait20 信じましょう……。 詠唱が完了するまでのわずかな時間……。 せめてその間に、 シシトさんが戻ってくる事を信じて、 待っていてあげてください……。 @412 うっ……\sうっ……。 @830 ……。 @710 ……\sこれより、『送還』の詠唱に入ります。 サユキさん、ここは危険なので 離れていてください。 クロウ、詠唱の補佐を。 @830 ……分かりました。 @710 ────。 ←(詠唱中) @412 (……) !wait20 (シシト君……\s犬山さん……) (……お願い) (お願いだから戻ってきて……) (私……\sもういやだよ……) (もうこれ以上、 大切な人を失いたくないよ……) !mvnil !mv\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx\wx !wait60 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait12 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait20 @408 \c[4]……。 \c[4]ははっ……。 \c[4]やっぱり、最後はこうなっちゃうんだ……。 \c[4]これで、何もかも終わりだね……。 !se(Action)跳ね !v35=1 @402 い、いけないっ! @409 \c[4]\f[32]うるさいっ!! !se(Action)雷光 !se(Action)殴打 @401 \f[32]キャア! @408 \c[4]……。 !wait20 \c[4]もう遅いんだよ……。 \c[4]こうなったら最後…… \s私でもこの魔力は止められないんだもん。 \c[4]爆発を起こすまで、 魔力はどんどん大きくなり続ける……。 \c[4]私も……\sあなたも…… \c[4]みんな……消えてなくなっちゃうんだ。 @402 う……くっ……そんな……。 これ以上近づけないなんて……。 !wait10 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait20 @408 \c[4]……\sでも、\s不思議だね。 \c[4]あの時と違って、 ちっとも怖くなんかないや……。 \c[4]絶対に助からないって、 分かりきってるから……。 @402 そ、そんな事っ……! @409 \c[4]\f[32]いい加減にしてっ!! !se(Action)雷光 !se(Action)殴打 @401 \f[32]うわっ!! !se(Action)ドゴン @1 赤い光に吹き飛ばされた私は、 そのまま地面に倒れこんだ。 ……。 痛みで頭がクラクラする……。 回復魔法を使おうにも、 体が思うように動かせない……。 もう……限界だった……。 !wait20 @402 はぁ……はぁ……。 そ……そんな……。 !wait10 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait20 @408 \c[4]……。 !wait20 \c[4]無理なんだよ……。 \c[4]どんなにあがいても、 決してひっくり返る事のない力……。 \c[4]これがある限り、 私はいつまでも1人ぼっちのまま……。 \c[4]……。 \c[4]私は……\sみんなとは違う……。 \c[4]……\sあなたともね。 @1 あと一歩……。 あと一歩で、孤独の世界から 抜け出せるところだったのに……。 リセットさんの魔力が、それを拒んだ。 炎のように熱を放ち、 雷のようにバチバチと音を立てながら、 広がり続ける赤い光……。 あの子もろとも全てを消してしまおうと、 再び暴れだしてしまったんだ。 ……\sそう。 これこそが……\s最大の原因。 自分でも抑えきれない強大な魔力……。 あの子を周りの世界から切り離し、 孤独の暗闇に閉じ込め続けた元凶なんだ。 その力が、あの子を再び 孤独の世界に押し戻そうとしている。 逆らう事を許さない、圧倒的な力を持って……。 あの子の心を……また闇の中に……。 !wait60 !bgm \c[4]「ごめんね……。」 @402 ……\sえっ? !wait20 @408 \c[4]……。 !wait20 \c[4]私の影なんかに生まれなければ……。 \c[4]普通の女の子に生まれていれば…… \sあなたもこんな目に遭わなかったのにね。 \c[4]……。 \c[4]でも……\sどうしようもないんだよ……。 \c[4]私……\sこんなだからさ……。 @402 リ……リセットさん……? !wait10 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait20 @408 \c[4]……。 \c[4]最後に……\sこれだけ言わせて……。 !wait40 \c[4]勝手な事かもしれないけれど……。 !wait40 @1 \c[4]「こんな私を……\sどうか許して……。」 !wait60 「\n[2]…\n[2]…\n[2]せ\n[2]な\n[2]い\n[2]。」 @408 \c[4]えっ……? !wait20 @1 「\n[2]そ\n[2]ん\n[2]な\n[2]…\n[2]…\n[2]こ\n[2]と\n[2]…\n[2]…\n[2]。」 !wait40 !se(Action)跳ね @404 \f[30]そんな事、絶対にさせません!! こんな悲しい事…… \s\f[36]許してたまるもんですか!! @1 ……そうだ。 私の痛みなんて、 リセットさんの苦しみに比べれば 本当にちっぽけなものなんだ。 それなのに…… 私がこんな事で諦めちゃいけない。 この子は、今まで とてもつらい思いをしてきたのに……。 こんなに優しい子が不幸な目に遭うなんて……。 絶対に……許せない。 そう思った私は、 痛みをこらえて再び立ち上がった。 !wait20 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait20 @408 \c[4]……。 !wait20 \c[4]なんで……\sまだ諦めないの? \c[4]結果はもう分かっているんだよ? \c[4]こうなったら、 もう誰も止める事はできない……。 \c[4]私を助けるなんて……。 @404 \f[32]そんな事ないんです!! @408 \c[4]……っ! !wait20 @402 ……さっきも言ったはずです。 私は……\sあなたと同じだって。 あなたと同じ姿をして…… \s同じように孤独を経験しました。 私も普通じゃなかった…… \sずっと1人ぼっちだったんです……。 @408 \c[4]……。 @402 ……。 もし……\s少しでも道が違っていたら……。 少しでも長く1人ぼっちだったら……。 私も孤独に耐えられなくて、 今のあなたのような気持ちに なっていたんだと思います……。 !wait20 @400 ……\sでも。 私は助けられた……。 !wait20 @404 孤独から救われたんですっ! 私が助かったんですから…… \s私と同じ存在のあなただって、 きっと助かるんですよっ! だから……\s私があなたを助けます!! !se(Action)跳ね @1 そう言って、私は腕を前に突き出し、 両手をリセットさんの方に向けた。 @408 \c[4]な……何をするの? @404 ……\sこうするんですよ。 !wait40 !se(Action)シュイーン !se(Action)バリア音 !wait20 !se(Action)シュイーン !se(Action)バリア音 !wait20 !se(Action)シュイーン !se(Action)バリア音 !wait20 @408 \c[4]えっ……。 @1 私は魔力を両手に集中し始める……。 すると何も無いはずの空間に、 どこからともなく魔力の白い粒が現れた。 それは風に吹かれるように ゆったりと空間を漂いながら、 私の手に向かって吸い込まれていく……。 そうして集まった魔力は…… \s私の手の中で次第に緑色に輝き始めた……。 !wait20 !se(Action)シュイーン !se(Action)バリア音 !wait15 !se(Action)シュイーン !se(Action)バリア音 !wait15 !se(Action)シュイーン !se(Action)バリア音 !wait15 @408 \c[4]み……\s緑の光……? \c[4]『理盾』……\sじゃない……。 \c[4]これは……。 !wait40 @409 \c[4]……っ! @1 \c[2]「リセット、また魔法の勉強してるの?」 \c[4]「あ、ごめん姉さん。」 \c[4]「今からこの本使うの?」 \c[2]「いや、別に使うつもりはないけど……。」 \c[2]「勉強のしすぎは体に良くないから、 少しは休んだ方がいいんじゃないかなって……。」 (これ以上先に進まれたら私の立場が……) \c[4]「……。」 \c[4]「……そうだね。」 \c[4]「今日はこれくらいにしとこっかな。」 \c[4]「今勉強している魔法、 簡単には覚えられそうにないし……。」 \c[2]「……ふーん。」 \c[2]「リセットでも難しい魔法があるんだ。」 \c[4]「これ普通の魔法とは効果が少し違うんだ。」 \c[4]「だから手間取っちゃってるんだよ。」 \c[2]「効果が違う……か。」 \c[4]「……。」 \c[4]「……でも。」 \c[4]「この魔法は……必ず覚えておきたいんだ。」 \c[4]「いつか、役に立つ時が来る気がするから……。」 \c[2]「……えっ?」 \c[2]「リセット未来予知ができたの?」 \c[2]「それって神様の力なんだよ?」 \c[4]「違うよー。」 \c[4]「気がするだけだよ、気がするだけ。」 \c[4]「だって、私は……。」 \c[2]「ほら、そんな事言わないっ!」 \c[2]「ひょっとしたら、本当に 未来予知ができたのかもしれないわよ。」 \c[2]「リセットだって、神様の一族の子なんだもん。」 \c[4]「……。」 \c[2]「……。」 !wait20 \c[2]「必ず役に立つ……。」 \c[2]「そうだよ!」 \c[2]「私がそう思ったんだもん! 間違いなくリセットの言った事は当たるっ!」 \c[2]「これが私の未来予知よっ!」 \c[2]「だから……ね?」 \c[4]「……。」 !wait20 \c[4]「そうだね……。」 \c[4]「役に立つと……いいな……。」 \c[2]「……。」 \c[2]「ところで……。」 \c[2]「リセットの覚えようとしてる魔法って、 一体どんな魔法なの?」 \c[4]「これだよ。」 \c[2]「ん……?」 \c[2]「……。」 \c[2]「これって……。」 !wait40 !se(Action)シュイーン !se(Action)バリア音 !wait10 !se(Action)シュイーン !se(Action)バリア音 !wait10 !se(Action)シュイーン !se(Action)バリア音 !wait10 @408 \c[4]ま……\sまさか……。 !wait20 @409 \c[4]まさかそれって!? @400 ……\sそうです。 昔のあなたが、 いつか役に立つと思って覚えた魔法……。 戦争が始まる直前になって、 ようやく覚えた最後の魔法です。 それを今……\sあなたのために使います。 !wait40 @404 \f[44]\s『封印』!! !se(Action)シュイーン !se(Action)バリア音 !wait20 !se(Shooting)レーザー !wait8 !se(Shooting)レーザー !wait20 !se(Action)ジュゴー @408 \c[4]……っ!? !wait20 !bgmタイトル画面 @1 私は呪文を唱え、 手に集まった緑の光を解き放つ。 それはいくつにも分かれながら広がり、 赤い光を少しずつ包み込んでいった。 !wait40 !se(Action)バリア音 ……\sそして。 緑の光が赤い光を完全に包み込んで、 それ以上広がらなくなった……。 !wait20 !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait9 @402 ……うっ。 す、すごい力……。 ちょっとでも気を抜いたら、 簡単に破られてしまいそう……。 !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait9 @408 \c[4]ど……\sどうして……。 !wait20 @409 \c[4]どうしてそんな事するの!? \c[4]みんな消えちゃえば それで全部おしまいなのに! \c[4]私の気持ちが分かってるなら、 もう放っておいてよ!! \f[32]\c[4]これ以上邪魔をしないで!! !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー @401 わっ!? @1 リセットさんの言葉に応じるかのように、 赤い光がさらに強く輝き出す。 ……記憶で見た暴走なんかとは違う。 あの時は…… 自然に魔力があふれ続けるだけだった。 でも今度は……リセットさんが 自らの意思で魔力の暴走を促している。 魔力の強さは……意志の強さ……。 この暴走する魔力は、私が見た光景とは 比べ物にならないほど大きい……。 リセットさんは、 持てる力の全てを振り絞って、 何もかも消してしまおうとしているんだ。 これ以上……苦しみたくないから……。 ……。 ……でも。 !wait20 @402 ……。 わ……。 !wait20 @404 分かるからこそ…… \s放ってはおけないんですよ!! !se(Shooting)レーザー !wait5 !se(Shooting)レーザー !wait5 !se(Shooting)レーザー !wait15 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)ジュゴー @408 \c[4]……っ! @1 緑の光にありったけの魔力を込めて、 私はその赤い光を必死で食い止める。 私とリセットさんの魔力は同じ。 勝負を決めるのはお互いの意志の強さ…… \sつまり気持ちなんだ。 だから、気持ちで負けちゃいけない。 私にだって、絶対に譲れない思いがある。 ……。 絶対に……\s帰らなくちゃいけないんだ。 待っているって、約束してくれたんだから……。 !wait20 !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait9 @402 ……。 あなたは…… \s1人で背負い込みすぎたんですよ……。 だから……\s私がなんとかしなくちゃ……。 あなたの苦しみを…… \s少しでも和らげてあげなくちゃ……。 @408 \c[4]……。 !wait20 \c[4]……どうして。 \c[4]どうして……\sそこまでしてくれるの……。 \c[4]全部消えてなくなっちゃえば…… \s苦しむ必要なんて無いのに……。 !se(Shooting)レーザー !wait8 !se(Shooting)レーザー !wait8 @402 ……。 だって、私たちは同じはずなのに……。 私だけが孤独から助け出されて、 あなたは未だに1人ぼっちだなんて……。 こんなの……\sおかしいですよ……。 あなただけが苦しむ事なんて無い。 あなたにだって…… \s幸せになる権利はあるんですから……。 @408 \c[4]幸せになる……権利? !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー @402 ……。 今の私には……\s居場所があります。 苦しむ必要なんて無い……。 心から落ち着ける、 自分だけの居場所が……。 @408 \c[4]居場所……。 @402 ……思い出してください。 戦争が起きる前の平和な生活……。 お姉さんやお父さんと暮らしていた、 あの頃のあなたを……。 あの時のあなたは…… \s本当に幸せそうでしたよ? @408 \c[4]……あ。 @1 孤独の世界では感じる事のできない、 あまりにもまぶしすぎる世界……。 自分にとって大切な人々と過ごす、 ごく普通の生活……。 それが私の日常だった……。 ……。 ……遠ざかって始めて分かる。 そんな当たり前に思っていた世界が、 どれだけ大切なものだったのかが……。 ……。 !wait20 その気持ちは…… \sあの子にだってあるはずなんだ……。 私たちは、同じなんだから……。 !wait20 !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait12 !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait12 !se(Shooting)レーザー !wait9 @402 ……。 いくら全てを 消したいなんて思っていても……。 心の底では……またあの頃の生活に 戻りたいと思っているはずです。 また……あんな生活がしたいと 思っているはずです。 自分の気持ちに……素直になってください。 自分の力のせいにして…… 全てを否定したりしないでください。 @408 \c[4]私の……気持ち……。 !wait40 !se(Action)跳ね @404 今からでも、遅くはないんですっ! こんな事はやめにして、 もう一度やり直しましょう! お姉さんと仲直りしましょうよ!! @408 \c[4]ねえ……さん……? @404 そうです! あなたにはまだお姉さんがいる…… \sあなたは1人ぼっちじゃないんです! だからっ……! @408 \c[4]……。 !wait60 !bgm @1 \n[2]\n[2]\c[4]「……姉さんが何だっていうの?」 @402 ……\sえっ? !wait40 @408 \c[4]……。 \c[4]あなたが私を助けようとするのは よく分かったよ……。 \c[4]私たちは同じ存在なんだもん…… 当然と言えば当然だよね。 \c[4]……\sでもさ。 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait10 !se(Action)雷光 !wait3 !se @402 ……っ! @1 \c[4]「……。」 !wait20 \c[4]「姉さんはね…… \sあの時何もしてくれなかった……。」 \c[4]「姉さんは……\s私から逃げたんだ。」 \c[4]「そして今度は私の力を恐れて、 私を消そうとしている……。」 @402 あ……赤い光の力が……。 !wait20 !se(Action)雷光 !wait3 !se @1 \c[4]「……いつだってそうだ。」 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait8 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait8 \c[4]「姉さんは…… \s自分の都合でしか動かない……。」 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait12 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait8 \c[4]「姉さんは…… \s私の気持ちなんて分かってくれない……。」 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait18 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait10 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait8 \c[4]「姉さんは……\s姉さんはね……。」 