#いけいけ☆シンさん いけいけ☆シンさん !v27=1 !v29=3 !v35=1 !wait30 !bgmファンキー @950 ……。 ……「影」よ、「影」はいるか? @960 ……ここに。 @950 このタイトルは一体なんのつもりだ? 明らかに我をバカにしているとしか 思えんのだが……。 @960 俺にも原因は分からん。 気付いたらこうなっていたんだ。 @950 むう……一体誰のしわざだ? この場違いな状況を作り出したのは……。 @50 あら、そうかしら? あなたにぴったりだと思ったんだけどね〜。 @950 むっ? @960 なっ……いつの間に背後に!? @50 えっ? さっきからここにいたわよ? @960 さっきから……だと? 俺の鼻をもってしても 存在に気付かなかったというのか……? @950 ……\sキサマ、何者だ? 何の目的があってこんなマネをした? @50 あら、\r[随分,ずいぶん]な言い方をしてくれるじゃない? \s\f[32]シ〜ンちゃん♪ @951 シ、シンちゃん!? @50 このお話はね〜。 追加シナリオの裏側で繰り広げられる シンちゃんの奮闘記を描いたものなの。 @960 奮闘記……だと? @50 現代社会で夢を追い求めて ひたむきに生きていくシンちゃん……。 幾多の苦難を乗り越えて、 身も心も次第に成長していく……。 笑いあり、涙あり、感動ありの、 まさに成長記録みたいなものね♪ @951 何が成長記録だ! 我をバカにしているのか!? @960 人間を消すこと、ナナシを倒すこと、 二つの念願を成就させる過程の話か。 なるほどな……。 @951 おい、そこ、納得するな! @50 まあまあ、別にいいじゃない。 やることは変わらないんだからさ〜。 @950 ……\sふんっ! ならばその目でじっくり見ておけ。 こんな茶番、すぐに終わらせてくれよう。 今から繰り広げられるのは、 血と\r[殺戮,さつりく]と憎しみが織り成す我の……。 @1 「シンさーん、そろそろ本番でーす。  スタンバイお願いします」 @951 こらっ、話の腰を折るな! というか今のは誰だ!? @50 シンちゃんをサポートするスタッフさんよ♪ @960 (スタッフ……?) @951 誰がスタッフの助けなどいるか! 我は我のやりたいようにするまでだ! @50 ほらほら、わがまま言ってないで、 早く行ってらっしゃい。 シンちゃんはスタッフさんを困らせるような 悪い子じゃないでしょう? @951 みんなしてシン、シン、言うな!! \s我は真なる魔王だぞ!? @50 でも、シンちゃんの方が 絶対に親しみやすいわよ〜。 いっそのこと改名しちゃったら? @951 魔王が親しみやすさを求めてどうする!? 我は人間を滅ぼす存在なのだから……。 !se(Action)ミス @50 つべこべ言わずに早く行ってきなさい! !se(Shooting)撃破C @951 ぎゃあぁぁああぁー!! !bgm !se(Action)シュイーン @260 @0 !mv !wait80 !se(System)キー3 パート1:マジカルパレス本社襲撃 !wait20 !mvマジカルパレス !bgmサスペンス !wait20 @950 ……。 !wait30 ふっ……\s他愛ない……。 女神の本拠地が この程度で落ちるとはな……。 もっとも、我を傷つけられる者など この世界に極わずかしかいないのだから、 これも当然の結果か……ククク。 @1 ……。 @950 まあ、女神を取り逃してしまったのが 唯一の失態ではあったが……。 魔物召喚装置はすでに我が手中にあるし、 魔法アイテムの\r[類,たぐい]もほとんど破壊した。 力を失った女神に、 もはやなす術など残されてはいまい……。 女神の始末は後回しにして、 まずはここで情報を引き出すとしよう。 召喚装置の使い方、 \s魔法少女ナナシの正体、 \s我の知り得ぬ隠された真実……。 調べることは尽きないな……。 ……。 !wait30 !bgm だが……。 @1 ←(戦闘で荒れたマジカルパレス内部) !bgmちょっとマズい @951 まずはこれを片付けねばならんな……。 まったく……ムチャクチャやりおって。 いくら放棄したとはいえ、 自分の家をここまで破壊するか? 我だって少しは加減したというのに……。 ……。 @950 まあ、\r[愚痴,ぐち]を言っても始まらんな……。 ……さっさと片付けよう。 !mvnil @0 !mv !wait20 !mvマジカルパレス !wait20 @950 ふう、これで大体片付いたか……。 思ったより時間がかかってしまったな……。 ……。 @951 しかし、\r[瓦礫,がれき]や破片はともかく、 なんでこんなにゴミが出てくるのだ? 食いかけのカップラーメンまであったし、 鼻がひん曲がりそうになったぞ。 こんな衛生上よくない環境で 今まで平気だったことが信じられん……。 女神め、やはり\r[侮,あなど]れんな……。 @1 ……。 @950 ……さて、ではさっそく データを引き出すとしよう。 まずはパソコンを立ち上げて……。 !wait20 !se(Action)カチャッ !wait15 !se(Action)カチャッ !wait10 ……\sむっ? 電源が入らんな……。 コンセントには刺さっているのに……。 ……\sブレーカーでも落ちてしまったか? !mvnil @0 !mv !wait20 !mv倉庫内部 !wait20 !se(Action)重いドア開け @1 ガシャン @950 ふむ……ここが電源室のようだな。 さっそくブレーカーを上げなければ……。 @1 ……。 !wait60 @950 ……\sおかしい。 これだけ探したのに、 ブレーカーどころかスイッチらしきものさえ 見つけられないとは……。 そもそも、ここは本当に電気室なのか? でかい水槽が置いてあるだけじゃないか。 一体どうなっている……。 !bgm ……\sん? !se(Action)ページをめくる @1 ※注意書き \f[20]「最近、電気の使いすぎでウナ子ちゃんが疲れています。  みなさん、節電にご協力ください」\>                                     \<-リクレール- @950 ……\s電気の使いすぎで疲れてるだと? まさか……電気ウナギでも使って 電力を確保していたとでもいうのか? !wait30 ……\sあ。 !bgm !mvnil @1 \c[5]「キャアアァァァァー!!」 \c[5]「う、ウナ子ちゃん!?」 @950 \c[5]ククク……我に刃向かう愚か者は 一人残らずこうなるのだ。 \c[5]ウナギのかば焼きは なかなか美味であったぞ。 \c[5]次は……キサマも料理してくれよう! @1 \c[5]「う、うわあぁぁああぁぁぁー!!」 @0 !mv !wait20 !mv倉庫内部 !wait20 @950 ……\sそういえば。 先の戦いで返り討ちにしたウナギを かば焼きにして食ってしまったが……。 あいつの名前もウナ子だったはず……。 ……。 ということは……。 @0 !mv倉庫内部 !wait20 !mv全体マップ !wait20 !se(Action)爆発音 @1 \f[34]我は電気が使えないのかー!!! 使えないのかー!! \f[20]えないのかー! \f[16]ないのかー。 \f[12]いのかー \f[8]のか… !mv倉庫内部 !bgmコミカル @951 ぐっ、なんということだ……。 まさか自らの行いがこのような形で 裏目に出てしまうとは……。 いや、そもそも常識的に考えて 電気ウナギで電力を確保するか? 世界を管理する場所なのだから 施設環境くらいもっと整えたらどうなんだ? ……。 @950 いや、待てよ……。 電気ウナギで発電していたのなら…… \s我の『雷光』でも発電できるのではないか? !wait30 ……\sククク。 我は何をうろたえているのだ? これくらい、我の力を持ってすれば 造作もないことではないか。 そうと決まればさっそく……。 @1 ……。 @950 ……\sなるほど。 ここから電気を流し込めばいいようだな。 では、見せてくれよう……。 節電する必要のないくらい、 \r[膨大,ぼうだい]な量の電気をな……。 !bgm !wait30 !se(Action)雷光 !wait20 !se(Action)雷光 !wait9 !se(Action)雷光 !wait9 !se(Action)雷光 ……\s『雷光』!! !se(Action)シュビー !wait12 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 !se(Shooting)撃破B !se(Action)爆発音 !mvnil @0 !mv !wait60 !v5=2 !mv倉庫内部 !bgmサブコミカル !wait20 @951 \f[16]し……しまった……。 \f[13]我としたことが……威力を加減するのを忘れるとは……。 \f[10]なんたる……不覚……。 !wait30 !se(Action)ドゴン @1 バタンッ! !mvnil !wait60 @0 結局、シンさんは電力を確保するのに失敗して、 電気室を爆発させてしまいました。 この爆発事件はシカゴで大きなニュースとなり、 連日マスコミの対応に明け暮れる日々……。 ビルのオーナーにもこっぴどく怒られて、 シンさんはすっかりへこんでしまいました。 @951 あー、我はなんてバカなことを してしまったんだ……。 ちゃんとした業者さんに頼んで 電気配線の\r[敷設,ふせつ]工事をしてもらおう……。 @0 その後、工事が終わるまでの約一ヶ月間……。 シンさんは工事費用を\r[捻出,ねんしゅつ]するため、 毎日アルバイトをして過ごすことになりました。 最初は渋々やっていたシンさんですが……。 @950 ククク……体のトレーニングもできて まさに一石二鳥ではないか。 さすがは我の考えだ。 @1 「おい、ボサッとしてないで仕事しろ!」 @951 あー、はい、すみません……。 @0 なんだかんだで、楽しく過ごしているようです。 !wait40 !bgm !wait60 !se(System)キー3 パート2:魔法少女ナナシ捜索 !wait20 !mvマジカルパレス !bgmサスペンス !wait20 @950 さて、現状をまとめると……。 魔物召喚装置を起動させるには 女神の認証が必要不可欠で……。 肝心の女神は逆探知で居場所を 特定したものの、部下に邪魔されて またも取り逃し行方不明……。 そして、残る魔法少女は ナナシただ一人……。 ならば、女神は必ずや ヤツに助けを求めるはずだ。 そこで、先に魔法少女ナナシに関する データを漁っているのだが……。 ヤツに関するデータだけが ほとんど存在していないとは……。 女神め……こうなることを初めから 予測していたとでもいうのか? @1 ……。 @950 むっ、そういえば……。 あの鱗類の女……\sたしか 「シシト」という名を口にしていたな。 もしかしたら、魔法少女ナナシと 関係のある人物か……。 あるいは、本人かもしれんな……。 ……\sその線で当たっていくか。 !mvnil @0 !mv !wait20 !mvマジカルパレス !wait20 @950 ククク……なるほどな。 あの鱗類の女は村上スケイルという名で、 村上シシトはその家の住人というワケか。 さらに、データによれば昨年の10月に、 マジカルパレスの使者が村上家へ 送られたと記録されている……。 村上シシトは男だから違うとしても、 魔法少女ナナシは村上家に 関係のある人物とみて間違いないだろう。 ……\sそれにしても。 !wait30 !bgm !se(System)決定 @102 \c[3]『村上シィット』(魔法適正アリ) 経歴:─── !bgmコミカル @951 まさか間違った名前で 登録されているとはな……。 「シシト」で調べても見つからないワケだ、 \sここまで辿り着くのに五時間かかったぞ。 こんないい加減なデータで 今まで本当に大丈夫だったのか? にわかに信じがたいものだ……。 ……。 !wait30 !bgmサスペンス @950 ……\sまあよい。 とにかく、魔法少女ナナシは 村上家の人間で間違いなかろう。 この村上シシトの後をつければ、 いずれはヤツに辿り着けるはずだ。 問題はどうやってつけるかだが……。 下手に魔物を差し向けたら 返り討ちにあう可能性が高い。 それを回避する方法としては、 我が自ら捜索に乗り出すことが 一番手っ取り早いのだが……。 女神の行方を捜さねばならぬ以上、 得策とは言いがたい……。 どうしたものか……。 !wait30 ……んっ? @10001 @950 そうか、念のため一本だけ ステッキを残しておいたのだな……。 !wait30 ……\sククク、\sいいことを思いついた。 「目には目を」というワケだ。 たしか、村上シシトに縁のある人物で 手ごろそうなヤツがいたな……。 ……\sダメ元で試してみるか。 @0 !mvnil !wait40 !bgm !wait40 !v5=0 !mv自宅 !bgmほんわかムード !wait20 @1 チャラリーラリ、チャラリラリラー @400 あれ、非通知で電話かかってきた……。 !se(System)ピッ @1 ピッ @400 もしもし。 @1 "もしもし……犬山セトか?" @400 はい、そうですけど……。 @1 "おまえに一つ頼みたいことがある" @400 私に頼みたいこと……ですか? @1 "ああ、そうだ、心して聞くがよい" "おまえには……" @402 ……あのー。 失礼ですけど、あなたは どちらさまですか? いきなり頼みごとをされても、 困っちゃうんですけど……。 @1 "むっ、そうか……" "では少し待っていろ" @0 !mv自宅 !wait20 !mvマジカルパレス !wait20 @950 ……さすがに用心深いな。 しかし、本当のことを話せば まず相手にされなくなるだろう……。 ここは……マジカルパレスの勧誘方式に 従って話を進めてみるか。 たしかマニュアルみたいなものが この辺にあったはずだが……。 @1 ゴソゴソ ……。 !bgm !wait60 !bgmテレフォンショッピング @950 やあ!ボクは魔法の世界から やってきたトカゲのシンだよ! @401 "えー!? なんかキャラ変わってる!?" @950 いまこの地には、魔法の世界から 悪の手が迫っているんだ! だからセトちゃんには、この地を 魔法の力で守ってほしいんだよ! @402 "な、なんで私なんですか?" @950 それはねセトちゃん、君が すごい魔法の素質を持ってるからなんだ。 悪の魔法使いを倒すためにも、 君の力をボクに貸してくれないか? @400 "悪の魔法使い……ですか?" @950 うん。 悪の魔法使いナナシとお供のリス。 こいつらは多くの人を不幸にした悪人で、 ボクの住む世界、マジカルパレスの ブラックリスト上位に入っている。 そんな危険なヤツが今、君の住んでいる アクアフロートに潜伏しているんだ。 @400 "そんなに悪い人が、  私の住んでるアクアフロートに……" "……" @402 "……なんだか実感が沸きませんね" @950 でも、残念ながら事実だよ。 それにねセトちゃん、ナナシは 君に無関係というわけでもないんだ。 @400 "えっ……?" @950 実は、不幸にあった人たちの中には、 君の両親も含まれているんだよ。 @400 "……っ!" @404 "ほ、本当ですか!?" @950 そう、ナナシは君の両親の 離婚の原因を作り……。 そして、君のお母さんを殺したんだ。 @402 "そ、そんな……" "私のお母さんが死んでいたなんて……" @950 (まあ、データベースに載ってた情報から  でっち上げたニセ話なんだけどな……) !wait20 @404 "シンさん!" @950 んっ、なんだい? @404 "事情は分かりました!" "お母さんのカタキであり、  多くの人を不幸にしてきたナナシを  これ以上放っておけません!" "私の力でどこまでできるか  分からないですけど……" "私……精一杯がんばります!" @950 そうか、やってくれるんだね! 君ならそう言ってくれると信じてたよ! @400 "それで……私はこれから  どうすればいいんでしょうか?" @950 今から君の家に、魔法使いになるための 魔法のステッキを送ってあげるよ。 具体的な魔法の使い方や 魔法使いとしての心構えとかは、 ステッキが届き次第教えてあげるね。 @400 "はい、分かりました" @404 "これからよろしくお願いします!" @950 うん、君には期待してるよ。 それじゃあ、また後でね。 @404 "はい、では失礼します!" !bgm !se(System)ピッ @1 ピッ ……。 !wait30 !bgmちょっとマズい @950 ……\sククク。 アーッハッハッハ!! まさかこんな簡単に 話がまとまってしまうとはな! 最初は変なセリフだと思っていたが、 さすがは勧誘マニュアルと 言うだけのことはある。 これと街頭アンケートで\r[培,つちか]った 我の巧みな話術が組み合わされば、 勧誘など実にたやすいものよ……。 @1 ……。 @950 ……さて、ではさっそくステッキを 犬山セトに届けるとしよう。 えーと、国際郵便の発送方法は……。 ……。 @951 げっ……国際郵便料金って 思ったよりも高いな……。 これでは今月分の施設維持費が 支払えなくなってしまうぞ。 女神は今までこんな財政状況で 世界の管理を行っていたというのか? たしかに、電気ウナギで節約したくなる 気持ちも分からんではないな……。 ……。 @950 ……\s仕方ない。 今日のバイトは休みをとって、 我が直接ステッキを届けに行くか。 @1 ……。 !wait30 @950 よし、バイト先には連絡したし、 犬山の家の場所も覚えた。 では、さっそく向かうとしよう……。 ……\s『転移』! !se(Action)シュイーン @260 !wait60 !se(Action)シュイーン @951 ……っと、いかんいかん。 うっかり電気を消していくのを 忘れてしまった……。 今月は苦しいのだから きちんと節電を行わねば……。 @1 ……。 !wait30 @950 ……\sよし、\s今度こそ大丈夫だな。 では、さっそく向かうとしよう……。 ……\s『転移』! !se(Action)シュイーン @260 !wait80 !se(Action)シュイーン @951 ……そういえば戸締り確認してなかった。 !mvnil !wait60 @0 こんなことを何度か繰り返しながら、 シンさんはようやくアクアフロートに到着……。 無事ステッキを犬山セトのもとへ 届けることに成功しました。 さらに天敵であるスケイルの捕獲にも成功し、 満を持してナナシに宣戦布告……。 シンさんはすっかりごきげんのようです。 @950 ククク……一ヵ月後の決闘を 楽しみにしているぞ魔法少女ナナシ……。 今度こそおまえを血祭りにあげてくれよう! @811 (シシトさん……) @950 さて、とりあえず飯にでもするか……。 今日はマク○ナルドの裏から 取ってきた残飯でも食べるとしよう。 @810 あ、なんだかおいしそうですね。 @950 せっかくだからおまえも食べるか? @811 え、いいんですか? @950 期日までは大事な人質だからな……。 こんな物しか出せぬが、 食いたければ好きに食え。 @813 はい、いただきます! @950 ククク……。 @0 もしかしたら、一番嬉しかったのは 話し相手ができたことだったのかもしれません。 !wait40 !bgm !wait60 !se(System)キー3 パート3:魔界の猟犬 !wait20 !mvマジカルパレス !bgmサスペンス !wait20 @950 ……「影」よ、「影」はいるか? @960 ……ここに。 @950 逃亡した女神のいる場所が分かった。 よりによって、日本近海の アクアフロートという人工島だ。 @960 ……。 @950 そこで……魔界の猟犬と呼ばれた おまえに頼みがある。 @960 女神の探索と捕獲……か? @950 その通りだ。 千里先の臭いを感知できるその鼻で 女神を捜して、捕らえよ。 @960 魔王よ、アクアフロートとは かの魔法少女ナナシが いる場所ではないか? @950 魔法少女ナナシは、 別のヤツが相手をする。 万が一の場合は戦っても構わんが、 女神の\r[奪取,だっしゅ]が最優先だ、よいな。 @960 御意。 @1 ……。 @950 女神さえ捕らえれば 魔物召喚装置の起動ができる。 そして……ついに人間どもを根絶やしに するという念願が叶うのだ。 我の最大の宿敵である魔法少女ナナシは その過程で倒せばよい……。 ヤツさえいなければ、新たな結界を得た我に もはや敵はいまい……ククク……。 !wait20 @960 ……魔王よ。 @950 むっ、まだそんなところにいたのか? 早く女神を捕らえて来るのだ。 @960 それは分かっているが……。 !bgm 俺はどうやってアクアフロートへ 向かえばいいんだ? !bgmちょっとマズい @950 そんなの泳いでに決まっているだろう。 @960 ……おい待て。 俺にアメリカから日本まで 泳いで行けというのか? @950 だからそうだと言っているではないか。 ほれ、さっさと行ってこい。 @960 簡単に言ってくれるな。 たしかに不可能ではないが、 何日も飲まず食わずで泳ぎ続けるのが どれほど過酷だと思っているんだ。 もっとマシな方法はないのか? @950 カナダ方面を\r[迂回,うかい]していけば 泳ぐ距離は短いが、時間がかかる上に 人目にも付きやすい……。 かといって、ここまで大きいと コンテナに隠して密輸することもできぬし、 大型犬の輸送費はバカにならんのだ。 泳いで行く以外に方法はなかろう? @960 ならば、おまえの転移魔法で 俺をアクアフロートへ送り届けてくれれば よいではないか。 その方が時間も短いし、確実だ。 @950 残念だが、それは無理な話だ。 @960 ……なぜだ? @951 おまえ一匹を召喚するのに 魔力を使いすぎて、今は魔力がほとんど 残っていない状態なのだ……。 回復にはまだ時間がかかるから、 頼むから泳いで行ってくれ。 @960 ……\sおまえ本当に魔王か? @951 だってしょうがないだろう……。 