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait8 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait18 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait12 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait12 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait40 @409 \c[4]姉さんは…… \s私を助けてくれなかったんだよ!! \c[4]私には…… \sもう居場所なんてどこにも無いんだよ!! \c[4]何もかもが…… \s\f[36]全部遅すぎたんだよー!! !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait5 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait5 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait15 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait10 !bgmなんだこれは @402 ……っ!? @1 突然、赤い光がすごい輝きを放ち、 周りを囲んでいた緑の光を突き破る。 リセットさんの魔力が、 再びあふれ始めてしまった……。 @402 だ、だめっ……! !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait9 @409 \c[4]消えちゃえ!!\s消えちゃえ!! \s\f[36]みんな消えちゃえぇぇー!! !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 @401 うわっ!! @1 赤い光がさらに強く輝き出す。 どんなに力を込めても、もう止まらない……。 さっきまでの状態が嘘のように、 緑の光を押しのけてどんどん広がっていく……。 その勢いとは反対に、私の緑の光は 形を保てず散り散りになり始めていた……。 @409 \f[44]\c[4]うわあああぁぁぁ!! !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)雷光 !se(Action)ジュゴー @1 ……私の思ったとおりだった。 リセットさんは…… \s本当にお姉さんが大好きだったんだ……。 大好きだったからこそ…… お姉さんに見捨てられたと思った時に、 あの子は強い憎しみを持ってしまった。 長い孤独の時間の中で、 その思いが膨らみ過ぎてしまったんだ……。 ……。 支えを手に入れた私…… \s支えを失ったリセットさん……。 相反する私たちの思い……。 その強さは…… \sリセットさんの方がはるかに上だった……。 !wait20 !se(Action)雷光 !wait8 !se(Action)雷光 !wait8 @402 ……。 !wait20 だ……\sだめだ……。 こんなの……\s止められるわけ無いよ……。 @1 もう私1人の力じゃ、 あの子を助ける事はできない……。 助けるどころか、 全てが消えてなくなってしまう……。 ……。 このままだと……\sみんなが……。 先輩が……。 !wait20 !se(Action)雷光 !wait8 !se(Action)雷光 !wait8 !se(Action)雷光 !wait8 @402 ……。 !wait20 せ……\s先輩が……。 シシト先輩がいてくれたら……。 @1 ふと、そんな事を考えてしまう私がいた。 ……。 1人でも大丈夫って言ったのに……。 なんで……\s急にこんな事を言ってるの? なんで……\s急に弱気になっちゃったの? 今までの私は、ずっと1人で がんばってきたはずなのに……。 あの時の私は……どうしちゃったの? !wait40 ……\sああ、\sそうか。 もう……\sあの時の私はいないんだ……。 私は1人ぼっちじゃなくなったから……。 1人だけでがんばる必要がなくなったから……。 ……。 心のどこかで甘えていたんだ……。 あの時のように……ピンチになったら 誰かがきっと何とかしてくれるって……。 !wait40 私……\sなんて弱い人間なんだろう……。 今まで1人ぼっちで過ごしていたのに……。 もう1人じゃ……\s何もできないなんて……。 誰かに頼らないと……\s何もできないなんて……。 私……\sすごくカッコわるい……。 !wait20 ……\sでも。 やっぱり分かっていても……。 もう……私は……。 !wait40 !se(Action)雷光 !wait8 !se(Action)雷光 !wait15 !se(Action)雷光 !wait8 !se(Action)雷光 !wait8 !se(Action)雷光 !wait20 @402 ……。 !wait20 う……\sあぁ……。 い……\sいやだ……。 私……\s消えたくない……。 みんなと……\s離れたくない……。 もう……\s1人ぼっちは……\sい\n[2]や\n[2]…\n[2]…\n[2]だ\n[2]…\n[2]…\n[2]。 せ\n[2]…\n[2]…\n[2]せ\n[2]ん\n[2]ぱ\n[2]い\n[2]…\n[2]…\n[2]。 !wait40 !bgm @1 \n[2]「\n[2]た\n[2]…\n[2]…\n[2]す\n[2]…\n[2]…\n[2]け\n[2]…\n[2]…\n[2]て\n[2]…\n[2]…\n[2]。\n[2]」 !wait40 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait20 !se(Action)雷光 !wait3 !se !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait30 !se(Action)雷光 !wait3 !se !wait60 !se(Action)ジュゴー \f[44]バシュゥゥゥン!! @402 ……\sえっ? @408 \c[4]なっ……? !wait20 !bgmタイトル画面 @1 爆発すると思った瞬間だった……。 さっきまで真っ暗だった空間が、 一瞬のうちに緑色に染まっていく……。 それと共に、今まで感じたことのない魔力が、 私たちの周りに広がっていくのを感じた……。 ……\sそして。 !wait40 @408 \c[4]う……\sうそ……。 @402 ……。 !wait20 赤い光が……\s止まった? @1 さっきまでの勢いが嘘のように、 赤い光はぴったりと止まっていた……。 ……\sそれだけじゃない。 赤い光とは対照的に、 ほとんど消えかけていたはずの緑の光に 再び輝きが戻ってくる。 まるで、この魔力が 私に力を与えてくれているようだった……。 !wait40 @400 ……。 これなら……\sもしかしたら……。 !wait40 !se(Action)跳ね @404 お願いっ!! !se(Action)シュイーン !se(Action)バリア音 !wait20 !se(Shooting)レーザー !wait8 !se(Shooting)レーザー !wait20 !se(Action)ジュゴー @1 残った力を振り絞り、 私は再び緑の光に魔力を込める。 すると、輝きを取り戻した緑の光は、 すごい勢いで赤い光を包み込んでいった……。 !wait40 !se(Shooting)レーザー !wait20 !se(Shooting)レーザー !wait20 そして……。 さっきまで動かなかった赤い光が…… \sほんの少しだけ小さくなった……。 !wait20 @400 ……\sや、\sやった。 やっと動いた……。 !wait20 @404 ……っ! まだ気を抜いちゃダメっ! 早くあの子を助けなくちゃ! !wait20 !se(Shooting)レーザー !wait15 !se(Shooting)レーザー !wait20 @408 \c[4]……。 \c[4]う……\s嘘でしょ……。 \c[4]この魔力は……\sこの魔法は……。 \c[4]まさか……\sまさか……。 !mv !wait40 !mvシシトの部屋 !se(Shooting)レーザー !wait15 !se(Shooting)レーザー !wait20 @711 くっ、なんという魔力なのでしょう……。 全力を出しても…… 私には抑えるのが精一杯だなんて……。 @132 ぜぇ……\sぜぇ……\sぜぇ……。 @410 シ、シシト君、大丈夫? @131 な、何とかね……。 できればもう少しだけ 力抜いてくれるとありがたいんだけど……。 @412 あ……ごめん……。 @131 クロウ、魔力を吸い取るスピードって もっと加減できないの? @833 贅沢言わないでくれっ、これが限界だ! 我とて魔力の扱いは そこまで上手くはないのだ……。 @131 ううっ……。 @710 ……っ! こ……これはっ……! @410 ど、どうしたんですか? @710 ……\s少しずつですが。 リセットの魔力が……\s弱まり始めました。 @130 ! @830 ! @412 ほ、本当ですか!? @710 ……はい。 これはおそらく……\sセトさんの力です。 魔力の暴走を止めるために、 \r[彼女も,・・・]『封印』を使い始めたのでしょう。 @830 ……どうやら、間に合ったようだな。 @131 ギリギリのタイミングだったけどね……。 @412 ……。 本当だったんだ……。 シシト君の言ったとおり…… \s犬山さんはまだ無事だったんだ……。 !wait20 !mvnil @710 ……詠唱は完了しました。 これより、『送還』を使用します……。 @412 ……。 @830 ……。 @710 ……。 !wait40 送……。 !se(Action)シュイーン @133 女神様! @710 ! @833 シ、シシト!? @410 ! @413 シシト君、無事だったんだね! @130 うん、なんとか戻ってこれたよ。 これもセトのおかげさ。 @710 では……セトさんは……。 @130 ……はい。 セトは……まだ無事です。 そして、今はリセットを助けるために、 1人でがんばっています。 @833 リセットを助けるだと!? @412 そ、それってどういう事? @130 ……\sリセットは、\sセトと同じなんだよ。 昔のセトと同じように、 ずっと1人ぼっちだったんだ。 だから、自分が助けてあげないと いけないって……。 @410 昔の犬山さんと、同じ……。 @833 しかし、今はそれどころではないぞ! リセットの魔力が 再び暴走してしまっているんだ! @130 ……やっぱりそういう事か。 @710 ……。 @133 聞いての通りです女神様! このままだと、セトが危ないんです! だから、女神様も協力してください! @710 ……。 !wait20 しかし…… \s魔力が暴走してしまってはもう……。 !se(Action)跳ね @133 最初から諦めないでくださいっ!! あなたは、またあんな事を 繰り返したいんですか!? @710 ……っ! @134 ……女神様。 !wait20 @130 ……。 あなたは、一体いつまで 自分の罪に囚われているんですか? @710 えっ……? @130 セトの意識の世界を進んでいる時に 僕は気付いたんです。 いつまでも過去に縛られていちゃ、 結局は何も変わらない……。 変えなきゃいけないのは、 これから先の未来なんだって……。 @710 未来を……変える……? @130 女神様は言いましたよね? 妹を助けられなかった事を、 今でも悔やんでいるって……。 !wait20 @134 ……\sそれは、\sもう変えられない過去です。 忘れたり、消したりなんてできません……。 僕だって、それは同じなんですから……。 @710 ……。 @130 ……\sでも、\s女神様の場合は違うんです。 @710 違う……? @130 あの時と同じように、 リセットの魔力は再び暴走した……。 今の女神様は、 あの時と全く同じ状況にあるんです。 失ったはずの時間を…… \sやり直す事ができるんですよ。 @710 ……\sあ。 !se(Action)跳ね @133 今からなら、まだ間に合います! 今度こそ、リセットを…… \sあなたの妹を助けてあげてください! 2人を助けられるのは、 もう女神様しかいないんですよ!! !se(Action)跳ね @413 わ、私からもお願いします!! @130 ふ、冬村さん? @830 ……。 !wait40 女神様……。 無礼を承知で……\s我からもお願いします。 @130 クロウ……。 @710 みなさん……。 !wait40 ……\s残念ですが。 今の私に残された魔力\r[だけ,・・]では、 あの子を助ける事はできません……。 @133 め、女神様っ!! @412 そ、そんな……。 @833 くっ……。 @710 ……\sですから、 \sシシトさんたちにも協力してもらいます。 @130 ……えっ? @710 私の不足した魔力を、 シシトさんの魔力で補うんです。 2人分の魔力を使って…… \sリセットの魔力の暴走を食い止めます。 @133 ! @830 ! @410 ! @710 ……\sクロウ。 今からシシトさんの魔力を抽出して、 それを私の魔力に還元してください。 私が魔法を使用している間、 魔力の管理はあなたに全てお任せします。 @830 分かりました! @130 ぼ、僕はどうすれば……。 @710 シシトさんは、できる限り 自分の魔力を集中させてください。 @131 魔力の集中……ですか。 @710 ご心配なく。 これから、私が手短に 魔力を集中させる方法を教えます。 時間がありません…… \sさっそく取り掛かりますよっ! @133 は、はいっ! !wait20 @710 ……それから、サユキさん。 @410 ……っ! @412 わ、私ですか? @710 ……。 ちょっと、お願いしたい事が……。 @410 ……? !mv !wait40 !mvシシトの部屋 !se(Shooting)レーザー !wait15 !se(Shooting)レーザー !wait15 !se(Shooting)レーザー !wait20 @710 ……。 しかし……\s何という偶然でしょう。 間近で見るシシトさんの魔力の大きさにも 十分に驚かされましたが……。 まさかシシトさんとサユキさんの間にまで、 わずかながら魔力のシンクロが 発生しているなんて……。 @410 ……。 !wait20 きっと……\s姉さんだ……。 私と姉さんの間にも、 魔力のシンクロが発生していたからなんだ。 シシト君の心臓は、 私の姉さんの物だから……。 @833 何、そうだったのか!? @710 ……\sなるほど。 確かに、血縁関係の者同士なら シンクロの発生率は飛躍的に上がります。 双子ならばなおさらです。 @833 しかし、こんなケースは初めてだ。 移植した臓器でも、 魔力のシンクロが発生するとは……。 @710 シンクロの効果が微弱なのも、 それが原因なのでしょうね。 @131 ……それは分かったんですけど。 だからって、なんで僕は冬村さんに 抱きつかれてないといけないんですか? @710 あらっ、お気に召しませんでしたか? @131 いくら背後からっていっても、 すっごく恥ずかしいんですが……。 @412 わ、私は別に気にしてないよ。 (むしろ嬉しいかも……) @131 少しは気にして欲しいな……。 (冬村さん、締めるの強くて結構痛いし……) @710 近くにいればいるほど、 シンクロの効果は高くなるんですよ。 どうか、もう少しだけ我慢してください。 @131 とほほ……。 @710 ……ですが、これなら大丈夫です。 このシシトさんの魔力ならば、 私の『封印』でも、リセットの魔力を 抑え続けることができます。 後は……\sセトさん次第です。 @134 (セト……) !wait20 !se(Shooting)レーザー @1 ギュゥゥゥン…… @130 ……っ! @830 光が……弱まっていく……。 @410 犬山さん……。 !wait20 @413 犬山さんっ!もう少しだけがんばって! @413 \f[32]私たちもがんばるからっ! @1 \f[44]ギュウゥゥゥッ! @132 \f[32]いだだだだっ!! 冬村さん!!痛い、痛いからっ!! @831 \f[32]うおおぉぉ!! 我も負けてはおれん!! \f[32]一世様っ!! \s我に力をおおぉぉぉ!! !se(Action)ジュゴー @1 \f[44]ズギュウウゥゥゥン!! @132 \f[32]ぎゃああぁぁぁ!! 吸われるううぅぅぅ!! @710 (……) !wait20 (待っていてください、リセット……) (今度こそ……\sあなたを助けます!) !mvnil !mv !wait60 !se(Shooting)レーザー !wait15 !se(Shooting)レーザー !wait15 !se(Shooting)レーザー !wait15 @408 \c[4]ね……\s姉さん? \c[4]姉さんも……\s『封印』を使っているの? \c[4]私の魔力を……\s止めようとしているの? @404 (……\sシシト先輩だ) (先輩が……\s何とかしてくれたんだ!) @408 \c[4]ど……どうして……。 !wait20 @409 \c[4]どうしてこんな事するのよ!? \c[4]姉さんは、私を見捨てたのにっ……! \c[4]どうして今頃になってこんなっ……! @402 ……違うんですよ。 あなたは……最初から 見捨てられてなんかいなかったんです。 あなたのお姉さんは、 ずっとあなたの事を助けようとしていた……。 離れ離れになっても、 ずっとあなたの事を想っていたんです。 だから……\s助けてくれるんですよ。 @408 \c[4]わ……\s私の魔力が……。 \c[4]どんどん……\s小さくなってく……。 @1 内側と外側から、二重の『封印』……。 リセットさんの動揺もあって、 赤い光は急激に力を失っていった……。 !wait20 !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait12 !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait20 @400 ……。 !wait20 もう……\s寂しがらなくてもいいんですよ。 あなただって、1人ぼっちじゃないんです。 あなたの事を、こんなに 想ってくれる人がいるんですから……。 !wait20 @402 ……\sだから、\sもういいんです。 もう……\s1人で苦しまないで……。 @408 \c[4]あ……\sあぁ……。 !se(Shooting)レーザー !wait9 !se(Shooting)レーザー !wait15 !se(Shooting)レーザー @1 ……そして。 !se(Shooting)レーザー リセットさんから放たれた赤い光は……。 !se(Shooting)レーザー 緑の光に包まれながら……。 !se(Shooting)レーザー 次第にその輝きを失っていき……。 !se(Shooting)レーザー ついに……。 !wait15 !se(Shooting)レーザー !wait20 !se(Shooting)レーザー !wait20 !se(Shooting)レーザー !wait20 !se(Shooting)レーザー !wait20 !se(Shooting)レーザー !wait40 !se(Action)シュイーン !wait15 !bgm !se(Action)バリア音 @1 \f[44]ピィィィンッ! @408 \c[4]……っ! @1 ついに……\s赤い光は消滅した……。 !wait80 @0 This chapter advances to the last part.