ちゃんとした手順を踏まずに、 強引にゲートをこじ開けて魔物を 呼び寄せるのは一苦労なのだ。 まして強力な魔物を呼ぶとなると、 それこそ膨大な魔力が必要になるのだぞ。 @960 なるほど……俺を呼んだのだから そうなるのも当然というわけか……。 ……\sいいだろう。 魔王よ、そちらの事情は分かった。 俺は泳いでアクアフロートへ向かう。 @950 うむ、そうしてくれると助かる。 女神を捕らえたあかつきには、 我が直々に迎えに行ってやろう。 では、改めて行くがよい。 @960 御意。 @1 ……。 !wait30 @951 ……\sはぁ〜。 なんとか行ってくれたか……。 @810 それにしても……随分粘りましたね。 @950 あやつは魔物の中でも プライドが高いからな……。 我の命令であっても、納得しなければ 思うように行動してくれんのだ。 @810 さすがに泳いで行くのは 大変ですからね。 @811 私なら問題ないですけど……。 @950 だからといって、おまえを 行かせるつもりはないからな。 @813 それくらい分かってますよ! @950 ふんっ……ならよい。 では、我は魔力を回復させるため しばし休息をとることにする。 おまえはその間に……。 @810 内職の続きをやっておけば いいんですよね? @950 うむ、そういうことだ。 我が起きるまでの間でいいから、 しっかりやっておいてくれ。 @813 了解しました! @950 ……\sやけに元気だな、おまえ。 @810 こういう作業はけっこう好きですからね。 @950 そうか、そう言ってくれると 安心して任せられるな。 では、我は向こうに行ってるから、 何かあったら呼んでくれ。 @810 はい、おやすみなさい。 @1 ……。 !bgm !wait60 @810 ……。 どうやら、行ったみたいですね……。 !wait30 @813 今のうちに……なんとか シシトさんにこのことを伝えないと! ここのインターネットを使えば、 連絡をとることくらいはできるはず……。 @1 ……。 @810 えーと、まずパソコンの電源を入れて……。 !wait20 !se(Action)カチャッ !wait30 !se(System)Message_Click @1 パスワードを入力してください ******** @810 えっ……パスワード? パソコンを立ち上げるのにも パスワードが必要なんですか? @811 シシトさん家のパソコンには、 こんな機能付いてなかったのに……。 @951 \f[36]こらっ、何をやっている!? !bgmサブコミカル @812 ビクッ!! @950 まったく、油断も隙もない……。 やけに素直だと思ったら こういう魂胆があったとはな……。 念のためパスワードを設定しておいて 正解だったようだ……ククク……。 @811 ま、魔王さん……? @950 我を甘く見てもらっては困るぞ。 ここのパソコンを使いこなすため、 コンピュータ関連の本を読み漁って 一通りの知識は持ち合わせているのだ。 今の時代、情報こそが全てだからな……。 !se(Shooting)撃破C \f[26]セキュリティー対策も抜かりないわ!! @811 ううっ……。 @950 さあ、分かったらパソコンの電源を切れ。 このままでは電気代の無駄だ。 @810 ……。 ……分かりました。 @950 ククク……聞き分けはいいようだな。 では、せいぜい内職をがんばってくれ。 @1 ……。 !wait30 @810 ……。 はぁ……\sやっぱりダメでしたか。 !wait30 @811 しょうがないですね……。 気を取り直して内職でもやりましょう。 ←(好きなのは本音) !mvnil @0 !mv !wait40 !bgm !wait40 それから数日後……。 !wait20 !mvマジカルパレス !bgmほんわかムード !wait20 @810 〜♪〜♪ @950 ……\sおまえ、すごいな。 たった数日間で、内職の腕が ここまで上達するとは……。 ……。 @951 正直……我よりも上手いぞ。 @811 最近はこれくらいしかやることが ありませんでしたからね。 @951 くっ……先に内職を始めたはずの 我がこのザマとは……情けない……。 @810 それはしょうがないですよ。 @811 魔王さんは他にもお仕事が いっぱいありますし……。 それに、こういう細かい作業は 私の方が向いている気がします。 @950 むう、たしかにそうかもしれんな……。 我にはこのような手作業より、 工事現場のような力仕事の方が 向いているようだ。 @810 でも、それなのになんで 内職までやっているんですか? @950 それくらいやらないと ここの維持費が払えないのだ。 なにしろ、これだけ広い施設を 我一人で管理せねばならないからな。 @811 大変なんですね……。 @951 ふっ、もう慣れたものよ……。 ←(遠い目) !wait20 @810 あ、そういえば……。 今日はアクアフロートで特別な イベントがあると言ってませんでしたか? @950 ああ……暗黒武闘会のことだな。 今までは魔法少女ナナシが出ると踏んで ずっとマークしていたのだが……。 現在までに入った情報によれば、 ヤツはこの大会に姿を見せていないらしい。 つまり……\s無駄骨だったというワケだ。 @810 はあ、そうですか……。 @950 もっとも、決闘まで一週間を切っているし、 今となってはどうでもいいことだがな。 それで、今日は時間に余裕ができたから、 こうして内職を手伝っているのだ。 @811 魔王さんのおかげで、今日の内職は 進みが早くて助かります。 @950 ククク……当然だ。 今日の分も残すところあと少し…… \sこのまま一気に終わらせてくれよう! !se(Shooting)撃破A @1 バキッ! @951 あ、ミスった……。 @811 ふふっ……慌てちゃダメですよ。 急いで雑に作ったら、 売り物になりませんからね。 @951 ぐっ、人質にアドバイスされるとは……。 我ながらなんと情けないことか……。 !wait40 !bgm @1 ブルルルル…… @950 むっ、電話か……。 ……\s犬山セトからのようだな。 !se(System)ピッ @1 ピッ @950 もしもしセトちゃん、どうかしたのかい? まさか……ナナシでも見つかった? ……。 !wait30 !bgmちょっとマズい @951 ……えっ? 変身が解除できないだって? @442 "ごごごごめんなさいシンさん!" "変身して大会に出たんですけど、  結局ナナシにも魔物にも会えなくて……" @950 そ、そうか……分かったよ。 明日になったら変身解除用の魔物を そっちに送るから、前と同じように どっかに隠れて待機して……。 @442 "それじゃダメなんですよー!" "明日からゴールデンウィーク前の  中間テストが始まっちゃうんです!" @951 えっ、マジ!? @442 "マジです! 大マジです!" "お願いですから、今日中になんとか  変身解除してくださーい!!" @951 わわ、分かった! 分かったからまずは落ち着いて! ボクもできる限りのことはしてみるから……。 その間に、セトちゃんも自分で考えて 色々と行動してみるんだ! もしかしたら、まだ近くに 魔物が隠れているかもしれないし……。 @441 "は……はいっ! そうですね!" "私もがんばって探してみます!" @950 うんうん、その意気だ。 じゃあ……ひとまず電話を切るね。 もし何かあったら、また連絡して。 @440 "はい、分かりました" @441 "では失礼します!" !se(System)ピッ @1 ピッ ……。 @951 たたっ……大変だ! 急いでなんとかしてあげないと……。 でも、一体どうしたら……。 !wait30 @950 ……っ! そ、そうだ! たしか、この大会には 「影」も参加していたはず……。 そうと決まれば……。 @1 ……。 !wait30 @950 おいっ、聞こえるか!? ※(脳内電波発信機使用中) @960 "……魔王か" "こんな時間に何の用だ?" @950 セトちゃんが変身解除できなくて 困っているんだ! 詳しい事情は後で教えるから、 急いで彼女のところへ向かってくれ! @960 "魔王よ……なんか口調がおかしいぞ" "声優のバイトでも始めたのか?" @951 はっ……ち、違う! 突然の出来事で 少し慌ててしまっただけだ! @811 プッ……。 @951 こらっ、笑うんじゃない!! @960 "……" @950 とっ、とにかくだ! おまえには一刻も早く 犬山セトのもとへ行ってもらう! 分かったな!? @960 "……\s御意" !mvnil !wait60 @0 とっさの思いつきで、魔界の猟犬を 犬山セトのもとへ差し向けたシンさん……。 これが功を\r[奏,そう]し、彼女は無事に 明日のテストを受けることができました。 @950 ふうっ……なんとか間に合ったようだな。 全て丸く収まって一安心だ……。 @960 ……何が一安心だ。 無抵抗で殴られた上、 マスコット犬扱いまでされた 俺のプライドをどうしてくれるんだ? @950 焦っていたせいで他にいい方法が 思いつかなかったのだ。 今回ばかりは我慢してくれ。 @960 (……今回ばかりは?) (今回「も」の間違いだろうが……) @0 また、スケイルの積極的な協力もあって、 内職による収入も大幅に増加……。 シンさんはついに、念願だった 貯金生活を迎えることになりました。 @950 ククク……収入ゼロからスタートして もう間もなく三ヶ月経つが……。 よくぞここまで立て直せたものだ……。 @813 魔王さん、おめでとうございます! @950 おまえにも感謝するぞ、鱗類の女。 せめてもの\r[褒美,ほうび]だ……\s今日は おまえの望むものを食わせてやろう。 何なりと言ってみるがいい。 @811 じゃ、じゃあタワシを……。 @951 タワシ!? @0 魔法少女ナナシの行方は一向に掴めず、 女神様もまだ捕まえてはいませんが、 シンさんはとっても満足そうです。 !wait40 !bgm !wait60 !se(System)キー3 パート4:最後の決闘 !wait20 !mvマジカルパレス !bgmサスペンス !wait20 @950 魔法少女ナナシよ…… 我が声が聞こえるか……? ナナシよ、先月は一度も姿を 見せなかったようだな……。 だがいよいよ明日、キサマは我の前に 現れざるを得なくなる……。 おまえの相棒である女「スケイル」が 我が手中にあるからだ。 こいつの命が惜しければ、 明日の夜20時に中央公園まで来い……。 きっちり、時間通りに来ることだ……。 でなければこの女の刺身が 中央公園に転がることになるぞ……。 @811 ……。 @950 だがナナシとの決闘はただの\r[余興,よきょう]だ。 アクアフロートのどこかにいる女神にも告ぐ。 女神よ、キサマも20時に 中央公園に来るのだ。 キサマの人質はアクアフロート住人 全員だ。 ナナシを片付けた後も キサマが来ていないようなら、 目に付いた者どもを端から殺してやる。 !bgm @1 "イヤだー! まだ死にたくないよー!" "パンツモリモリ星人が調子に乗るな!" "HAHAHA、シーシートーコワース!" !bgmサブコミカル @951 っておい、おまえらうるさいぞ!! @1 "すみませーん、取材してもいいッスかー?" @951 「取材してもいいッスかー」じゃない!! @1 "オー、あなたは神を信じますか?" "シャッチョさん、いい女の子いっぱいいるよ" "俺だよ! 俺! 中学の同級生の田中!" @951 もう切るからな! \sキサマら、二人とも絶対来るんだぞ!! @1 "日給1万円のいいバイトをご紹介いたし……" !bgm ガチャン! @950 ……。 !wait30 最後のは少し気になったな……。 !wait30 !bgmサスペンス ……\sまあよい。 全ての準備は整った……。 後はアクアフロートへ乗り込んで、 時が来るのを待つのみだ……。 @1 ……。 @950 ……では鱗類の女よ。 この一ヶ月間、ご苦労であったな。 おまえの役目も……これで終わりだ。 @810 ……っ! @811 な……何をする気ですか!? @950 ククク……そう\r[怯,おび]えるな。 おまえにやってもらうのは 実に簡単なことだ。 !bgm 我がナナシと闘っている間…… 犬山の家の地下にいてもらうだけでよい。 決闘が終わったら…… \sおまえは晴れて自由の身だ。 !bgm黄昏 @810 ……えっ? @950 我の目的は、ナナシを倒すことと 人間たちを滅ぼすこと……。 人間でないおまえは最初から対象外だ。 ナナシが来なければ刺身にすると 脅しはしたが、おまえに危害を 加えるつもりなど毛頭ない。 我の邪魔さえしなければ…… 後はおまえの好きにして構わん。 @811 で、でも……どうして……? 私は魔王さんにとって 目障りな存在だったはずなのに……。 @950 ああ……たしかにそうだ。 忘れもしないあの聖なる夜……。 おまえはナナシと共に戦い、 我をあと一歩のところまで追い詰めた。 前の世界に続いて、 我は似たような容姿を持つ おまえたちに再び敗北したのだ……。 我にとって、おまえたちはまさに 宿敵とも言うべき存在なのであろう……。 !wait30 ……\sだが。 ここ一ヶ月、おまえには 色々と世話になったからな……。 礼というわけでもないが…… \sこれくらいするのは当然であろう? そう思っただけだ……。 @810 あっ……。 @950 正直に言えば、このまま おまえを帰すのが惜しいくらいだ。 あの内職の技術だけは、 さすがの我でもマネできん……。 パートでもいいから残って欲しかったぞ。 (給料は出せないが……) @811 魔王さんは不器用ですからね。 @951 う、うるさい!! ……。 !wait30 @950 ……まあ、そういうことだ。 少々名残惜しいが、おまえにも やりたいことが色々あるだろうしな……。 だから、ここで別れることにする。 おまえと過ごしたこの一ヶ月…… 意外に悪くはなかったぞ……。 @811 ……。 魔王さん……。 !wait20 @950 ……\sさて。 少々おしゃべりが過ぎたな……。 戸締りや消灯の確認をしたら、 さっそくアクアフロートへ向かうとしよう。 @810 ……っ! @813 あ、あの……! 私も……何かお手伝いさせてください! @950 むっ、そうか……。 では……おまえには この部屋の電気をチェックしてもらおう。 全てリモコン操作で行えるから、 特に問題もないな? @813 はい、了解しました! @1 ……。 !wait60 @950 ……。 ふぅ……。 @810 魔王さん……どうかされましたか? @950 ん、ああ……。 ここに来てからのことを 色々と思い出していたのだ。 電気配線を整えたこと、 \s魔法少女をスカウトしたこと、 \sアルバイトや内職を始めたこと……。 思えば、長いようで短い、 あっという間の三ヶ月であった……。 @810 ……。 @950 ……\sふっ。 我は何を言っているのだろうな……。 魔法少女ナナシを倒し、 女神を捕まえて召喚装置を起動させたら、 再びここへ戻ってくるというのに……。 これでは、我がナナシに負けて 戻って来れなくなるみたいではないか……。 @810 ……。 !wait30 あの……\s魔王さん? @950 むっ、なんだ? @811 ……\sどうしてもナナシさんと闘うんですか? @950 当然だ。 我はナナシを倒すことを目的にして 今まで生きてきたんだからな。 @811 で、でも……。 このまま二人が闘ってしまったら、 どちらか一人は……。 @950 ……ああ。 勝つのはどちらか一人だけ…… \s負けた者には死あるのみ……。 それが決闘というものだ。 @813 そ、そんなのダメです!! 決闘なんてやめてください!! @950 決闘をやめろだと? ナナシでは勝ち目がないと悟って、 おまえが代わりに命\r[乞,ご]いか? @813 そんなんじゃありません! ナナシさんは負けたりしませんけど…… \s魔王さんが死んじゃうのもイヤなんです!! @950 ……っ! @811 魔王さんはこんなにいい人なのに……。 もし死んでしまったら…… 私はとっても悲しいです……。 私は……どちらにも 生きていてもらいたいんです……。 @950 ……。 !wait30 ふっ……\s何を言い出すかと思えば……。 我がいい人だと? \s冗談もそのくらいにしておけ。 我はこれまで、数え切れないくらい 多くの命を奪い去ってきた……。 そして今もまた、全ての人間を 滅ぼそうと行動しているのだ。 ナナシやおまえからすれば、 我は間違いなく極悪人であろう……。 @813 で、でも私は……! @950 おまえの好きにしろとは言ったが、 願いまで聞いてやるつもりはないぞ。 悲しみたければ勝手に悲しむがいい。 もっとも、勝つのは我だろうがな……。 @811 そんな……。 !wait20 @950 さて……質問タイムは以上だ。 我にも色々と準備があるから、 ただちにアクアフロートへ向かうぞ。 よいな? @810 ……。 !wait30 はい……。 @950 よし……では行くぞ。 ……\s『転移』! !bgm !se(Action)シュイーン @260 !mvnil @0 !mv !wait80 それから数時間後……。 !wait60 @810 ……。 !wait30 魔王さんがここを出て行ってから…… \sどれくらい時間が経ったんでしょうか? こう真っ暗だと、何も分かりませんね……。 ……。 !wait30 @811 ワルダさんの研究所も だいぶ暗かったですけど……。 ここまで暗いと下手に動くこともできません。 私……どうしたらいいんでしょうか? !wait60 @0 !mv !wait20 !se(Action)カチャッ !mv倉庫内部 !wait20 @810 ……\sえっ? !wait40 !bgmエンディング1 @840 スケイル! 無事だったか!? @810 ? @811 あ、あの……どちらさまですか? @843 えっ? 我が分からんのか? @840 我だ、クロウ三世だ。 @812 \f[44]えええええーっ!? @841 おいっ! 驚きすぎだろ!! @811 ご……ごめんなさい……。 しばらく見ないうちに、クロウさんも 人間に進化してたんですね。 @843 うーん、進化というかなんというか……。 @810 ……っ! @813 そ……そうでした! シシトさんと魔王さんの決闘は どうなったんですか!? もう終わっちゃったんですか!? @840 うむ、一時シシトが苦戦していたが、 最後はみごとに魔王を打ち倒したぞ。 今は地上で手当てを受けているが、 命に別状はなさそうだ。 もう心配はいらぬ。 @810 ……。 そうですか……。 !wait30 @840 ……\sところで、スケイル。 おまえの脇に置いてある その紙袋はなんだ? @810 えっ……? ……。 @811 ……なんでしょうか、これ? @843 いや、我に聞かれても困るんだが……。 @810 とにかく……開けてみますね。 !wait30 !se(Action)ページをめくる @1 ガサガサ…… @810 ……っ! @811 こ……これは……。 @840 んっ……どうした? 一体何が入って……。 @841 ……って、なんだこの大量のタワシは!? @811 (……) (魔王さん……) !mvnil !wait60 @0 こうして無事に救出されたスケイルは、 再び元の生活へと帰っていきました。 その後、彼女がシンさんと会うことは 二度とありませんでしたが……。 もらったタワシを見るたびに…… あの日々を思い出しているみたいです。 @810 魔王さん……私はあなたのことを 絶対に忘れません……。 @813 あなたからもらったこのタワシ…… \sいつまでも大事にします!! @580 (……\sスケイルは何をやっているんだ?) (神棚にタワシなんぞ飾りおって……) @0 物語上では決して語られることのなかった、 シンさんの知られざる奮闘記……。 このお話はここで終わりですが……。 シンさんの活躍は、私たちの心の中に ずっと残り続けることでしょう……。 ……感動をありがとう。 さようなら……シンさん……。 また会う日まで……。 !wait80 !bgm @50 めでたし……\sめでたし……。 !bgm緊急事態 !se(Shooting)撃破C @951 \f[30]何が「めでたしめでたし」だっ!! なんだこの話は!? \sまるで我がバカみたいではないか!? @50 そんなことないわよ〜。 シンちゃんはちょっと不器用だけど、 とってもいい子だったじゃない。 まさに感動のドキュメンタリーね♪ @951 こんなドキュメンタリーあってたまるか! \sそもそもシンちゃんって言うな! \f[40]\wx\f[24]我は\f[40]シン\f[24]なる魔王だ! @960 魔王よ……「真」が「シン」になってるぞ。 !se(Shooting)撃破C @951 \f[32]発言にツッコミを入れるなー!! @50 もう認めちゃったらどうなの? シンちゃんは素直が一番よ♪ @951 ええいっ、うるさいわ!! もういい! \s我は帰る! 今度会ったらただでは済まさんぞ! おまえら全員血祭りにあげて……。 !bgm @1 「シンさーん、おつかれさまでした。  給料を渡すんでこちらまで来てください」 !bgmコミカル @950 はい! 今すぐ行きます! @1 ……。 \f[16]「ええっ!? こんなにもらっていいんですか!?」 \f[16]「ありがとうございます! これで今月も暮らしていけます!」 \f[16]「また仕事があったら、是非やらせてください!」 @50 ……。 @960 ……俺は仕える上司を間違えたようだな。 @50 あなたも苦労してるわねぇ〜。 @960 まあ、魔王なんてだいたいはこんなもんさ。 世界を支配しようなどと バカなことを\r[企,たくら]んで、最後は 誰かに倒されるのがオチなんだ。 元が頭の悪い連中ばかりだからな…… \sあいつはまだマシな方だ。 @50 なるほどね。 @960 ……で、そろそろ終わりにしないか? このままでは今日の飯が ゴミ収集車に持ってかれてしまう。 @50 じゃあ、この辺で締めましょうか。 し〜ゆ〜♪ @960 ……\s俺は言わんぞ。 @950 シーユー♪ @960 ……\sダメだこりゃ。 @50 じゃあね〜♪ !bgm @0 !mv !wait20